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2016年05月27日 更新 | 11,395 views

自力で簡単にできる克服法も。社会不安障害の症状と治し方

臨床心理士 東京京橋カウンセリングオフィス

この記事は、臨床心理士 東京京橋カウンセリングオフィスが監修しています。

人前で強い不安と恐怖を感じる社会不安障害は、精神的にも身体的にも強い苦痛をともない、場合によっては高所恐怖症などの神経症を併発してしまうこともあります。でも、生活習慣を見直したり、ストレスをためないようにしたりすれば自力で克服できることもあるのです。病院での治療法としては薬物療法や心理療法などがあります。

社会不安障害はまわりから病気だと思われにくく、本人はとても苦しい思いをすることが多いもの。

また、自分は社会不安障害なのかもしれないけれど、はっきりとは分からないこともあります。

社会不安障害の症状を抑えるために重要なのは、社会不安障害である自分を否定せず、あるがままの自分を受け入れることです。

まずは社会不安障害の症状を知って、自分のペースで治療していきましょう。

そもそも社会不安障害とは?

立ちすくむ女性出典:we heart it

社会不安障害とは、人前に出たり、人と接したりする場面で強い不安や恐怖を感じる病気のことで、「社交不安障害」や「SAD」とも呼ばれています。

人前で何かをするとなると誰でも緊張しますが、その緊張がひどく苦痛で、その場から逃げ出したくなったり、実際にその場を避けるようになったりするなどの症状があると、社会不安障害である可能性が高いでしょう。

性格的なもので治らないと思うかもしれませんが、実は、社会不安障害は適切に治療を行えば治る病気なのです。

社会不安障害による精神的な症状5つ

うつむく女性出典:we heart it

社会不安障害の症状はさまざまあります。

自分が社会不安障害なのか分からない場合は、セルフチェックをして、ひとつの基準にしてみましょう。

社会不安障害による精神的な症状1:人の視線が気になる

過剰に人の視線を気にして、不安と恐怖を感じるのが社会不安障害のひとつの症状です。

実際に人に見られていなくても見られていると思い込むことで、不安や緊張が高まる場合もあります。

社会不安障害による精神的な症状2:回避行動をとる

回避症状とは、人の視線によって生じる不安や恐怖から逃れようとして、人前に出ることを拒むようになる症状のことです。

職場仲間との会話を避けたり、飲み会を拒否したりするようになると、仕事がスムーズに進まなくなるなどのトラブルに発展します。

買い物に行くことすらも避けるようになれば日常生活にダメージを受けかねません。

社会不安障害による精神的な症状3:失敗を恐れる

失敗したら人に笑われたり、失敗したりするのは恥ずかしいことと思うのも、社会不安障害の症状のひとつです。

失敗を恐れて仕事や頼まれごとを断ってしまい、日常生活がうまくいかなくなることがあります。

社会不安障害による精神的な症状4:自分はだめだと思い込む

不安や恐怖を感じる自分はだめだと思い込み始めると、どんどん自己評価が下がっていきます。

自己評価が下がると、日常生活に支障をきたし、社会不安障害の症状が悪化することもあるでしょう。

臨床心理士 東京京橋カウンセリングオフィス

この、思い込み型の症状は、アメリカではあまり報告がなく、主に日本や韓国で報告されています。
そのため、社会文化的背景の影響もあるのではないかと考えられています。アメリカのように明確な自己主張や純粋な能力による序列が重視される社会と、自己主張とともに適度の謙虚さや相手への心づかい、能力だけでなく集団内での和を重視する社会では、自分に対する相手の感情への敏感さが違ってくるのかもしれません。
こうした、対人関係への過敏性がこのタイプの症状に影響しているのかもしれません。

社会不安障害による精神的な症状5:自殺することを考える

自己評価が下がっていくと、「自分は生きる価値がない」と強く思うようになり、自殺を考えるようになることもあります。

実は、社会不安障害で自殺を考える人の割合はうつ病の人よりも多いというデータがあるのです。

社会不安障害による身体的な症状5つ

座ってうつむく女性出典:we heart it

社会不安障害の症状は精神的なものだけではありません。

また、身体的な症状は人によってさまざまです。

社会不安障害による身体的な症状1:顔が赤くなったり汗が出たりする

社会不安障害の身体的な症状として赤面や発汗などがありますが、「顔が赤くなることが恥ずかしい」、「汗をかいている姿をまわりの人に見られている」と思うほどに、症状が悪化します。

また、過剰に発汗する人は常にハンカチを持っていないと気持ちが落ち着かず、不安になることもあるでしょう。

社会不安障害による身体的な症状2:手足が震える

不安や緊張から、手足が震える症状が出ることもあります。

赤面や発汗と同様、名刺を差し出すときや来客にお茶を出すとき、スピーチをするときなど、人に見られていると思うことで症状が現れることが多いようです。

声社会不安障害による身体的な症状3:声が震えたり、出なくなったりする

人前で話をするときに声が震えたり、声が出なくなったりするのも社会不安障害の身体的な症状のひとつです。

声を出さなければ、ちゃんとしなければと思うほどに、症状が悪化します。

社会不安障害による身体的な症状4:心臓がドキドキする

緊張するとだれでも心臓がドキドキするものですが、社会不安障害の人の場合は自分がこんなにドキドキしているのはおかしいと思い込んでしまうので、普通の人よりさらに心臓がドキドキしてしまうという悪循環にはまることもあります。

