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2016年04月14日 更新 | 7,733 views

自力での改善は難しい……という人に! 社会不安障害を薬で前向きに治す方法

薬による治療は、社会不安障害の改善に役立ちます。薬物療法で使用されるのは、主に抗うつ剤、抗不安剤、βブロッカー、漢方薬の4種類。それぞれ特性が異なり、社会不安障害の症状の度合いによって処方されます。

薬を飲む女性の写真

社会不安障害は、薬物療法で治すことができるといわれています。

薬の種類は、抗うつ剤、抗不安剤、βブロッカー、漢方薬の4種類。

心の持ちようや生活習慣の見直しでは改善が見られなかったという人は、薬の力を借りてみるのもひとつの手でしょう。

社会不安障害は薬で治せるかもしれない!

人前や社会的な場面で、不安や恐怖により心身の状態が悪くなる、社会不安障害。

数ある治療法のなかでも、薬物療法は社会不安障害の改善に効果的とされています。

薬の種類や効果を知って、前向きに薬物療法に取り組んでみましょう。

抗うつ剤

薬の写真

抗うつ剤とは?

抗うつ剤とは、おもにうつ病やパニック障害の治療に使われている薬のこと。

極度の不安や恐怖、緊張感は、セロトニンが不足し、脳にある扁桃体が活性化していることで起きます。

抗うつ剤は、不足しているセロトニンを増やし、扁桃体の活動を抑制、不安や恐怖を軽減することができるのです。

抗うつ剤は、社会不安障害の中でも、重い症状を抱える人に効果を発揮するそう。

中でも、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は、社会不安障害の治療薬としてまず最初に選択される薬とされています。

国内で使用が認められているSSRIは、4種類。

  • フルボキサミン(商品名:ルボックス、デプロメール)
  • パロキセチン(商品名:パキシル)
  • セルトラリン(商品名:ジェイゾロフト)
  • エスシタロプラム(商品名:レクサプロ)

抗うつ剤のメリット

抗うつ剤は、セロトニンが不足して発症する、社会不安障害の改善にとても有効な薬です。

その有効性が国内でも認められ、フルボキサミン(商品名:ルボックス、デプロメール)パロキセチン(商品名:パキシル)は、保険適応となっています。

抗うつ剤のデメリット

効果が現れるのに時間がかかる

抗うつ剤は、効果が出るまでには1~2週間必要で、少量からはじめる場合はさらに時間がかかります。

また、薬物療法を開始して、脳内のセロトニン濃度が安定するまでには、約1年という長い時間が必要です。

時間がかかるからこそ、確実に良くなる!と前向きな気持ちで、薬物療法に取り組んでみてください。

服用してすぐに副作用が現れる

抗うつ剤は、飲んですぐに副作用が現れます

副作用は、のどの渇き、便秘、眠気、吐き気などです。

服用を続けるうちに副作用は治まってきますが、我慢できないほどである場合は、医師に相談することが大切です。

なお、SSRIは、比較的副作用が弱いとされています。

薬をやめたときに離脱症状が起きる

離脱症状とは、薬が体から抜けることで、めまいや頭痛、吐き気、だるさ、耳鳴りなどが起きる症状です。

1か月以上服用してから減薬すると、1~3日ほどで離脱症状が現れます。2週間ほどで落ち着きますが、2~3か月ほど続くことも。

イライラや不安感が増すために、再発した、薬に依存している……と思うかもしれませんが、それは間違い。

離脱症状は薬をやめることで起きる身体反応で、いつか必ず治まるものとされています。

抗不安剤

カプセル剤の写真

抗不安剤とは?

