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2016年12月03日 更新 | 7,715 views

血小板を注射して若返り治療!?「PRP療法」の効果や失敗例とは

自分の血液から生成された成分を皮膚に注入することで肌が活性化し、アンチエイジング効果が得られるPRP療法。レーザー治療や注入系の療法に比べてまんべんなく悩みを解消するといわれています。施術は1時間ほどで終わり、費用は20~40万円程度です。

PRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)療法とは、血液成分のうち血小板を利用して組織再生と若返り・創傷治療を行う再生医療です。

治療には自己多血小板血漿療法というその名のとおり、自分の血液を使い治療を行うので、拒絶反応やアレルギーなどの可能性が極めて低い、安全性の高い治療方法のひとつとされています。

PRPの中には多くの成長因子と呼ばれる細胞を活性化する成分が含まれているため、美容分野ではしわや目の下のくまなどの治療にも有効であることから注目をされています。

施術もとても簡単で、施術当日に採血をして、施術完了までは1時間程度です。

効果を実感できるまでは、個人差もありますが、施術後1か月程かかるといわれます。

これまでコラーゲン注射やヒアルロン酸注射、レーザー照射では治療が困難とされてきた、目の下のちりめんジワの改善効果があるという点が大きな魅力の、最新医療です。

PRP(自己多血小板血漿療法)療法とは

分離させた血液の写真

まずはPRPの理解を深めるために、PRPの歴史となぜPRPがアンチエイジングに効果的なのかということを理解しましょう。

PRP(自己多血小板血漿療法)療法の歴史

血小板を用いた再生医療は1990年代にアメリカ・マイアミ大学の外科チームが始めました。

チームのリーダーであったロバート・マークス博士は「、血小板に含まれる増殖因子は驚くべき力を有しており、血小板がすべての人間の創傷治療に対し重要な細胞である」と述べています。

それまで創傷治療に対する適用が中心であったPRP療法ですが、血小板は傷の治療だけでなく若返りにも効果があるという点に注目し、2006年に日本で初めてPRP注入療法による組織の若返りやしわの軽減などの美容分野への応用に成功しました。

現在でも日本国内におけるPRP療法は、外科分野よりも美容分野での臨床実績が大きいというのは、このような背景があるからかもしれません。

PRP(自己多血小板血漿療法)療法が美容に効果的な理由

微笑む女性の写真

では、PRPはなぜ美容に効果的なのでしょうか。

血小板とは血液中に含まれる細胞のひとつで、おもに止血効果、創傷治癒効果というふたつのはたらきを担っています。

血液成分と働き出典:社団法人 日本血液製剤機構

血液は血球(赤血球・白血球・血小板)と液体成分の血漿(けっしょう)で構成されています。

PRP療法は血小板が持つ、「傷を治し、組織を修復し若返らせる力(創傷治癒力)を増加増進させる」力を応用した治療方法です。

創傷治癒力を促進させるためには、高濃度の血小板を含んだ血漿(PRP)をつくり、血小板を活性化させることが必要となります。

十分な治療効果を得るために必要な血漿中の血小板数は、臨床上通常の血小板数の4~7倍だといわれています。

通常では、人の血液成分中の血小板が占める割合は1%程度です。

PRP療法で使われるPRPは血小板の濃度が94~96%で、残りは少しの赤血球と白血球です。

そこで、いかに”rich”な血小板血漿をつくり、治療に有用な増殖因子の作用を強めることができるかというのがPRP療法の鍵となります

血小板の増殖因子とは何か

血小板の働き出典:精神美容クリニック

増殖因子は、血小板由来成長因子(けっしょうばんゆらいせいちょういんし:Platelet-Derived Growth Factor、PDGF)とも呼ばれ、血液が凝固するときに血小板が破壊する際に分泌されます。

血小板から放出されるPDGFは老化した皮膚細胞を再生し、新生血管を作ることで皮膚のコラーゲン生成機能を活発化することでヒアルロン酸を作り出し、肌全体の若返りを図ります。

PDFGはPDFG単体では作用せず、肌細胞表面にある上皮成長因子(EGF)や、インスリン様成長因子(IGF)と結びついて作用します。

上皮成長因子(EGF)

肌のしみやくすみ、たるみ、乾燥などの肌トラブルを開園し、健康的な肌へ導く作用を持つ

インスリン様成長因子(IGF)

壊れた細胞の再生を促進する作用を持つ。皮膚の再生を促し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を増加促進する。

肌のはりを回復し、たるみやシワ防止・解消に効果的にはたらく。

ここまでのまとめ:)

  • PRP療法とは:血小板の創傷治癒力を利用して、若返りやシワの解消などを目指す美容法のこと。
  • PRP療法の方法:施術当日に採血をし、その血液を遠心分離器にかけ、高濃度の血小板を含んだ血漿(PRP)を抽出する。その後、注射針で幹部に注入する。
  • PRP療法のリスク:治療には自分の血液を使うので、拒絶反応やアレルギーなどの危険性が極めて低い。
  • PRP療法の効果:PRP療法には即効性がなく、効果を実感するまでに1~2ヶ月ほどかかる。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)のデメリットや副作用

