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2016年11月24日 更新 | 76,906 views

便器が真っ赤に染まるほどの大出血。4年間の不妊治療を経て......[体験談]

つらい採卵の痛みに耐え、移植した結果陽性反応が。念願の赤ちゃんを授かりました。不妊治療のクリニックで順調に心拍が確認でき、母子手帳を夫と一緒に取りに行き、幸せ一杯の日々を過ごしていました。しかしそんな矢先、悲劇が。夜中に突然の出血と、生理痛のような腹痛に見舞われ、大出血を起こしてしまいます。

彼が来るのを待ちわびているスタイルのいい女性出典:Weheartit

33歳の時に初めて不妊専門のクリニックを訪れました。

と言っても自分では真剣に悩んでいた訳ではなく、生理痛が昔から酷く、大学生の頃から市販の痛み止めがかかせなかったのが、アパレル関係の仕事に転職してからますます酷くなってしまった事が切っ掛けでした。

たまたま職場からも近く友人がそのクリニックに通っているから、と言うだけの理由で通院を始めたのです。

当時私は結婚3年目。転職してようやく馴れた仕事でも責任あるポストに就き充実していました。

と、同時に職場は育児休暇なども充実していたので、そろそろ赤ちゃんが出来てもいいかもしれないね、と夫と話して居た頃です。

クリニックでは先生から生理痛が酷いのは子宮内膜症が原因だろう、不妊治療をするなら詳しい検査をしてみますか?と言われましたが、まだ深刻だとも思っていなかった私は、一番気軽に出来るタイミング指導を選びました。

タイミング指導はいわゆる排卵日をチェックして、その日に夫婦生活を持って妊娠しやすくすると言う治療です。

料金も普通の保険診療内で負担になる程でもなく、通院も月に1~2回。

気持ち的にはこれで赤ちゃんを授かるだろうな、くらいの軽い気持ちだったのです。

思っていたよりも深刻だった不妊

雲のようなイラストを壁一面に書いている女性出典:Weheartit

軽い気持ちで始めたタイミング治療も半年を迎えると流石に少し焦りが出はじめました。

今月も生理が来てしまった……ちょっと遅れたらすぐに検査薬を買って試してみてはがっかりする。

そんな事を繰り返して「もしかして私は赤ちゃんを授かりにくいんだろうか?」と初めて真剣に考え始めたのです。

丁度誕生日を迎え34歳になり、クリニックを紹介してくれた友達が妊娠をした事も重なり、私は夫に初めて真剣に不妊治療の事をどう思うか聞いてみました。

夫は「不妊治療はどうしても女性が病院に通わなくてはならないから、それが心配」と私を気にしてくれていました。

取りあえず一度きちんと検査を受けてみる必要がありました。

私は次の通院で先生に相談し、卵管がきちんと機能しているのかを調べる通水テスト、自分の卵巣があとどの位卵子を作る事が出来るのかを調べるAMH検査、そして夫の精子がきちんと動いて元気であるのかを調べるフーナーテストを受けることを決めました。

結構痛いと聞いていた卵管の通水テストですが、緊張していた事もあり始めは敏感に「痛いかも……」と反応してしまいましたが終わってみると全然平気でした。

元々生理痛が酷いので、検査の痛みもその程度に感じたのかもしれません。

その日にAMH検査の為に採血をして、排卵日のチェック、タイミングの指導を受けました。

フーナーテストは夫婦生活を持った翌日に内診をして、きちんと子宮近くまで夫の精子が届いているのかを検査するものです。

少し気持ち的には恥ずかしかったのですが、無事全ての検査を終えて結果を聞くまで私はまだ、気持ちのどこかでここまでやったらもう大丈夫だと思っていたのです。

一週間後、全ての検査結果が揃ったと連絡をもらいクリニックへ。

そこで先生から知らされた結果は予想もしないものだったのです。

卵管の通水検査の結果は、右の卵管は完全に閉塞左の卵管はまだ機能している状態

AMH検査の結果実年齢よりも10歳近く卵巣の機能が低下している為、本気で妊娠を希望しているのなら、そんなにのんびりしている時間はないといわれてしまいました。

フーナーテストの結果夫の精子は問題ありませんでした

つまり不妊の原因は私だったのです。

始めてハッキリと現実を突き付けられた気がしました。

「今後の治療はタイミングも続けることは出来るけど、卵管が片方詰まっている時点でかなり可能性は下がってしまう。人工授精に踏み切りますか?」と聞かれても、すぐには答えられませんでした。

