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2016年11月24日 更新 | 5,771 views

「言葉がでない」私を理解してほしい。吃音症に苦しんだ私の経験談 [体験談]

私は吃音症という「言葉につまる」障害を抱えています。大学生になった私は授業で当てられる回数が減って、気持ちに余裕のある大学生活を送っていました。それでもたまに授業中にあてられると声がでず、大勢の前でのプレゼンテーションではどもりがちに。何度も涙が出る思いをしました。そんな中、先輩に誘われてバイトを始める事にしたのです。

太陽の光をまぶしそうにしている金髪の女性出典:Weheartit

皆さんは吃音症という障害があるのをご存知ですか?

あまり馴染みのない方が多いと思います。

吃音症は、言葉が円滑に話せない障害です。

例えば、発声が「お、お、お、おはようございます。」と連続して言ってしまったり、「おーーーはようございます」と言葉の頭が引き伸ばされたり、「お・・・・」と最初の言葉が出なくなったりそのあとの言葉が出なくなるという症状がでます。この障害は、小さいころに発生して、治療の有無にかかわらず時間とともに解決するパターンが多いそうです。

子供に多いので本人は気づかないという方も少なくないそうです。

だから、成人の方の吃音症の割合は人口の0.8~1.2%といわれています。

この数字を見た時、悲しくなりました。通りで、今まで私の周りに同じように悩んでいる方がいなく、相談しても軽く受け止められてきたのだと実感しました。

この記事を読んで、私と同じように悩んでいる人達に自分だけじゃないと気付いてほしいです。

また、吃音症ではない人にも少しでも理解してもらえたら嬉しいです。

トラウマになった日

目深にキャップを被って椅子に座ってうつむいている女性出典:Weheartit

私が初めて吃音症という障害があると分かったのは、大学生になってレポートを書くために偶然、精神病の本を読んだからです。

しかし、小学生の頃から吃音症の症状は出ていました。

その頃は、症状がでていてもあまり気にしていませんでした。

友達との交換日記に、私のものまね「ピ、ピ、ピアノ」と書かれていて悲しくなった記憶はあるものの、まだ自分の悩みとして成立はしてなかったのです。

中学生になり少しずつ、自分はどもってしまうなと意識するようになりました。

授業で、先生が質問して当てられるのが怖くなり始めていました。

ある日、保健の授業で「ケガへの対処」という勉強をしていた時に「骨折になったことがあるか」という質問を先生が生徒に投げかけました。

生徒が一人ひとり順番に当てられ、私の席まで回ってきました。

左腕を骨折したことがあったので「左腕を骨折しました」と言おうと考え、緊張しながら自分の番が来るのを待っていました。

いざ、自分の番が来たときに「ひ、ひ、ひ、左腕」と、どもってしまいました。

すると、横に座っていた子が息をこらえるようにして笑っていました。

その時、初めてどもってしまう自分がとても恥ずかしいと思いました。

恥ずかしいとの悲しいのとで、その授業が終わるまで、顔を上に上げることができませんでした。

この日を境に、授業で当てられたり、発表の場面がとても怖くなりました。

皆さん、緊張なさると思いますが、私は「どもってしまうのではないか」「どもってしまい笑われたり、変な目で見られたらどうしよう」という緊張です。

高校時代

待ち合わせをしているサングラスをかけた金髪の女性出典:Weheartit

高校生になっても吃音は治りません。むしろ、ひどくなっていきました。

前はどもってしまうだけだったのに、最初の言葉がつまってしまい声が出なくなるという症状も出始めました。

声が出なくなるなんて、と不思議に思われますよね。

私自身も不思議ですし、理解していただける方に出会ったことがありません。

その時はまだ、吃音症を知りませんから、この変な癖を直したいと思い高校二年生の時に文化祭の副委員長に立候補しました。

当然、前に立ち人前で話す機会が増えます。

どもりまくりで、委員会の方達の視線がとても怖くて後輩の副委員長の方の方がとてもスラスラと話していて恥ずかしかったです。

各教室に連絡をするときは、まず文化祭委員の人を呼ぶことから困難でした。

いつも、「文化祭実行委員会の方いらっしゃいますか?」のこれだけの言葉なのにどもったり、言葉がでなくなってしまい何回も相手に聞き直させてしまいました。

しかし先生や同級生の支えがあり、何とか私も自分の役目が果たすことができ自信になりました。

文化祭も終わり、受験のシーズンになります。

コースによって分かれて時には少人数で勉強することになります。

私は、日本史のコースを選択して5人で授業を受けました。

その先生は毎回当ててくる先生で、5人しかいないのでかなりの回数一回の授業で当てられます。

文化祭で自信がついたはずなのに、授業を重ねるごと吃音が激しくなっていきました。

声がでなくなってしまい、先生の質問に答えが分かっていてもただ首を振るばかりです。

先生も私が答えが分からないのかと思ったのか、すごく簡単な質問をしてくださいました。

しかし、声が出ないので簡単な質問にも答えられず、恥ずかしい気持ちと情けない気持ちで、涙がでてきて授業終わりにトイレで泣く日々が続きました。

先生にもしっかり声が出ないことを相談しておけばよかったなと思います。

親や友達にも相談しましたが、「ゆっくり話せば大丈夫」「深呼吸して気持ちを落ち着かせてみたら?」という簡単なアドバイスしかもらえず、自分と親や友達に温度差を感じ孤独でした

