NICOLY:)[ニコリー] コンプレックスの悩み解決・応援サイト

医師が教えるコンプレックス解決サイト
監修済記事:1032記事

メルマガ登録

2016年06月01日 更新 | 17,046 views

カショオとはなにか。カショオを克服した私が知ってほしいこと

摂食障害には3種類あります。食べ過ぎてしまう過食症。ほとんど食べない拒食症。そしてカショオとも呼ばれる過食嘔吐。これは、大量に食べ物を食べるものの、すべて吐いてしまい拒食症と同じようになってしまう症状です。摂食障害とは心の病。だから摂食障害に悩む人にとって何よりの救いは、周囲の人に認められることなんです。

摂食障害と耳にしてイメージするのはガリガリに痩せてしまった身体や、大量に食べ物をむちゃ食いしているところでしょうか。

センセーショナルな映像で紹介されることが多いので、痩せた身体や異常な行動に目がいきがちですが、実は摂食障害は誰もがかかるリスクのある心の病気なのです。

あなたの周りにも、食べることが普通にできないと悩んでいる人がいるかもしれません。

摂食障害とは

摂食障害は、体重や体型に過剰にこだわってしまう心の病気です。

摂食障害には拒食症と過食症の2つのパターンがあり、食べ物を極端に制限するタイプ、大量に食べて吐いてしまうタイプ、大量に食べるが吐かないタイプ、というように多様な症状があるのが特徴です。

摂食障害になった私の場合、食べ物を拒否する拒食症から、過食嘔吐(通称カショオといいます)へと進行するタイプでした。

摂食障害の原因とは

摂食障害の原因は、遺伝、性別、性格、生活環境、家庭環境など複雑に絡み合っています。

私の場合、発症は20代後半でしたが、ちょうどおしゃれが気になり、周囲のみんなが痩せたいと言っている環境でした。

さらに完ぺき主義や自己評価の低さ、家庭不和、父親の精神疾患という遺伝的な要素も原因だったのかもしれません。そこにダイエットというきっかけが加わったのです。

摂食障害とは、原因がひとつではなく、またすべての原因が当てはまったからといってなるものでもなく、タイミング悪くすべて絡み合ったとき、陥るものなのかもしれません。

摂食障害の様々な症状

摂食障害の症状には食べ物を拒否する、大量に食べるまたは吐くといった行動の異常だけではなく、身体的な症状や心理的な症状も多くあります。

  • 行動異常 拒食、隠れ食い、むちゃ食い、嘔吐、下剤乱用、自傷行為、万引き、薬物乱用など

  • 身体症状 低体重、無月経、脱水、腹部膨満感、徐脈、電解質異常、心電図異常、唾液腺の腫れなど

  • 心理的症状 抑うつ、脅迫的観念、不安、強いこだわり、儀式的行動、気分変調、衝動性など

私の場合、生死に関わるほどの低体重にはならなかったため(最低体重は155cm、38kg、元々の体重より-14kg)

徐脈や心電図異常などはありませんでしたが、過食嘔吐の頃はカリウムの低下や脱水があり、低体重の頃は5年以上無月経となり、とにかく脂肪がなく寒かったです。

また、食べ物に対して強いこだわりがあり、ひとつの食べ物をメーカーまで限定し、その商品が見つかるまで何時間でもスーパーをさまよったり、食事の時間は1分単位で決めたりしていました。

気分の変調や衝動性もあり、仕事から帰ってきたとき家に誰かがいて部屋が明るいとイライラするのです。家に帰って自室に入るまで、誰とも会いたくない、そんな変な症状もありました。

とはいえ、摂食障害の入り口は、太りたくない、カロリーの高いものが食べられない、体重が気になるなど普通の女の子がよく感じることから始まります。

摂食障害のきっかけは案外身近なところにあるのかもしれません。

過食症が引き起こす合併症

過食症はそれだけで健康を害すものですが、新たな病気を招いてしまう根源にもなりかねません。どんな合併症があるのかしっかり知っておくことで、過食症を防ぐことができるかもしれません。

嘔吐

過食症の代表的な合併症がこの嘔吐。食べ過ぎたものを吐いてリセットしようとすることで、精神的に楽になるというメカニズムから嘔吐を繰り返す人が多いのです。

ただ嘔吐すれば食べた分のカロリーがすべてなしになるかというと、実はそういう訳ではありません。糖分などは吸収が早いため、嘔吐する前に体内で吸収されてしまっている可能性がありません。