夫と相談して来週また来ますと予約を入れて帰宅したのですが、恐らく自分でも思っていた以上にショックだったのでしょう、その時の気持ちは今でも良く思い出せないのです。

本格的な不妊治療スタート

水の中で倒れ込んで寝ている色白の女性出典:Weheartit

不妊治療をずっと続けてきた今ならば、自然妊娠する事は本当は奇跡で、赤ちゃんができにくい事は決してコンプレックスを感じる事ではないんだとハッキリ言えます。

けれど当時の私は思っても見なかった結果に、「私は赤ちゃんが出来にくいんだ……みんなは普通に出来るのに」と打ちのめされていました。

検査結果を聞いた夜夫に全てを話して、今後の事を相談しました。

段々悲しくなってきて、涙が止まりませんでした。

こんな事は実家の両親にも言えないな、と何故かそう思ったのを覚えています。

反対に夫はとても前向きでした。

「検査の結果で原因も分かったし、まだ希望が無くなったわけでもない。一緒に頑張りたいよ」そう言ってくれたのです。

夫の言葉に励まされ、私は本格的に治療を始める事を決意。

次の通院で先生に人工授精ではなく、年齢的にも体外受精に進みたい事を相談しました。

先生も私のAMH検査の結果を見て、採卵だけでもしておけば卵子は凍結保存も可能だしいいと思うと言って下さいました。

ここから私の不妊治療と向き合う日々が始まったと言っても過言ではないと思います。

体外受精をする為にはまず状態の良い卵子を採卵しなくてはなりません。

その為にはホルモン剤を服用し、筋肉注射でもホルモンを補充。

週に2度のお休みは毎回クリニックへ行くことになってしまいます。

また生理周期に合わせて採卵が行われる為、急遽仕事をお休みしなくてはいけない事も分かりました。

これまでは不妊クリニックへ通って居た事は紹介してくれた友人以外には誰にも話していませんでしたが、今後はそういう訳にもいかないと、覚悟を決めて上司に全てを打ち明けました。