注意を促すイラストの写真

自分の血液を使った治療のため、アレルギーや拒絶反応といったデメリットや副作用が少なさそうなイメージですが、やはり医療行為であるPRP療法にもデメリットや副作用が少なからずあります。

納得できる施術を受けるためには、このようなネガティブポイントも含めて理解することが大切です。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)のデメリット

即効性はない

効果が出るまでの個人差が大きく、実感までには1か月~2か月程度かかります。

繰り返し施術を受けることが必要

PRP療法の効果は限定的で、約1年ほどだと言われています。

効果を持続させるためには繰り返し施術を受ける必要があります。

多くのクリニックでは、3か月以上の間隔を開けて繰り返し施術を受けることを推奨しています。

施術後に腫れることがある

施術を受ける部位にもよりますが、1週間程赤みや腫れが残る場合もあります。

顔の皮膚のなかでも比較的厚い口元は腫れにくく、皮膚が薄い目元や額などは腫れやすい部位だといわれます。

施術時に内出血をすることがある

注入の際に注射針が血管を傷つけることで内出血をし、皮膚の下で出血することで赤紫~紫色になることがありますが1週間程度で色が薄く目立たなくなります。

内出血は、メイクやコンシーラーで隠すことができる程度です。

また、内出血の後の跡が目立ちにくくするように、施術後に施術部位を冷却してくれるクリニックもあります。

効果が施術する医師による技術に左右される

どの施術でも同じことですが、PRPを注入するポイントや量などは、医師の裁量によるところが大きく、仕上がりに大きく影響します。

施術を受ける際には必ずカウンセリングを受け、施術の実績や、症例を確認することをおすすめします。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)の副作用

肌トラブルを抱える女性の写真

しこりができることがある

PRP注入後に、注入した箇所にしこりができることがあります。

しこりは、PRPに成長因子(bFGF:塩基性線維芽細胞増殖因子)を添加して注入する施術で、生じやすいのだそうです。

添加される成長因子は合成されたbFGFであることが多く、本来のPRPとは異なり自己血以外の成分が添加されることになります。

成長因子入りPRP注入後にできるしこりの多くは、成長因子(bFGF)による血漿の凝固によるものだと考えられています。

残念ながらこのしこり(肉芽種)の除去はとても難しく、万が一できてしまった場合の修正は困難です。

そのため、「成長因子配合」とされているPRP療法は避けたほうが良いかもしれません。

効果が実感できない

成長因子が配合されていないPRP療法の場合、成長因子が配合されているPRPに比べ効果が穏やかなため、効果が現れにくい人もいます。

十分なPRPの効果を感じるためには治療に十分な血小板の濃度が必要となるため、精度の高い抽出作業が必要となります。

使用される遠心分離器、抽出作業の精度により血小板濃度も左右されてしまいます。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)と他の施術の比較

考える女性の写真

しわ治療:PRP療法(自己多血小板血漿療法)とレーザー治療

フラクショナルレーザー(フラクセル、フラクショナルCO2など)やサーマクール、YAGレーザーを用いたレーザーによるシワ治療は、真皮に熱を与え、ヒートショックプロテイン効果の皮膚の活性化によるしわ低減効果を狙った治療方法です。

たるみによるしわには効果が期待できますが、ほうれい線や表情じわのような深いしわにはレーザーによるしわ治療の効果はあまり期待できません。

ほうれい線や表情じわにはPRP療法のほうが効果が期待できます

しわ治療:PRP療法(自己多血小板血漿療法) と注射療法

しわ治療には定番となっているヒアルロン酸注射やコラーゲン注射、ボトックス注射、グロースファクター注射などがありますがそれぞれに得意分野が異なります。

RPR療法は注射療法にある”不得意分野”が少なく、網羅的なアンチエイジング効果が期待できるというメリットがあります。

ヒアルロン酸注射

ほうれい線を目立たなくする治療は、ヒアルロン酸注射の得意分野です。

注入後すぐに効果を感じることができるうえに、ダウンタイムがないということが、もっとも大きなメリットです。

コラーゲン注射

しわに対して有効症例の幅が広いのがコラーゲン注射です。

しかし、タンパク質であるコラーゲンは、ブタ由来のものを代表とする動物由来のものと、ヒト由来のものがありますが、実際に使われているものの多くが動物由来のコラーゲンです。