こういった事実を知らない人が過食症に陥って、食べては吐き食べては吐きを繰り返してしまうのです。さらに嘔吐しすぎると低血糖症になってしまうこともあります。

酸蝕症

酸蝕症とは歯が溶けてしまう症状のことを指します。食べ物を吐くときに、食べ物といっしょに胃の中にあった大量の胃酸が口内へ放出されます。この胃酸が歯を溶かしてしまうのです。

胃酸は非常に強力なため、歯を構成しているエナメル質をいとも簡単に溶かします。歯が溶けると見た目も悪い上に、虫歯になりやすくなったり神経が表面化して痛みを感じたりするのです。

10代・20代で過食からの嘔吐を繰り返している人は、若いうちに歯がボロボロになってしまうという特徴があります。非常に怖い合併症です。

冷え、むくみ

過食や嘔吐によって食生活が乱れると、体には大きな負担がかかります。体の冷えやむくみというのも、合併症として引き起こされます。

過食症になると体の新陳代謝が低下して、体内に老廃物や水分が滞ってしまいます。その結果、冷え・むくみが生じてくるのです。ビタミンやミネラル不足、塩分の過剰な摂取、内蔵機能の著しい低下なども起こってくるため、冷えむくみが加速していきます。

とくに冷えは体の免疫機能を下げてしまうので、しっかり対策をしておかないと風邪をひきやすくなったり病気になりやすくなるので注意が必要です。

拒食症が引き起こす合併症

拒食症は過食症と違って、何かを食べるということをしなくなることです。もちろんそうなれば体内に必要な栄養素は不足して、さまざまな合併症を起こしやすくします。

生理不順

拒食症の人はたいてい平均体重を割っています。女性はある程度脂肪がないと、体の正常なバランスを保つことができません。その結果、月経不順になっていきます。

これは脳に指令を送る脳内伝達物資が栄養不足で行われないことから生じます。ホルモンバランスがどんどん乱れ、その結果生理が止まってしまうのです。女性にとっては非常に恐ろしい事態だということは知っておいてくださいね。

骨粗しょう症

ホルモンバランスの乱れは生理不順以外にもたくさんの不具合を起こしていきます。骨粗しょう症もそのうちのひとつ。骨がすかすかになって、骨折しやすくなったり体を支えられなくなる怖い症状です。

骨密度を司るエストロゲンという女性ホルモンが足りなくなることで、骨粗しょう症は引き起こされます。骨は一度密度が低下すると、なかなか改善するのが難しい部分。若いうちにしっかり骨を形成していかなければ、背中や腰に痛みを感じるのも早くなります。

ひどい場合は寝たきりになることも・・・。それだけ骨粗鬆症は恐ろしい症状なのです。骨粗しょう症は目に見えない部分の病気なので、気づいたときにはもう手遅れということが非常に多いです。普段からしっかり栄養をとって防ぐ以外に、改善の方法がないのも注意したいポイントになります。

摂食障害の治療に大切なのは周囲の助け

摂食障害の患者は、治療することで体重が増えることを嫌がるため、治療を受けたがりません。そのため周囲のサポートが欠かせません。

特に10代の若い患者は、本人だけでなく家族とともにカウンセリングしていく方針がとられています。

摂食障害の治療は心のケアが中心で、体重へのこだわりや自己評価の低さを正常に戻すために行います。さらに行動療法や薬物療法、栄養指導などの治療も。治療は摂食障害専門の病院で受けることがすすめられています。

