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2016年04月09日 更新 | 57,525 views

義母に不妊を責められる日々。苦しみから逃れるために選んだ道とは[体験談]

ある日夫が突然の病魔に倒れ、「自然妊娠は難しい」と告げられました。私の両親とは反対に、早く不妊治療を!と夫側の親族に激しく責められました。夫の介護と仕事と不妊治療、夫が心配なことと金銭的な問題で義両親との同居がスタートしました。私は気が休まる暇がありませんでした。

恋人とベットに横になってじゃれあっている様子出典:We heart it

私たち夫婦は、夫婦二人で仲良く生活しているアラサーのカップルです。

結婚したときには、いつか可愛い子供に恵まれて、幸せな家庭を築けるものと信じていました。

まさか子供ができない、そしてそのことが原因で、夫の家族から疎まれて、家を出ることになるとは、まったく考えもしませんでした。

病気の夫とともに、そんな苦しみから逃れて、二人で幸せになるという道を選んだのですが、ここまで来る道のりは、決して平坦とはいえませんでした。

幸せな結婚

花瓶にピンクのチューリップ出典:We heart it

私が夫と出会ったのは、いまからもう10年も前のことです。

出会った時、夫はちょうど起業して新しい仕事を始めようとしていたときで、仕事を軌道に乗せようと一生懸命頑張っていました。そんな夫を頼もしく思いながら、できるなら少しでもそんな彼の支えになりたいと強く思ったのを、今でも覚えています。

安定した仕事とは言えない彼でしたが、幸い私の家族はそんな彼との交際を応援してくれました。

両親は、夫だけが働いて家計をまかなうのはナンセンスな時代だからと、私にも自分の仕事を頑張るようにアドバイスしつつ、そして機会があれば自宅に彼を招いてくれたのです。

ちょっと緊張しながら初めて彼が私の家に来たのはある冬の日、緊張しすぎたのか、彼は私の母が唯一作らなかった出来合いのお惣菜を「これ、おいしいですね!」とお愛想を言い、家族の大笑いを誘っていました。

それは母が作ったものではないと伝えると、オロオロして慌ててしまったあの日の彼の姿は、忘れることができません。

彼の両親は、彼と結婚する女性がどういう人物かということを気にしていたようですが、幸い私が仕事を持って収入があり、そういう意味でも起業した彼を支えることができると判断されたようで、二人のお付き合い、そして結婚まで認めてもらえることになりました。

そして、周りの人に祝福され、幸せに包まれて結婚式を迎えたのです。

病魔が夫を襲った

時計台の下で立ち尽くしている男性出典:We heart it

そんな幸せな毎日は、残念ながら長くは続きませんでした。

仕事を頑張り過ぎていた夫の体は、ボロボロになっていました。

連日遅くまで仕事をしていましたし、精神的なストレスも相当なものだったと思います。妻の私が少しでも休むようにと伝えても「大丈夫」という言葉を繰り返すばかりで、なかなか休もうとしませんでした。