抗不安剤とは、不安感を和らげ、心身の症状を落ち着かせる作用のある薬のこと。

代表的な抗不安剤は、ベンゾジアゼピン系抗不安薬。脳の活動をスローダウンさせることで、不安や恐怖を抑制する効果があります。

不安や恐怖が襲ってきたときだけでなく、これから起こるであろう不安に対しても作用します。

また、重度ではない社会不安障害の治療にも用いられます。

抗不安剤は、薬の濃度が体内で薄まったことを表す「半減期」によって、4種類に分類されます。

■ 短時間型(半減期が3~6時間程度)
クロチアゼパム(リーゼ)
エチゾラム(デパス)
フルタゾラム(コレミナール)

■ 中間型(半減期が12~20時間程度)
ロラゼパム(ワイパックス)
アルプラゾラム(コンスタン、ソラナックス)
ブロマゼパム(レキソタン、セニラン)

■ 長時間型(半減期が20~100時間程度)
ジアゼパム(セルシン、ホリゾン)
クロキサゾラム(セパゾン)
フルジアゼパム(エリスパン)
クロルジアゼポキシド(コントール、バランス)
オキサゾラム(セレナール)
メダゼパム(レスミット)
メキサゾラム(メレックス)
クロラゼプ酸二カリウム(メンドン)

■ 超長時間型(半減期が100時間以上)
ロフラゼプ酸エチル(メイラックス)
フルトプラゼパム(レスタス)
プラゼパム(セダプラン)

出典:抗不安薬の作用機序・種類・副作用・一覧

抗不安剤のメリット

即効性がある

早いものなら、服用して15分ほどで効果が現れます。突然の不安や恐怖に対応できるので、パニック障害の治療にも使われています。

また、抗不安剤は予期不安にも効果があります。これから人前に出る、緊張するところに向かう前に飲むことで、社会不安障害の症状が出にくくなります。

安全性が高い

抗不安剤は、アルコールのような緊張緩和作用がありながら、アルコールよりも安全性が高いです。

短期的な使用であれば、副作用も少なくてすみます。

抗不安剤のデメリット

眠気が生じる

抗不安剤の多くには催眠効果があり、眠気やふらつきが生じやすくなります。

さらに、筋弛緩作用もあるため、ふらついて転倒する恐れも。

副作用については薬を服用し続けるうちに慣れてきて、日常生活に支障が出るほどではなくなります。

ただし、抗不安剤を服用するときは、車の運転や危険な場所での作業を中止するなど、注意が必要です。

依存性が高い

抗不安剤は、長期的に大量に服用すると、依存しやすくなってしまいます。抗不安剤の効果を求めて、もっとほしいと思ってしまうのです。

「薬がなくては、いても立ってもいられない」という状態に陥ってしまい、社会不安障害の改善が困難に。

しかし、医師の指示に従って用法容量を守れば、薬の依存を避けられるでしょう。

飲み合わせでトラブルが起こることも

抗不安剤を服用するときは、飲み合わせに注意が必要です。

抗不安剤は、アルコールといっしょに服用してはいけません。アルコールが抗不安剤の効果を必要以上に高めてしまうからです。

その結果、中枢神経の働きが抑制され、眠気や注意力の低下、大量服用すれば命の危険につながってしまいます。

また、コーヒーや緑茶などとの飲み合わせも要注意

コーヒーや緑茶に含まれるカフェインが、抗不安剤の効果を抑制してしまうのです。

服用することで体調を崩してしまっては本末転倒ですから、薬は水や白湯で飲むようにしましょう。

βブロッカー

カプセル剤や錠剤の写真

βブロッカーとは?