不安と緊張から呼吸が浅くなると、ますます動悸が激しくなるでしょう。

社会不安障害による身体的な症状5:胃腸障害

社会不安障害に陥ると、胃がむかむかとして吐き気がしたり、実際に吐いてしまったりするなどの症状が現れることもあるようです。

また、強い不安と緊張感から胃腸が緊張し、突然お腹が痛くなり、下痢をくり返すこともあります。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症6つ

寝そべる女性出典:we heart it

社会不安障害を発症すると同時に、さまざまな神経症の症状が現れることもあります。

一見関係なさそうな神経症が、実は社会不安障害が原因で引き起こされているかもしれません。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症1:高所恐怖症

神経症のなかでもかなり有名なのが、高いところに行くのが怖い、不安だと感じる「高所恐怖症」です。

高所恐怖症は、「高いところから落ちて死んでしまったらどうしよう」という恐怖が原因で起きます。

ジェットコースターが怖くて友だちと遊べなかったり、吊り橋があるから登山できなかったりするなど、日常生活にはあまり関係ないけれど友達付き合いで楽しめない場面が出てくるでしょう。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症2:閉所恐怖症

高所恐怖症に次いで有名なのが、狭い部屋や空間に入ると過剰に不安や恐怖を感じる「閉所恐怖症」です。

閉所恐怖症になると、電車やバス、エレベーター、MRI検査室などでも「閉じ込められている」という感覚になってしまうことがあります。

また、人が大勢いる部屋の奥にいるとき、「すぐに出ることができない」と恐怖を感じることもあるでしょう。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症3:先端恐怖症

「先端恐怖症」は、先の尖ったものを見ると「自分が傷つけられるのではないか」、「自分が人を傷つけてしまうのではないか」という不安と恐怖に襲われるというものです。

尖ったものを見ることに不安や恐怖を感じなかったとしても、体がムズムズしたり、ドキドキしたりするなどの身体反応が現れることもあります。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症4:雑念恐怖症

仕事や勉強中に別のことが頭に浮かんでしまうのが、「雑念恐怖症」です。

雑念によって仕事や勉強に集中できなかったり、部屋にある時計の音のせいで眠れなくなったりするなど、日常生活に多少支障を来してしまいます。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症5:不完全恐怖症

「不完全恐怖症」とは、ガスの元栓を閉め忘れていないか、家の鍵をきちんとかけたかなどが気になり、何度も確認してしまうもので、「確認恐怖症」や「確認癖」とも呼ばれています。

100%完全でなければいけないという完璧主義的な考え方を持っている人が発症しやすいようです。

社会不安障害と同時に起こりやすい神経症6:嫌疑恐怖症

「嫌疑恐怖症」は、自分が犯人だと疑われているのではないかと感じる神経症のことです。

自分が万引き犯や痴漢だと思われているのではと感じ、公共の場にでかけるのが怖くなってしまい、人間関係を悪くしてしまうという悪循環に陥ることもあります。

社会不安障害を自力で治す方法5選

腕を組む女性出典:we heart it

社会不安障害は、規則正しく、ストレスの少ない生活を送ることで、自力で治すことができます。

少し時間がかかるかもしれませんが、毎日地道に続けることが症状改善に役立つでしょう。

社会不安障害を自力で治す方法1:規則正しい生活を送る

規則正しい生活を送ることは、社会不安障害の症状改善にとってもっとも重要なことです。

早寝早起きを心がけるとホルモンバランスが整うので、規則正しい生活は健康な体作りに役立ちます。

また、38~41℃程度のぬるめのお風呂にゆっくり浸かると、湯上り後に徐々に体温が下がり、寝つきがよくなるでしょう。

社会不安障害を自力で治す方法2:バランスのいい食事を摂る

バランスの良い食事を摂ることで、必要な栄養素を効果的に摂取し、健康的な体に整えることができます。

人の体内には必須アミノ酸のひとつとして「トリプトファン」というものがありますが、トリプトファンはもともと体内にあるものではなく、不足すると睡眠障害やうつ病を引き起こしてしまうことがあるのです。