また、夫は実家の家族にお金を融通していたようです。それも彼の心や体に大きな負担となっていました。

ある朝のこと、起きてきた夫の顔を見ると、顔色がよくありませんでした。

「お願いだから今日は仕事を休んで」

と頼む私に、ただ

「大丈夫、大丈夫」

と繰り返して、夫は家を出て行きました。

そしてその日の午後、病院から夫が倒れたという連絡が入ったのです。

心臓が早鐘を打つ……そんな言葉をよく小説のなかで見かけます。

そのときの私は、まさにその言葉通りの状況でした。

自分の心臓がドキンドキンと高鳴り、痛いくらいでした。

夫が心配で心配で気が気でない思いでいっぱいでしたが、心の隅で、本当に心臓ってこんなに早く打つんだな……と、ぼんやりと考えていました。

幸いなことに、夫の命は助かりました。

しかし、大きな障害を抱えることとなってしまいました。

それだけでなく、治療に使う薬の関係もあって、自然に子供ができることがなくなってしまいました

それを告げられたとき、ともかく命が助かったんだから、子供のことは後からゆっくり考えようと思い、まずは治療を優先してもらったのです。

自然には子供ができない

愛する我が子を抱きしめている女性出典:We heart it

自然に子供ができないということは、私たち夫婦だけでなく周囲の人間関係に大きな溝を作ることになりました。

私の両親は、すでにほかの兄弟に子供がいて孫を可愛がっていました。そのため、私たち夫婦に子供が出来なかったとしても、

「それは残念だけどその分夫婦二人の生活を楽しめばいいよ」

と言ってくれました。

それよりも夫の治療を優先するように、と励ましてくれたのです。

しかし夫側の親族は、まだひとりも孫がいないという状況でした。

自然に子供ができないということを伝えたところ、すぐにでも不妊治療するように!と、激しく責められるようになったのです。

夫の治療と介護を抱えて、私ひとりでは生活が無理だろうと言われ、夫の家族との同居を迫られました。

退院した当初の夫は、本当に目を離すことが出来ない状態でしたが、私は生活を支えるために働かなくてはなりません。

仕事の間、夫のことをみていてくれるなら、その方が夫も安心できるかと思い、夫婦で話し合って同居を決めました。

しかし、もちろん家賃はただでありません。

極端に収入が少なくなった我が家の家計から、必死に家賃を捻出し、夫の両親にお金を渡しました。

そんなか、すすめれれる不妊治療……。

正直、精神的にも経済的にもそんな余裕はありません。でも、私達夫婦も子供が欲しかったのは事実です。

少しは援助するからという夫の両親の言葉もあり、私は介護と仕事の合間を縫って、不妊治療を行うために、病院に通い始めたのです。

優しかった病院の人々

出窓に座っているブーツを履いた金髪の女性出典:We heart it

私達夫婦の場合、不妊の原因は夫の病気でした。

原因がはっきりしていたので、病院側では治療方針もすぐに出してくれて、体外受精を行うことになりました。

病院の先生や看護師の方々は親切で、不妊の悩みだけでなく、私の精神的な負担を取り除こうとあれこれ気配りをしてくれたのです。

治療は決してスムーズとは言えませんでしたが、その気持ちを感じることが出来て、とても心が温まりました。

しかし、それと同時に私達夫婦の間に子供を授かることは難しいとも告げられていました。正直難しいと言われたのです。

しかし、難しいけれども精一杯一緒に頑張ろうと言われて、もし子供が出来なかったとしても、この治療は決して無駄だったとは思わないはず……と涙がこぼれました。

ただ、費用はかなりの額がかかりました。

一回の体外受精で、何十万円という金額が飛んでいきます。

助成金が出るとはいえ、やはり経済的な負担は本当に大きかったです。この不妊治療の費用をどうやって捻出するかということは、不妊治療に励む夫婦にとって大きな負担となるはずです。

さらに我が家の場合は夫が働けず、生活費は私のお給料から出しています。

それだけでなく介護や病院代ももちろんかかります。

そして何より夫の家族との同居問題で、気持ちの休まることがなかったのが、大きな負担となりました。

顔が髪の毛で覆われながら立っている女性出典:We heart it

夫の家族、特に義母からは、同居している間いろいろ辛い言葉を投げられました。

その中でも

「子供を産めなければ役立たず」「子供ができなければ実家に帰す」

など、不妊治療をしている人が聞いたらいたたまれないような言葉を何度も言われました。

私達夫婦の場合は夫の病気が原因でしたし、それを夫の家族はよく分かっていたはずです。

でも、やはりそれを認めたくないという気持ちが働いたのか、夫の親族には私が子供を産めない女であると伝えていました。

30代だから年をとり過ぎているなどと、ずいぶんなことを言っていたようです。

義母が話していたことは、実際にはまったく事実とは違いますが、それに対して反論してしまえば、不妊の原因である夫が悲しみます。

どうしてこんなひどい言葉を言えるのだろう……と、怒りを通り越して、不思議に思っていました。

そして金銭面で援助すると話していた夫の両親ですが、援助をしてくれたのは100万円。

正直、治療にはその3倍以上かかりました。

私の治療だけでなく、夫の方も病院に行って手術をしなければならなかったからです。

でも、夫の両親は少しでもお金を出してくれたのだから、その気持ちに感謝しようと、必死で自分に言い聞かせていました。

不妊の原因は私ではないのよ!という醜い気持ちが心の中に浮かんできたことも事実です。

それを絶対に外に出さなかったのは、普段から夫が私に優しく、病気の身であっても私の事を一生懸命かばおうとしてくれていたからです。

そして、やっぱり子供のことはいくらお金がなくても夫婦で出来る限り頑張りたい……そう思って、貯金を切り崩し、死にもの狂いで治療費を捻出していました。

友人や私の家族からは、無理に子供を作らなくても、夫婦二人でも幸せに生きていけるんだからと何度もアドバイスされましたが、その時の私達にはその言葉は届きませんでした。

ともかく子供を作らなければ、また義母達に何か言われてしまうと、そればかり考えていました。

あの時、正直に言うと精神的なバランスを崩していたと思います。

私も子供を作らなければいけないものと追い詰められていたのでしょう。

不妊治療はもうやめよう!

