2017年09月22日 更新
腫れぼったい目を解消!むくみの原因、予防、対処法のすべて
腫れぼったい目の原因は、むくみが大きく関係しています。むくみを予防するためには、有酸素運動、塩分の摂取に気をつける、メイク時に刺激を与えない、枕を高くするなど。それでも、目が腫れぼったくなってしまった場合は、温冷刺激をする、眼球運動、マッサージが効果的です。
この記事は、品川スキンクリニック表参道院 院長 石橋正太先生が監修しています。
朝起きたら、目が腫れぼったくなってる……!
誰しもそんな経験があるはずです。
目が腫れぼったくなる原因と予防、対処法をちゃんと知っておけば、毎日すっきりした目元で過ごせるようになるかもしれません。
腫れぼったい目の原因は「むくみ」

腫れぼったい目の一番の原因は「むくみ」です。
脂肪が原因で目が腫れぼったく見える場合もありますが、ほとんどの人が「むくみ」による腫れぼったさを経験しているのではないでしょうか。
むくみは全身に起こるものですが、顔や目元の皮膚は非常に薄いため、むくみの症状が強くでやすいといわれています。
この顔や目元がむくんでしまうのは、さまざまな要因があるのです。
むくみの原因1:塩分のとりすぎ
塩分のとりすぎは、むくみを引き起こす主な原因の一つといわれています。
食塩に含まれている成分のひとつ、ナトリウムは、水分を多く引き寄せる性質を持っていて、体は余分な塩分と水分を摂取すると血圧が高くなります。
そのときに、毛細血管から水分が染み出してきてむくみが生じるのです。
そのためラーメンやスナック菓子など、塩分を多く含む食生活を続けている人はまぶたがむくみやすいかもしれません。
むくみの原因2:お酒の飲み過ぎ
アルコールの過度な摂取もむくみの原因になります。
むくみの原因3:まぶたをこすっている

泣いてしまった翌日などは腫れぼったい目になります。
これはまぶたをこすったから。これは涙腺が腫れる、まぶたをこするなどが原因です。
むくみの原因4:枕が低い
枕の低さもむくみにつながります。これは、枕が低いと顔に水分が溜まりやすくなるからです。
むくみの原因5:不十分なメイク落とし
疲れていて、メイクを落とさないで眠ってしまう、女性なら経験したことがあるかもしれません。実はこの不十分なメイク落としも、まぶたの腫れにつながっているのです。
メイクを落とさずに眠ってしまうと(特にアイメイク)皮膚は炎症反応を起こしてしまいます。
皮膚のなかでも目のまわりは非常に薄く、デリケートなので刺激するとまぶたの腫れが起こってしまうのです。
むくみの原因6:生理による体調の変化
生理の1週間前から生理の半ばまでは、体がむくみやすくなる時期です。
これは水分を普段よりも多く溜め込もうとする体の生理現象なので、仕方のないこと。生理中は目が腫れぼったくなっていてもあまり気にしないのが良いかもしれません。
生理前はプロゲステロンというホルモンが相対的に増えます。
プロゲステロンは、体に水分を蓄えるはたらきをします。
むくみの原因7:腎臓機能の低下
腎臓機能の低下により、目が腫れぼったくなることがあります。
これは、腎臓の機能が低下すると体の中の水分が溜まりやすくなるため。
むくみが頻繁に起こる方は腎不全、もしくは急性糸球体腎炎やネフロ-ゼ症候群の可能性もあるので、異変を感じたらすぐ医師に相談することが大切です。
腫れぼったい目の予防法
腫れぼったい目の原因になるむくみをつくらないためには、予防が大切です。
日々の生活のなかから予防を意識することで、腫れぼったさのないすっきりとした目元が目指せるでしょう。
有酸素運動をする

適度な運動は顔のむくみ解消に効果を発揮します。なかでもとりわけ有効なのが有酸素運動。
ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどがありますが、すぐにできて簡単な踏み台昇降がおすすめです。
この踏み台昇降は文字どおり、踏み台を登ったり降りたりを繰り返す運動のこと。
段差を利用して昇り降りを繰り返すため、ウォーキングのような有酸素運動よりも下半身の筋肉を多く使うのでよりむくみ解消につながります。
台の高さは20cmが目安ですが、きついと感じる場合は10cm〜15cmでも大丈夫。台はわざわざ買わなくても、階段を使えばOKです。
テレビを見ているときなどに自宅で簡単にできる運動なので、おすすめです。
適度な運動を行い体をリフレッシュさせましょう。
有酸素運動をすると血液中の糖分が、筋肉に取り込まれて消費されやすくなり、あまりインスリンを必要としなくなります。
インスリンは血糖を下げるのみならず、水分を蓄えるはたらきがあります。
そのインスリン必要量を減らす訳なので、むくみにくくなります。
塩分は適切な量を摂る
むくみの解消には、塩分過多の予防も重要です。人の体に適した1日当たりの塩分の摂取量の目標値は決まっています。
現代人は塩分を取り過ぎている傾向があります。以下のようにして減塩を心がけましょう。
<減塩のポイント>
- 麺などの汁は飲まない
- 味噌汁は具だくさんにする
- 加工食品やインスタント食品は控える
- 塩はあまり使わずに、酢などの薬味を使ったり旨味を生かした調理を心がける
味噌汁は具だくさんにする事で、塩分を排出する効果を持つカリウムを多く含む食物を摂取するとともに、汁の量が減るので取りこむ塩分量を抑えることができます。
減塩を心がけることで生活改善につながる上に、高血圧改善にもつながります。
メイク時に目元を刺激しないよう気をつける