βブロッカーは、不安や緊張で現れる、動悸や息切れ、発汗、震えを抑制する薬で、交感神経遮断薬とも呼びます。

動悸や息切れ、震えは、アドレナリンが交感神経を刺激することで起こるもの。

βブロッカーは、交感神経のβ受容体にのみ結合して、アドレナリンの刺激をシャットアウト。動悸、息切れ、震えが起こらないようにするのです。

さらに、βブロッカーはベンゾジアゼピン系の抗不安剤と併用することで、高い効果を得ることができます。

人前で話すとき、字を書くとき、お茶を出すときなどに、動悸がして手足が震える人に効果的です。

βブロッカーのメリット

即効性がある

βブロッカーは、服用して15~30分程度で効果が現れます。

緊張を強いられる場面に出る前に服用することで、社会不安障害からくる動悸や発汗、震えを抑えることが可能です。

催眠作用がない

βブロッカーは抗不安剤のような、催眠作用はありません

そのため、服用後の作業などに支障が出ないので、大事な会議やスピーチの前に服用しても問題ないというメリットがあります。

βブロッカーのデメリット

低血圧やめまいが起こる

βブロッカーは降圧剤のため、低血圧になったりめまいが起きたりなどの副作用があります。

また、喘息発作を誘発するため、喘息の症状のある人は服用できません。

さらに、糖尿病を患っていて、血糖降下薬を服用している人も使用が禁止されています。

勝手な判断で服用を中断すると、狭心症や高血圧発作を発症することもあるため、自己判断せずに、医師の指示に従って服用することが大切です。

保険適応ではない

βブロッカーは、血圧を下げる治療薬ですが、社会不安障害の対処薬として用いられる際には保険が適応されません

漢方薬

漢方薬の写真

漢方薬とは?

漢方薬とは、中国の伝統医学に基づいて、2種類以上の生薬を組み合わせて作られた薬のこと。

ピンポイントで体の不調を治す西洋医学の薬とは異なり、漢方薬は体全体におだやかに作用します。

漢方薬は高いというイメージを持っている人が多いですが、保険適応が可能なものもあり、医療費はさほど高くなりません。

社会不安障害に有効とされる、代表的な漢方薬は6つ。

・半夏厚朴湯・・・気分が塞いで喉・食道部に違和感があり、時に動悸、めまい、嘔気を伴うものの諸症
・柴胡加竜骨牡蛎湯・・・比較的体力があり、心悸亢進、不眠、いらだち等の精神症状のあるものの諸症
・桂枝加竜骨牡蛎湯・・・下腹直腹筋に緊張があり、比較的体力の衰えているものの諸症
・柴胡桂枝乾姜湯・・・体力が弱く、冷え性、貧血気味で動悸、息切れがあり、神経過敏のものの諸症
・加味逍遥散・・・体質虚弱な婦人で肩が凝り、疲れやすく、精神不安などの精神症状、時に便秘傾向のあるものの諸症
・加味帰脾湯・・・虚弱体質で血色の悪いものの諸症

出典: せせらぎメンタルクリニック|精神科・心療内科

漢方薬のメリット

副作用が少なく、依存性が低い

漢方薬にも副作用はあり、体質に合わないものだと、胃の不快感、食欲不振、下痢、むくみなどが起こることもあります。

しかし、ほかの薬に比べて副作用の度合いは小さく、体質に合う漢方薬に切り替えることで、副作用を抑えることができるとされています。

また、長期的に服用しても依存性がほとんどないということが漢方薬の大きなメリットです。

体質改善が期待できる

漢方薬は、体の自然治癒力を高める薬。

なので、社会不安障害の改善だけでなく、原因不明の頭痛やめまいといった不定愁訴を和らげることができます。

漢方薬のデメリット

効果が現れるのに時間がかかる

漢方薬は、飲んですぐに効果が現れるものではありません。毎日同じ時間に飲んで、効果が現れるまでに1か月ほどかかります。

よって、短期間で社会不安障害の症状を改善したいときには不向きで、ゆっくりと穏やかに効くものだと理解しておくことが大切です。

飲みにくい

医療機関で処方される漢方薬は、主にエキス剤。

エキス剤は、生薬を煎じた液からエキス成分を抽出した粉末状の薬です。

錠剤の薬を飲み慣れている人にとっては、口の中で広がりやすい粉末状の漢方薬は、飲みにくいかもしれません。

そういう場合には、オブラートに包んだり、服薬ゼリーといっしょに飲んだりするのがおすすめ。

また、生薬特有の香りがするので、慣れるまで気持ち悪く感じてしまうかもしれません。

薬での治療は前向きに

できるだけ、薬を飲まずに治したいと思う人は多いでしょう。

しかし、薬物療法は、社会不安障害を治したいという気持ちを後押ししてくれるものなのです。

「薬の助けを借りながら、自分で治していく。」そんな気持ちで治療に取り組めば、社会不安障害は早く改善できるでしょう。

※ 記事の内容は、医学的な正確性、効能、効果を保証するものでなく、かつ、記事の利用においてはしかるべき資格を有する医師や薬剤師等に個別に相談するなど読者の責任において行ってください。

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