2016年12月23日 更新 | 22,664 views

年中鼻がつまっているのは鼻中隔湾曲症が原因かも。鼻中隔湾曲症とは

風邪をひいているわけでもアレルギーがあるわけでもないのにずっと鼻が詰まっている……、そんな症状を感じた人は「鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)」かもしれません。日常を過ごすのに問題がなければいいですが、ひどくなると味覚障害や慢性の副鼻腔炎を引き起こすことがあります。鼻中隔湾曲症は手術で改善を目指すのが一般的です。

ヴェリテクリニック 福岡 院長 室孝明

この記事は、ヴェリテクリニック 福岡 院長 室孝明先生が監修しています。

俯く女性

たかが鼻づまり……と軽視していたら実は「鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)」だった、なんて人もいるかもしれません。

鼻中隔湾曲症は大人なら誰しもなりうる症状で、自分では診断ができません。

鼻づまり以外にも、いびきが出たり、偏頭痛、鼻血などの症状が重なった場合には、鼻中隔湾曲症の可能性大。

鼻中隔湾曲症の原因と治療法を調べました。

鼻中隔湾曲症って何?

鼻中隔というのは鼻の左右の穴を仕切っている部分のこと。

軟骨と骨とで構成されていて体の発育と共に鼻中隔も成長するわけですが、その成長過程で湾曲が起こります。

大人なら9割以上の人が多少なりとも曲がっているようですが、鼻中隔がひどく曲がって片方の鼻をふさいでしまうような状況が鼻中隔湾曲症です。

鼻中隔湾曲症になると年中鼻がつまっているだけでなく、いびきや無呼吸症候群などを引き起こします。

ヴェリテクリニック 福岡 院長 室孝明

ヴェリテクリニック 福岡 院長 室孝明

また、鼻先を伸ばしたり高くする手術(鼻中隔延長術)を行うとさらに症状が悪化することがあるので注意が必要です。

鼻中隔湾曲症の原因

鼻の仕切りの骨、つまり鼻中隔は、鼻中隔軟骨、篩骨正中板(しこつせいちゅうばん)、鋤骨(じょこつ)という骨で作られています。

これらの3つの骨はそれぞれ成長スピードが異なるそう。

硬い骨と比べると軟骨の方が成長が早いので、例えば鼻中隔軟骨ばかりが成長して、篩骨正中板や鋤骨の成長が遅かった場合、鼻中隔が曲がったり飛び出してしまったりするのです。

曲がり方は人それぞれで、鼻の中で一か所が折れ曲がったようになっている「くの字型」、鼻中隔がアルファベットのCの字になっている「Cの字型」、左右にうねる「Sの字型」などがあります。

鼻中隔湾曲症を治療するには?

こちらを見る女性

鼻中隔湾曲症は骨の構造上の問題で起こる症状です。

そのため湾曲している部位の骨を切除して、鼻の通りを通常の状態にする「鼻中隔矯正術」がもっとも有効とされています。

点鼻薬で鼻づまりを解消を試みる方法もありますが、この方法はあくまでも対処療法。

一時的には鼻の通りはよくなるかもしれませんが、使い続けることによって鼻の粘膜が厚くなってしまい、逆効果になることもあるんです。

治療方針は受診先の医師と相談することをおすすめしますが、やはり根本的な解決のためには手術が良いようです。

鼻中隔湾曲症の治療内容

大島耳鼻咽喉科 鼻中隔矯正術の流れ

鼻中隔矯正術は粘膜下下鼻甲介骨切除術と共に行うのが一般的です。

鼻中隔矯正術

鼻中隔矯正術の流れは、以下の通りです。

  1. 局所麻酔後に器具を挿入。
  2. 鼻中隔を切開し、粘膜と軟骨を剥離。
  3. 鼻中隔軟骨を切開し、反対側の鼻中隔粘膜と軟骨を剥離。
  4. 取り出した鼻中隔軟骨の曲がったところを除去。必要ならば、下の部分の鼻中隔骨を落とす。
  5. 鼻中隔軟骨を戻して補強。
  6. 術後は、ガーゼをつめて切除した粘膜と粘膜をくっつけように患部を圧迫。

粘膜下下鼻甲介骨切除術

粘膜下下鼻甲介骨切除術の流れは以下の通りです。

  1. 下甲介粘膜前端部を切開し、そこから骨だけを取り出す。
  2. 止血後に縫合し、ガーゼを詰める。

手術の費用や術後の注意点

どちらの手術も日帰り、もしくは1泊2日で対応可能な病院が多いです。

入院日数が短ければ費用も医療保険適用の3割負担で4万円~8万円ほどで抑えることができます。

ただし、入院が1週間ほど続く場合には10万円~20万円を準備しておいた方がよさそうです。

術後4日~1週間はガーゼを鼻に詰めておかねばならず、入浴や運転、仕事も極力控えたほうが良さそうです。

飲酒や運動も2週間ほどは厳禁。術後4週間ほどは通院での経過観察となります。

また、術後まれに「鞍鼻(あんび)」という鼻がへこんでしまう現象が起こることもあるそうです。

形成手術で元に戻すことはできるそうですが、こういったトラブルを未然に防ぐためには、前もって信頼できる病院を受診する必要があります。

鼻中隔湾曲症治療の参考情報

斜め下を見る女性

一般的に知られていない「鼻中隔湾曲症」ですが、症状に悩みを抱えて治療に踏み切った人は多くいます。

自身の症状と照らし合わせて、今後の治療の参考にしてみてはいかがでしょうか。

鼻中隔湾曲症の手術体験レポート

鼻中隔湾曲症の手術体験レポート

10代の頃から鼻が弱かったという女性が、手術に至るまでの経緯と入院中の体験をまとめたサイトです。

鼻中隔湾曲症-鼻の骨が曲がっている人は治療すべきかもしれない

鼻中隔湾曲症-鼻の骨が曲がっている人は治療すべきかもしれない

1週間の手術入院の様子を書き綴った治療レポート。

鼻中隔湾曲症-退院後1週間の経過報告

鼻中隔湾曲症-退院後1週間の経過報告

術後1週間の様子をレポートしたブログ。

鼻中隔湾曲症の原因や治療法を紹介してくれているサイト

慢性の鼻づまりを感じたら、まずは耳鼻科へ

常に鼻がつまっていると慣れてしまって違和感を感じにくくなりますが、鼻中隔湾曲症の可能性があることを頭の片隅に置いておきましょう。

また、風邪をひくなどして副鼻腔炎に繰り返しなっている人も、鼻中隔湾曲症になっていないか確認してみたほうが良いでしょう。

治療をする場合、手術をしても稀に再発してしまう人もいるようなので、信頼できる耳鼻科医を見つけ、治療方針を相談してみてください。

written by hananoko

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