幸い女性の多い職場で理解のある上司だったので、有難いことになるべく融通を聞かせて貰えることになりました。

ホルモン補充の日々を送りながら辛かったのは、自己注射を打つ事です。

仕事があるのでクリニックに毎日通院する事は出来ません。

ですが状態の良い卵子を採卵する為には女性ホルモンを毎日補充しておく必要があり、膣坐薬の他に朝晩2回お腹に皮下注射をしていました。

クリニックで最初に説明された時はとても怖くて不安でしたが、みんな頑張っているんだと思い直して自己注射の練習をしました。

お腹の皮を掴んで打つので、注射自体の痛みは大したことはありません。

ただ、毎日2回打ち続けるので段々お腹が内出血した様な感じになり後半は打つ場所を選ぶのにも一苦労だったのを覚えています。

採卵日当日は今思い出しても辛かったと思います。

静脈注射で眠っている間に終わるはずの採卵が、麻酔が効きにくい体質だったのか全く眠れず......。

痛くて痛くて、採卵が終わるまでの20分間ずっと看護師さんに手を握ってもらって、泣きながら呻いていました。

術後リカバリールームでも痛くて眠れず、ついて来てくれていた夫にも心配されました。

でも痛みにも耐え、頑張って自己注射も続けた効果が出たのか、15個の成熟した卵子が採卵できました。

夫の精子と受精させた結果、受精卵も5つ出来たと報告を受けて、少し安心しました。

初めての体外受精で妊娠するも……

お腹の中にいる赤ちゃんにために作った靴下出典:Weheartit

初めての事だらけの治療で戸惑いながらも、無事に受精卵を得る事が出来、ついにお腹に戻す日がやってきます。

その日は朝から興奮と緊張でしたが、実際は採卵よりもあっけなくすぐに終わりました。

先生から「バッチリお腹に戻しましたよ」と言ってもらい、普通に生活していいと言われたのですが、タクシーで帰宅してゆっくりと過ごしました。

妊娠判定が出るのは二週間後です。その日までは毎日ネットで検索しては「これはもしかして」「ああ、ダメかもしれない」の繰り返し。

体外受精は他の治療に比べて、保険外診療になるので金額も格段に高くなります。

もしこれで妊娠していなければ80万以上かかっても全て無かった事になってしまうのかと、そんな思いも頭をよぎりました。

体外受精を受けて10日目、我慢出来ず市販の検査薬を試しました。

結果は薄らと陽性反応。

見たときは心臓が止まりそうなくらいびっくりし、嬉しくて涙が出ました。

と同時に不安が襲ってきました。

結局夫には言えず、クリニックで正式な判定を聞くまでは落ち着かないまま過ごしましたが、どうにか無事に妊娠を確認して貰えたのです。

泣きながら夫に結果を連絡しました。

嬉しくて嬉しくて、これでやっと赤ちゃんが出来たんだと思い人生で一番嬉しかったのを覚えています

鏡に向かってうつむき加減の、悲しそうな女性

人生初の妊娠判定から、週に1度胎嚢(たいのう)が確認できるか、心拍が確認できるかとドキドキしながら通院し、ようやく8週を迎えました。

先生から「来週転院の紹介状を渡します。頑張って来てよかったね、母子手帳を貰って来て下さいね」と言われ、夢のような気持ちで帰宅しました。

夫と喜び合い、翌日区役所で母子手帳などを受け取りました。

自分達の両親と職場の上司にも報告し、幸せ一杯の日々を満喫していた最中悲劇は起こったのです。

流産

暗い部屋の中で体育座りをし、顔を足にうずめる女性の写真

夜中に突然の出血。

生理痛のような鈍痛が襲って来たと思ったら、呼吸もままならないほど下腹部が締め付けられるような痛みと共にお腹の中から何かが流れ出るような感覚がしました。

まさかと急いでトイレに行くと、便器が真っ赤に染まるほどの大出血。

大きな塊がどんどん出てきて私はショックで半狂乱になりました。

夜中の出来事で産院に転院前だったため、近くの産婦人科に電話をかけても「初期の流産は止められないし、一度も診ていない患者はみられない」と断られました。

夫がすぐにタクシーを呼んで夜間救急の病院へ行きましたが、産婦人科の医師がおらず、来てくれるまで何かの点滴を打たれたままベッドで一時間程待たされました。

その間も痛みと出血が続き、私はひたすら声を殺して泣きました。

「赤ちゃんはいなくなっていますね」来てくれた産婦人科の医師からそう告げられ、痛み止めを処方してもらい帰宅しました。

深夜3時半、家についても悲しくて悲しくて一睡も出来ませんでした。

自己嫌悪の日々と夫婦の絆

愛する恋人同士が森の中で抱き合っている様子出典:Weheartit

切迫からの進行流産、それが私の診断結果でした。

赤ちゃんを失い体の調子を崩してしまった私は、その後腹膜炎を起こし二ヶ月近く仕事にも復帰できませんでした。

体調を一番に整えて、と温かい言葉を掛けて貰っても、心に空いてしまった穴は埋まりません

接客業だったので妊娠されているお客様や小さな赤ちゃんを見る事が辛くて、気が付くと動悸を起こす様になっていました。

精神的ストレスからくる動悸息切れ、自律神経失調症気味だと言われました。

心身ともに疲れていた私は、夫と相談して一旦不妊治療をお休みする事に決めました

約一年間治療をお休みしましたが、その間は友人の妊娠報告を聞いても心から祝福したいと思うのにそうできない自分がいてとても苦しみました

なんて自分は心が狭いんだろうと悲しみから抜け出せませんでした。

また夫も辛いのに一言も私を責めることなく、体を心配してくれるたびに

彼は子供が大好きな人なのに…… と申し訳なく思う事もまた辛かったのです。

あまりにも思い詰めている私を見て、ある日夫が「亡くなった赤ちゃんの供養をしてもらいに行こう」と少し遠いけれど有名なお寺を探してきてくれました。

流産して以降ふさぎ込んでいた私は、久しぶりに遠出しました。

そして供養を済ませた後夫から「ここなら少し遠いけどお出かけを兼ねてお参りにも来れる。たまに一緒に赤ちゃんに会いに来て気分転換しよう」と言われ、心配してくれていた事を痛感しました。

元々優しく理解のある夫ですが、この時夫婦として絆がもっと強くなったのを実感でき、私はまた少しずつ治療に前向きになり始めたのです。

もう一度チャレンジ

気が立ち並ぶ森の中で迷子になってしまった女性出典:Weheartit

約一年のお休みを経て、久しぶりにクリニックを訪れると受付の方も看護師さんも私の事を覚えていてくれました。

そして温かい笑顔で迎えてくれたのです。

その絆にも力を貰い、もう一度体外受精を受ける事を決意しました。

今回は前回採卵し受精卵に成長した卵があるので、ホルモン補充をして子宮内膜の状態を整えた後にお腹に戻すだけだったので、金額的にも体調的にも少し楽だった事もありがたかったです。

不安もありましたがそれ以上に、私は一人じゃないんだ、夫も病院の先生もみんな支えてくれているんだと思うと気持ちを強く持つ事が出来ました。

そして二度目の体外受精の結果も陽性

始めの内は流産してしまった二ヶ月を超えるまで不安の日々を送りましたが、順調に赤ちゃんは成長してくれました。

そして安定期に入りお互いの両親と職場の上司に改めて報告しました。

皆口には出さないけれどずっと心配してくれていたので、心から祝福して貰いここでも「一人じゃないんだ」と強く実感する事が出来ました。

不妊治療は4年間続けました。

治療はゴールも見えない、同じ不妊の人と話しても一人一人悩みは同じようで違います。

けれど悩みながら頑張って来た日々があったお陰で今は周囲の人の支えの有難さ、そして言わなくてもみんな何か悩んでいるんだと、他人に対しても前より思いやりを持って接する事が出来るようになったのではないかと思うのです。

途中辛くてやめたいと何度も思い、また止めたらいつか後悔する日が来るんじゃないかと思うと止める事も出来ず苦しい思いを繰り返しましたが、今は頑張って良かったと心から思っています

今不妊治療を続けて苦しくて悩んでいる人が居たら、その想いは絶対に無駄にはならないと、心から応援したいと思っています。

Top image via Weheartit

written by papilica

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