2017年08月09日 更新

リスカ跡をどうにかしたい! 自力で改善を目指す方法や病院で行う治療方法

リスカ創を自分で治療するには、療湿潤法がおすすめ。また、できてしまたリスカ跡を隠すためには、専用のテープを使用したりメイク道具を塗ったりしてカバーができます。しかし、根本的な修正となると、病院での治療が必要です。アブレージョン(剥削除去)や切除縫合、フラクショナルレーザーなどの方法があります。

恵聖会クリニック 理事長 鬼頭恵司

この記事は、恵聖会クリニック 理事長 鬼頭恵司先生が監修しています。

強いストレスなどから、手首や腕を切ってしまう「リストカット」

リスカ跡(リストカットの傷跡)は冬場は隠せても、薄着になる季節や、プール、温泉などでは隠すことができず、まわりの人の視線が気になることも。

リスカ跡を「人に見られなくない」「心配されたくない」そう思う人は少なくないでしょう。

そのような人のために、リスカ創(リスカによる傷)の治療方法や、自分でできるリスカ跡の隠し方、病院で受けられる治療法を紹介します。

目次

リスカ創を自分で治療する方法

薬を塗っている写真

リスカ創を治したいけど、できれば病院に行かずに治したい。そう思う人は、まずは湿潤療法によって改善を目指すことがおすすめです。

リスカ創を治療する湿潤療法とは

「傷はよく消毒して乾かす」ことは、かつての民間療法の常識でした。

しかし、消毒薬や乾燥は皮膚表面の細胞を傷つけるため、のちのち傷跡が残りやすくなる原因でもあるとのこと。

そのため、近年では患部を潤わせて、細胞分裂に適した環境を保つ湿潤療法が有名になってきました。

確実に湿潤療法をするなら、近くの形成外科を受診するほうが良いですが、それが難しい場合に自力で行う湿潤療法を試してみましょう。

以下に紹介します。

湿潤療法による手当の方法

湿潤療法は、傷を「水道水でよく洗う・消毒しない・乾燥させない」という治療方法です。

まず、リスカの傷を水道水でよく洗い流し、保湿剤としてワセリンや医療用オリーブオイルを塗り、食品用ラップを貼り付けて医療用テープで固定するのが一般的です。

ラップにより水分の蒸発を抑えることができ、湿潤に保てます。

余分な水分はないほうが良いため、初期の滲出液(傷から出る汁)が多い時期は、ワセリンを塗ったあと、生理用ナプキンや紙オムツを当ててからラップを貼るのが良いでしょう。

ナプキンなどに含まれる高分子ポリマーが、余分な水分を吸収するだけでなく、感染源となる細菌などもポリマー内にとどめておいてくれるため、感染しにくくなります。

滲出液が少なくなれば、ラップだけでも問題ありません。そして、滲出液がなくなるまで続けてください。

湿潤療法の注意点

以下に当てはまる場合は、感染症の恐れがあります。

  • リスカ創の周辺が腫れる
  • 血や膿が出続ける
  • 発熱や悪寒がある

いますぐ治療を中断して、病院へ行きましょう。

リスカ跡の隠し方

腕を押さえる女性

リスカ創が癒え、リスカ跡になった場合、完全に修正することは難しくても、隠すことは簡単にできます。

隠すだけでも、きっと気持ちの持ちようは十分変わるはずです。ぜひ試してみてください。

リスカ跡を隠す方法1:傷跡隠し用のテープを貼る

白い傷跡は成熟瘢痕(せいじゅくはんこん)と呼び、傷跡が治って落ち着いた状態で、湿潤療法では改善できません。

修正できないリスカ跡は傷跡隠し用のテープや、メイクなどで自然に隠すと良いでしょう。

ファンデーションテープでリスカ跡を隠す

ファンデーションテープの写真
出典:LoginMylifefoundation-tape.net/

ファンデーションテープは合同会社ログインマイライフが発売している、リスカ跡・傷跡・タトゥー隠し専用のテープです。

20ミクロンの薄さで目立ちにくく、水に濡れてもはがれにくいので1週間ほど貼ったままにすることができます。

はがすときには専用リムーバーは不要で、セロテープなどを貼って優しく持ち上げることではがすことが可能です。

Air Skin(エアースキン)でリスカ跡を隠す

エアースキンの写真
出典:株式会社シーシーメディコwww.legs-body.com/SHOP/B01AUICM7U.html

エアースキンは株式会社シーシーメディコが発売している、転写式の「貼るファンデーション」。エアースキンをはがすときに使用する、粘着シートのピーラーがセットになっています。