目の周りの皮膚は非常に薄いので、メイクをしている時に刺激すると目が腫れぼったくなる原因になります。
そのため、化粧をしている時には必要以上に目元をさわらないようにしましょう。あまり指でこすらずにパフを使用するなど、なるべく肌に刺激を加えないような心がけが大切です。
そしてメイクはしっかりと落としてから就寝してください。
アイテープなども、まぶたのかぶれ、腫れの原因になります。
枕を高くして眠る
枕が低いと水分が溜まりやすくなり、むくみが起こる可能性が高くなります。そのため枕は少し高くしましょう。
しかし、枕の適切な高さは人によって違います。高すぎれば首にしわができやすくなったり、低すぎればむくみになったりするため、自分に合った枕探しが肝心。
自分に合った枕とは「寝返りがしやすく、横向きで寝たときに顔の中心と体の中心が一直線になる枕」といわれています。
腫れぼったい目の対処法
いくら予防をしっかりと心がけていても、体調や生活リズムの変化によってむくんでしまうかもしれません。
腫れぼったい目になると目元がパンパンでなんだかテンションも下がり気味に……。効果的な対処法を身につけておくことで、このような悩みから解放されるかもしれません。
温冷刺激

温冷刺激とはどの名のとおり、温めて冷やすこと。
*濡らしたタオルを電子レンジで温め、そのタオルを目の上に乗せ、冷めてきたら、あらかじめ濡らして冷蔵庫で冷やしておいたタオルを目の上に乗せて冷やします。
これを行うことで、*血管の膨張と収縮を繰り返すことで血行が良くなり、腫れぼったい目の解消が期待できます。
眼球運動
目周辺の筋肉を動かすことも、むくみ解消につながります。
眼球運動はとてもシンプル。
目を大きく見開いたまま5秒キープしたあと、強くぎゅっと目を閉じて5秒キープする動作を、5回ほど繰り返すだけ。
目の筋肉を刺激することで血行を促進させてむくみをとる上に、目の周辺の筋肉も動かしているので顔周りを引き締めてくれるそうです。
マッサージ

まぶたをマッサージし刺激することで血行を促進させ、腫れぼったい目の解消を目指す方法もあります。
- 目頭の上のまぶたを人差し指で抑える
- そのまま目尻の方まで撫で付けるように引っ張っていく
- 目頭のまぶたを人差し指と親指ではさみ、目尻にかけて揉んでいく
- 上記の動作を2〜3分ほど繰り返す
指圧することで滞っていた血流を良くし、目の腫れが引いていくそうです。手にクリームなどをぬって、すべりを良くしてから行ってください。
マッサージの際には、皮膚をひっぱり過ぎないように注意してください。
まぶたの皮膚は一度たるむと戻りません。
腫れぼったい目を解消して、自信のある目元に

腫れになる原因や予防、処置を知っていれば腫れを防ぐことも突然の腫れを抑えることもできます。
自分の目が腫れてしまう原因を知って、効果的な方法をとれば、目は今よりもっとすっきりした印象になるはずです。
また眼窩脂肪が原因で腫れぼったい場合には、美容外科で上まぶたの目尻側に2~3mmの切開創から脂肪をとる小手術を行う場合もあります。
この記事の監修医:石橋正太先生のクリニックはこちら
- 住所東京都港区北青山3-11-7 Aoビル10F
- アクセス東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅「B2出口」徒歩約1分
- 休診日月に数回不定休
- 診療時間10:00~19:00
- 電話番号0120-106-640
- 予約電話予約 WEB予約
※ クリニック情報や診療メニューなどは、公式ホームページから取得した内容ですので、情報の正確性は保証されません。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
医師・薬剤師・その他医療関係者の方へ
より正確な医療情報を発信するためにも、医師の監修を経て誤りがないよう万全を期しておりますが、もし誤りとお考えになる情報があった場合には、ご指摘いただけますと幸いです。社内で確認の上、必要な対応をさせていただきます。
医療・薬剤に関する情報の指摘
石橋正太
お酒を飲むと、顔が赤くなりますよね。これは血管が拡張(開いている)からです。
血管が開くと、中から外に向かって水分が漏れ出します。そのためむくみがでるのです。
またお酒を飲む際の、おつまみにも塩分が多いものを摂りがちです。これもむくみの原因になります。