受験でも推薦では面接があるので、センターと筆記を選びました。

屋根に座って遠くを見つめている女性出典:Weheartit

大学生になり授業で当てられる機会は減りました。

受験が終わったこともあり気持ちに余裕ができました。

それでもまだ、授業中に当てられることがあって、大学では隠そうとしていたのにと暗くなることもありました。

ハングル語の授業をとり、春学期より秋学期の方が人数も少なくなって、毎回当てられるようになってしまいました。

当てられる言葉が分かっていたので小さい声で練習していました。

マスクをしていたので、ばれなかったと思います。順番が回ってきました。

答えようとしましたが声が出ません。

ななめ前の子が振り向いて私を見ているのが、顔を下げていても分かりました。

何とか振り絞って声を出すことができましたがまた、涙が出そうになりました。

振り向いた子は、私の事を笑っていたのか、後で友達と笑うのだろうかとどんどん想像は膨らむばかりでその日の授業はあまり集中できませんでした。

また、大教室で大勢の前でプレゼンテーションをする機会がありました。

何度も何度も練習しました。言いにくい所を自分が言いやすい言葉に置き換えて練習したりもしました。

いざ本番です。途中まではうまくいったのですが、「ラッパ」という言葉を言う時に声がつまり、しばらく沈黙が続きました。

しかし、何とかしないとと思い、身体をわざと大きく動かしその勢いで声を出しました。変に思われたかもしれません。

そんな中で、バイトを始めようと先輩からお誘いをいただいた結婚式や宴会のサービススタッフの仕事を選びました。

安易に選んでしまったと後悔しています。

私はこのバイトをしてさらに吃音症が嫌いになり、社会の中では吃音症は理解されないことを思い知らされました。

結婚式では、2つのテーブルを担当し料理をだすなどサービスをします。

始まる前に、各テーブルに会場の説明などをさせていただきます。

マニュアル通りに説明すればいいのですが吃音症が出てしまい、どもりまくってしまいます。

お客様も私が話させていただいた後「何を言っているのか全然分からなかった」「あの子大丈夫かな」と話していたり、笑っているのが聞こえてきました。

社員さんに仕事内容で注意されているときにも、どもってしまい「ちゃんと話して」「なんでどもるの?そういうの直してもらわないと困る」と言われてしまいました。

どもりたくてどもっているのではない、私だってちゃんと話したいと言いたかったけれど、何だかそれを言ってしまうのは言い訳のような気がして言えませんでした。

また、お客様に赤ワインを注文され、厨房に伝えようとした時も「・・・あ、あ、あ、赤ワイン」とどもってしまい、今度は半笑いで「大丈夫?」「なんで声がでないの?おかしいよ」と突き刺さる言葉を言われました。

私も精神的に辛くなっていて、みんなにも迷惑をかけるだけなので半年でやめました。

今は、ネットでできるバイトをしています。

自分の可能性

うつむいている白銀カラーの女性出典:Weheartit

吃音症で自分の可能性の幅が狭くなってしまっていると実感しています。

もっと、たくさんの場所にいき色んな方と交流をしたいと思っていても、もし自己紹介の時から吃音が出てしまいバカにされたらと思うと、何もできずにいます。

友達と遊びに行くときも、迷惑をかけてしまいます。

例えば、カラオケに行くときも最初の手続きをお願いしたり、電話の注文をやってもらいます。

余談ですが、自分でも分からないのですが吃音症でも歌はどもったり、声が出なくなったりしません。

また、電話は本当に苦手です。ほとんどしないし、家にかかってきても知っている方以外はでません。

大学生にもなってこんなことではダメだと思い、人に相談することもあまり得意ではなかったのですが、カウンセリングで話をきいてもらうことにしました。

親身に話を聞いてもらい、吃音のための病院を紹介してもらいました。

私の住んでいる地域の最寄り駅では、子供の吃音をなおす場所があるのですが私のような大学生にはなく、離れたところの病院でした。

親と相談して行ってみたいと思います。

最後に

悲しそうに芝生に座り込んでいるワンピースをきた女性出典:Weheartit

私は今まで吃音症は大嫌いでした。

でも最近になり吃音症は一種の疾患であることがわかり、一生付き合っていくものだと考えようとしています。

吃音症であることを隠そうとしてきましたが隠さずにしようと思います。

来年度から、大学の授業でプレゼンテーションの授業があります。

担当の先生にも事前に相談して、自分なりの対処法を見つけてゆければと思っています。

学校の面談で担当の先生にも相談した時、「自分の好きなことだったらあまり考えずに話したいと思う」と言われました。

私は、このアドバイスが心に残り、確かに好きなことだったら周りに伝えようと思うし吃音も気になりますが、普段より気にならないのでは、と思えました。

私と同じように吃音に悩んでいる人にもこのアドバイスがほんの少しでもいいので励みになってほしいです。

私は周りに吃音症の人がいないので、自分がどのくらいの吃音なのか分かりません。

仲の良い友達や家族の前ではあまり吃音症の症状が出ません。

私よりもっと苦しんでいる人もいると思います。

でももしこの記事が、吃音症の人にとって「独りじゃないんだ」という励みになってもらえたら嬉しいです。

また、吃音症ではない人にも、私たちのことを理解していただけたら幸いです。

そうしてゆくうちに、社会がもっと吃音症の人に対して理解を示すようになってくれたら、吃音症を抱える人たちは今より生きやすくなると思います。

私と同じように悩んでいる人がいるかもしれないし、吃音症でなくても何か話すということにコンプレックスがある人もいるかもしれない。

「人とのコミュニケーション」が苦痛にならない社会を、みんなで一緒につくってゆけたらと、心から切に願ってやみません。

Top image via Weheartit

Written by mi_sa

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※ 記事の内容は、医学的な正確性、効能、効果を保証するものでなく、かつ、記事の利用においてはしかるべき資格を有する医師や薬剤師等に個別に相談するなど読者の責任において行ってください。

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