エアースキンの色は全部で5色発売されているので、自分に合った色を選ぶと良いでしょう。

リスカ跡を隠す方法2:メイク

メイクをしている女性の写真

リスカ跡をメイクで隠すときは、水や汗に強く落ちにくいウォータープルーフタイプのものを使うことをおすすめします。

コントロールカラーでリスカ跡を隠す

コントロールカラーは肌色の調整や色ムラを隠すための化粧下地です。指先にとり、リスカ跡全体になじませましょう。

赤みのあるリスカ跡にはグリーン系やブルー系、白いリスカ跡にはイエロー系やオレンジ系がおすすめ。パール配合のものなら光を拡散するため、カバー力がさらにアップするとされます。

コンシーラーでリスカ跡を隠す

指や筆でリスカ跡を隠すようにコンシーラーをのせていき、最後に指で自然にぼかしましょう。

コンシーラー選びのポイントは、周囲の肌色よりもワントーン濃い色にすること。腕の内側は紫外線が当たりにくく色白なので、普段メイクに使用しているコンシーラーだと色味が合わないかもしれません。

カバーマークのコンシーラーや、資生堂のパーフェクトカバーなどを使用するのもおすすめです。

資生堂のパーフェクトカバーは、白斑やあざ、濃いシミなどを効果的にカバーできるシリーズで、大手百貨店などで美容部員が使用方法についての指導も行ってくれます。

病院でのリスカ跡の治療方法

クリニック

美容皮膚科や形成外科・美容クリニックのなかには、リスカ跡の治療を行っているところがあります。

リスカ跡を修正するための治療法は、おもに3種類です。

アブレージョンでリスカ跡を治療する

医者の写真

アブレージョン(剥削除去:はくさくじょきょ)は、表面を削る、擦り傷という意味。

アブレージョンは、新たな傷を重ねてつくることでリストカット跡があったとわからないようにする方法で、局所麻酔をして皮膚表面を削ります。

アブレージョンを行った皮膚は、新たな傷をつけるため、やけどや、すり傷を負ったような状態になります。

赤みが取れるまでには一般的に1〜2年ほど。しかし、個人差があり早い人で半年ほど、長い人では10年以上かかることもあるそうです。

この方法は、リスカ跡の範囲が広い人や、新しい傷ができてもリスカ跡とわからなくなるなら構わないという人に適しています。

切除縫合でリスカ跡を治療する

病院の写真

切除縫合は、皮膚を切開してリスカ跡の部分を切り取り、縫い止める方法。

一般的に、切除縫合はリスカ跡に対し垂直方向に切開を行うため、腕に対して横方向に1本の大きな傷跡が残ります。

新たな傷跡はできてしまいますが、事故で怪我を負い手術を受けたような傷になるので、リスカ跡には見えません。

物理的に傷跡を取るので、すぐにリスカ跡を消したい人に適しています。

しかし、リスカ跡の範囲が広くなるとすべてを切除できず、一部残ることもあるようです。

フラクショナルレーザーでリスカ跡を治療する

レーザー治療を受けている写真

フラクショナルレーザーは、シャワーのように細いレーザーを照射し、皮膚に直系0.1mmほどの小さな穴を無数に開ける治療法。

穴をふさごうとする自然治癒能力によって皮膚の新陳代謝を促し、リスカ跡をぼかして皮膚の盛り上がりをなめらかにする効果が期待できます。

術後、数時間ほどは赤みが出たり、穴が開いた部分が透明なかさぶたになるため、数日間は皮膚がざらつくように感じます。

しかし、腫れや痛みなどはほとんどなく、入浴もその日から可能なので、ダウンタイムはほとんどありません。

また、フラクショナルレーザーは、治療を受けてすぐに効果が感じられるものではありません。1か月に一度ほどの周期で、半年〜数年かけて治療を行う必要があります。

治療を重ねることで傷跡は少しずつ改善していきますが、リスカ跡を完全になくすのは難しいようです。

フラクショナルレーザーのあとに臍帯血再生因子などの成長因子を塗り込むことで、より効果を期待できます。

リスカ跡をなくして自信を取り戻そう

気分爽快な女性の写真

就職や結婚などの時期を迎えることで、過去してしてしまったリスカ跡をどうにかしたいと思う人は少なくないようです。

まずは自分でできる治療や、リスカ跡を隠す方法も良いですが、根本的な改善を求める人は病院での治療がおすすめです。

リスカ跡の治療といっても種類はさまざまなので、まずはカウンセリングで相談してみると良いでしょう。

リスカ跡の治療は、形成外科や美容外科の受診、創傷外科の専門医がいるクリニックを受診するのがより望ましいでしょう。

この記事の監修医:鬼頭先生のクリニックはこちら

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恵聖会クリニック 理事長 鬼頭恵司

鬼頭恵司

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