だから、トリプトファンが多く含まれている肉類や乳製品を取り入れ、トリプトファンを定期的に取り入れましょう。

社会不安障害を自力で治す方法3:適度な運動をする

日の光を浴びながらのウォーキングは精神を安定させる「セロトニン」の分泌を促し、精神を安定させるので、社会不安障害の改善に最適です。

特に朝日を浴びながらのウォーキングは効果的なので、できれば朝にウォーキングするようにしましょう。

また、セロトニンは、体内時計を調節して自然な睡眠を促す効果のある「メラトニン」の分泌を促す役割も担っています。

日中に分泌されたセロトニンの量が多ければ多いほど、メラトニンの分泌量も増え、快適な睡眠へと導いてくれるのです。

社会不安障害を自力で治す方法4:十分な睡眠を取る

テレビやパソコン、スマホから発せられるブルーライトはメラトニンの分泌を抑制してしまうので、十分な睡眠をとって社会不安障害を改善するためにも、眠る1時間前にはデジタル機器から離れるようにし、ブルーライトを浴びないように注意しましょう。

また、カフェインには覚醒作用があり、快適な眠りを妨げます。

就寝前4時間はコーヒーや緑茶を避けるようにすると、スムーズに入眠できるでしょう。

社会不安障害を自力で治す方法5:ストレスを発散させる

精神を安定させる効果のあるホルモンやセロトニンは、ストレスの影響を受けやすいです。

ストレスによってセロトニンが不足すると社会不安障害の症状が悪化するだけでなく、ほかの神経症が現れることもあります。

適度な運動や趣味を充実させ、たまったストレスを発散させるようにしましょう。

病院やカウンセリングでの社会不安障害の治療法3つ

重なっている本出典:we heart it

社会不安障害は、病院やカウンセリングなどの専門機関で治療することもできます。

自力で治せるのか不安だったり、自力で治せなかった場合は1度病院に行ってみましょう。

病院やカウンセリングでの社会不安障害の治療法1:薬物療法

「薬物療法」とは、うつ病などの気分障害に使われる「抗うつ剤」や、不安や緊張を和らげる「抗不安剤」、心拍数を減らして血圧を下げる「β-ブロッカー」、漢方薬の4種類のいずれかを使って治療するというものです。

なかでも社会不安障害には、セロトニンを補う効果のある「抗うつ剤」や「SSRI」が有効とされています。

ただ、症状の種類や度合いによって使われる薬が異なるので、専門医の判断にゆだねましょう。

病院やカウンセリングでの社会不安障害の治療法2:認知行動療法

「認知行動療法」とは、人のものの考え方や受け取り方にあたる「認知」に働きかけて心を軽くする心理療法のひとつです。

認知行動療法の手順は下記のように行われます。

1.まずあなたのストレスに気づいて、問題を整理してみましょう。
2.あなたの考え方(自動思考)があなたの感情や行動に、どのように影響しているのか調べましょう。
3.生活を振り返りながら、こころが軽くなる活動を増やしていきます。
4.自動思考の内容と現実とのズレに注目して、自由な視点で現実にそった柔らかいものの見方に変える練習をします。
5.そのときに、あなたにとって何が大切かを考えてみると良いでしょう。
6.バランスよく考えられるようになってきたら、問題を解決する方法や、人間関係を改善する方法を練習して、今できることに取り組みましょう。

出典:こころのスキルアップ・トレーニング

認知行動療法は強いストレスや不安によって歪んでしまった認知を正し、ストレスを軽くします。

病院やカウンセリングでの社会不安障害の治療法3:森田療法

「森田療法」とは、森田正馬さんが考案した心理療法のことです。

不安や緊張を感じることがあってもそれは当たり前のことだから気持ちを打ち消そうとしなくてよく、不安や緊張は悪いものではないと捉えます。

湧き上がってくる感情を受け止めながら、気持ちに左右されずに行動することが森田療法の目的なのです。

臨床心理士 東京京橋カウンセリングオフィス

森田療法の、症状をすぐに解消するのではなくそれに耐えながら生活を広げていくという、“あるがまま”に重点を置いた治療方針は、社会不安障害に有効な治療法です。
不安を感じて注意を向けると、症状がいっそうはっきり感じられてしまい、さらに不安になるといった悪循環による不安障害には森田療法は大変有効ですが、一方で、その他の心理機制による不安症に対しては効果が薄くなるといった限界もあります。
また、“あるがまま”になることにこだわりすぎるとかえって苦しんでしまうこともあります。
薬物療法やその他のカウンセリングも選択肢に入れながら、森田療法を専門に行っている医療機関で行うことが重要です。

社会不安障害は治る病気

笑顔の女性出典:we heart it

社会不安障害の治療法は、生活習慣の改善や薬物療法、心理療法などさまざまあります。

自力で治すことに抵抗があれば、一度病院に相談してみるのもいいでしょう。

治るまで少し時間がかかってしまうこともありますが、自分に合った治療法を行えばきっと治ります。

「本当に治るのかな……」と、ネガティブになる自分がいてもいいのです。

緊張や不安を感じることは当たり前のことで、否定的になるものではありません。

自分を受け止めたうえでいつかきっと治るという希望を捨てず、治療を進めてみましょう。

top image via we heart it

※ 記事の内容は、医学的な正確性、効能、効果を保証するものでなく、かつ、記事の利用においてはしかるべき資格を有する医師や薬剤師等に個別に相談するなど読者の責任において行ってください。

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