私の場合、残念ながら自分に合う病院や医師に出会えず治療は受けませんでした。

体重減少が軽度だったため今も生きていますが、かなり低体重になっていたり、抑うつによる自殺願望があったりすると生死に関わることもあります。

よい助けを得て、きちんと治療することが回復への近道でしょう。

摂食障害の経過とは

摂食障害にはいきなりなるのではなく、だんだんと発症します。症状は違う拒食症と過食症ですが、その経過は共通しているところがおおくあるんです。

拒食期

ダイエット期

どちらかと言うと、頑張り屋さんがちょっとした挫折経験をきっかけにダイエットにのめりこんでいくことが多いようです。

拒食期

さらに食事を制限し、低栄養状態になっている段階です。

無月経などの身体症状やこだわりなどの精神的症状も出てきますが、本人はいたって元気。痩せたことが嬉しくてハイになっています。

拒食、過食期

我慢していた食欲が抑えられなくなり、過食、嘔吐、下剤乱用などを引き起こす時期。

拒食にもどったり、過食嘔吐になったりと症状が行き来します。精神的には、イライラ、不安、家庭内暴力など不安定になっていきます。

回復期

ありのままの自分を受け入れられるようになる時期。食行動の異常は続いていても心理的な回復がみられると回復期に入ったといえます。その後徐々に異常行動も改善していきます。

過食期

病前期

拒食症と同じようにまずはダイエットから始まることがほとんどです。

過食期前期

食べたいという欲求が抑えきれなくなる時期。お腹が空いたから食べるのではなく、ただ無性に食べたいという欲求にかられ、欲求がコントロールできなくなります。

過食期後期

過食をしながら日常生活を送っている場合もありますが、抑うつ感が強くなり社会生活ができなくなることもあります。無気力、自己卑下など心理的な症状が辛い時期です。

回復期

ありのままの自分を受け入れられるようになる時期。周囲が認めてくれるという経験を通して、自己評価が回復してくることで「まぁいいか」と思えるようになります。徐々に過食行動も治まってきます。

私は拒食症とほぼ同様の経過を辿っていきました。些細なきっかけでのダイエット、極端な食事制限での低体重、それでも一日中歩き回るなどの異常な活動、ダイエットハイの状態にもなりました。

そして過食、過食嘔吐、下剤乱用、抑うつ、強迫性障害など辛い時期を乗り越え、今は過食嘔吐など食行動の異常はあるものの回復期に入ろうとしています。

摂食障害を克服するために

きちんとした治療を受けてこなかった私ですが、回復期までたどりついたのは、体重や食欲をコントロールできなくなり自己卑下が強かった私を、ありのまま受け入れてくれた友人や家族がいてくれたからだと思っています。

友人や家族にはカミングアウトしていなかったのですが(もちろん周囲は分かっていたかもしれませんが)とくに問い詰めることもなく、諭すわけでもなく「それがあなたでしょ」と見守ってくれたのです。

その経験が治療となり、私自身も「自分を認める」という自己評価の回復のきっかけになったのです。

摂食障害の根底には自己評価の低さがあります。そのままの自分を認めることができないという心の病を、根気よく見守っていくこと、そのままでいいことを伝えてくことが摂食障害ときちんと向き合い、回復するために一番大切なことです。

written by tawara867

※ 記事の内容は、医学的な正確性、効能、効果を保証するものでなく、かつ、記事の利用においてはしかるべき資格を有する医師や薬剤師等に個別に相談するなど読者の責任において行ってください。

関連するキーワード

注目の記事

【大人気】ブログより詳しい!整形の痛みやダウンタイム・術後経過すべて見せます!美容整形体験レポートシリーズ

【大人気】ブログより詳しい!整形の痛みやダウンタイム・術後経過すべて見せます!美容整形体験レポートシリーズ

NICOLY編集部では、カウンセリングから術後経過までの画像がたっぷりの、美容整形体験レポートを公開しています。切らないプチ整形から、脂肪吸引まで読み応え十分。NICOLY編集部いちおしの記事です。随時更新中!

45433 views | 整形二重脂肪吸引脂肪溶解注射

カテゴリ一覧

この記事のライター

本日のアクセスランキング

いまNICOLYで人気の記事

話題のキーワード

いまNICOLYで話題になっているキーワード

専門家ライター募集

NICOLYで記事を執筆していただける医師を募集

NICOLYでは「コンプレックスで悩んでいる人を笑顔に」というビジョンのもと毎日記事を更新しています。信頼性の高い記事を出し続けるために、記事の執筆をしていただける医師を募集しています

専門家ライター募集フォーム

編集者募集

NICOLYで記事を編集してくれる編集者募集

NICOLYでは「コンプレックスで悩んでいる人を笑顔に」というビジョンのもと、一緒に働いてくれる編集者を募集しています。

編集者募集フォーム

関連する記事

この記事に関連する記事をピックアップ