浜辺で愛する恋人と抱き合っている様子出典:We heart it

子供が欲しいということより、夫の家族の手前もあって子供を作らなければいけないと、私達夫婦の目的はいつの間にか変わってしまっていました。

しかし、その事に気が付かず、とにかくやみくもに治療をしていたのです。

子どもが欲しいのではなく、子どもができないと家にいられなくなってしまう……そう思い詰めていたのです。

あの頃の私は、街を歩いていて子どもの姿を見るたびに悲しい気持ちに襲われていました。

本当に辛くて辛くて、涙が溢れてしまって、とても苦しい毎日でした。

子供ができない自分は、できそこないの人間のような気がしていました。

でもある時、ふと

「私なんでこんなに追い詰められているんだろう」

と疑問に思ったのです。

冷静に気持ちを受け止めてみると、子どもが欲しいという気持ちよりも、子どもができなくて怒られるのが嫌だという、その気持ちの方が大きいことに気が付きました。

もうだめだ。

こんな気持ちで不妊治療に成功しても、生まれてくる子どもに申し訳ない。

そう感じた私は、家に帰り、夫にその気持ちを伝えました。

そしてこの家を出たいということも。

ひとりで暮らそうと思っていた私ですが、夫は私の気持ちを聞いたとき、涙を流しながら

「僕たち、どこかで道を間違えてしまったね」

と言い、一緒に出て行くと言ってくれたのです。

もちろん子供はほしいですが、その前に夫婦で幸せになるということが、一番大切だということを見落としていたのです。

不妊治療はもうやめよう!そして家を出て夫婦二人で暮らそう!

そう思ったら、気持ちがスーッと楽になりました。

子供はもちろんほしかったけれど、もし子供ができないと分かっていたとしても、私は彼と結婚したはずだと思えました。

満ち足りた暮らし

コンバースのスニーカーとスターバックスコーヒー出典:We heart it

夫婦で意志を固めて、夫の実家を出ると義両親に告げたときのことは、思い出したくもありません。

ひどい言葉を親戚中の人々から言われて、暴力まで振るわれそうになりました。

また、後から分かったのですが、夫の貯金に義母は手を付けていたのです!

不妊治療に出してくれた100万円も、実は夫のお金でした。

しかもそれ以上にお金を使われてしまっていたのです。

嵐が吹きすさぶような中、二人で引っ越しの準備をして新居に移りました。

現在夫婦で生活している家は、古い古い賃貸のアパートです。

不妊治療や介護でお金を使い果たし、さらには夫の貯金にも手を付けられてしまったので、私達が借りられるのはそんな物件しかありませんでした。

でも、安物であっても気に入った柄のカーテンをかけて、二人でのんびりお茶を飲んでいる時、心の底から幸せを感じてしまいます。

月並みですが、この人と出会うために生まれてきたんだな……という気持ちを感じて、心の中がホカホカしてきます。

子供は本当に欲しかった。

でも、残念ながら我が家には赤ちゃんは来てくれなかった。そう思うと少し寂しい気持ちにもなります。

今からでも不妊治療を……と思わないでもないですが、まずは私達夫婦が毎日を幸せに生活することが一番大事なことなんだ、ということがよく分かったのです。

赤ちゃんとパパとママの家族になりたかった。

でも、欲しかったコーヒーは飲むことが出来なかったけれど、代わりに飲んだ紅茶の味も、決して悪くないし、意外とおいしい。だから、その紅茶の味をじっくりと味わおうと思っています。

街中で赤ちゃんを見たとき、うらやましくないというわけではありません。

でも、少し寂しい気持ちもどこか心地よいのです。

そして、私の周りにいる子育てが大変な友人や同僚を、精いっぱいフォローしてあげたいと思えるようになりました。

不妊治療は本当に大変なことだと思います。

その治療の中で子供ができればとてもうれしいです。

でも、もし子供ができなかったとしても、それが不幸なことというわけではありません。子どもがいなくても、満ち足りた幸せな暮らしを得る事はできるのです。

不妊治療に悩むすべての人が、どうか幸せな気持ちになれるようにと祈らずにはいられません。

Top image via Weheartit

written by たこみんさん

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