そのため、アレルギーなどの副作用が懸念されます。

また注入後3~6ヶ月で体内に吸収されてしまうため、比較的高い頻度で施術を受ける必要があります。

ボトックス注射

表情じわに効果的なボトックス注射ですが、ほうれい線などの深いしわには効果が低いようです。

ほかの注射治療と同様、効果を持続させるには定期的に施術を受ける必要があります。

グロースファクター注射

前述にある成長因子配合PRP療法と同様の治療となります。

代表的なものが、bFGF製剤であるフィブラストスプレー®を溶解し注入する施術です。

フィブラストスプレー®は、創傷治療薬としてはとても実績の高い薬剤ですが、フィブラストスプレー®を注入する施術は安全性の高い施術法とは言えません

PRP療法と比べ効果は出やすいですが、bFGFの濃度設定や施術方法を間違えるとしこりができるといった副作用が起こることもあります。

できてしまったしこりの除去はとても難しいため、あまりおすすめではない施術方法といえます。

※フィブラストスプレー®を注入することは製薬メーカおよび厚生労働省が禁止をしており、注意が呼びかけられています。

たるみ改善:PRP療法(自己多血小板血漿療法)と切開系リフトアップ施術

たるみ改善効果を期待した施術で比較をすると、外科施術である切開施術によるリフトアップに軍配が上がります。

老化によりたるんだ肌にメスを入れ、引っ張り、縫合する切開施術は半永久的にその効果が続きますが、PRP療法では注入後一定期間すると効果がなくなってしまうた、め定期的に施術を受ける必要があります。

ここまでのまとめ:)

  • PRP療法のデメリット:効果を実感するのに1~2ヶ月かかる。また持続期間も約1年なので、繰り返し施術を受ける必要がある。 施術後に腫れや内出血が出ることも。
  • PRP療法の副作用:PRP療法では、注射した箇所にしこりができるという副作用がある。

こんな悩みにはPRP療法(自己多血小板血漿療法)がおすすめ

おでこにしわのある女性の写真
  • 目の下のちりめんじわ
  • ほうれい線
  • おでこのしわ
  • 眉間じわ
  • 口元のしわ
  • 首のしわ

PRP療法では、これまでのレーザー治療やヒアルロン酸注射、ボトックス注射では効果が薄かったり、効果そのものが期待できなかったり、施術ができなかったりなどといった部位への効果が期待できます。

特に目の下のちりめんじわはこれまでの治療方法では難しかったのですが、PRP療法でなら治療することができると大きな期待をされています。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)の施術時間や費用は?

財布とお金の写真

施術の流れ

  1. カウンセリング・・・施術前に最終の確認を行います。
  2. 血液採取・・・20mlほどの血液を採取します。
  3. 麻酔処置・・・施術部位に麻酔クリームやテープを使い麻酔処置をします。
  4. PRP生成・・・採取した血液を遠心分離処理を行います。
  5. PRP注入・・・希望した施術部位にPRPを注入します。
  6. アフターケア・・・クリニックによっては施術後の肌のケアを行います。

1回当たりの施術時間はどれくらい?

血液採取から注入完了までおよそ1時間です。

施術にかかる費用は?

施術する部位にもよりますが、20~40万円程度です。

施術時の痛みはどれくらい?

多くのクリニックは注入前に麻酔クリームや麻酔テープによる局所麻酔を導入しているため強い痛みを感じることはないようです。

痛みに敏感な人でも、チクっとする程度の我慢できる痛みまでコントロールするクリニックが多いため、安心して施術を受けることができます。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)の失敗例や副作用

泣く女性の写真

しこりができた

成長因子(グロースファクター)であるbFGFを配合したPRP療法は副作用の危険性が認知され、現在ではこれらの施術は行っていない医療機関が多くなりましたが、名前を変えて施術を行っている医療機関がいまだにあるのが事実です。

通常のPRP療法よりも効果が持続する、効果に即効性があるなどとうたった施術は、「なぜ通常のPRP量とは違うのか」ということを直接医師に説明を受けたほうが良いかもしれません。

このようにできてしまったしこりは「難治性肉芽種」といい、外科的にも取り除くことが大変難しいため、結果的に経過観察のみということが多いようです。

美しくなりたくて受けた施術で後悔しないためにも、事前の調査やカウンセリングは必ず行うようにしましょう。

効果がない

効果がないという声はよく聞く失敗例です。

驚くほどの効果が出るというのはPRP療法ではまれで、それをうたっているというのは逆に疑ったほうが良いかもしれません

PRP療法は自分の血小板濃度を高めた血漿を真皮に注入することで、皮膚の持つ本来の力を呼び戻すという施術です。

また施術後の腫れや内出血は、医師の技量によるところが多いものです。

クリニックを選ぶ際には施術症例数を明確にしている、信頼できるクリニックを選ぶようにしましょう。

ここまでのまとめ:)

  • PRP治療が向いている人:顔や首のシワを解消したい人。特に、従来の治療では難しかった、目の下のちりめんじわ解消が期待できる。
  • PRP治療にかかる時間や費用:1回の施術にかかる時間は1時間程度で、費用は20~40万円ほど。
  • PRP療法の口コミ:2~3ヶ月かけて徐々に効果を実感できるので、周囲にばれずに若返りできると評判。一方で、効果が出ない、しこりが出来てしまったなどの失敗例も。

自己血を使った最新の再生治療!

安全性の高さが売りのPRP療法ですが、せっかく生成したPRPに添加物を加えることで思わぬトラブルになってしまうことも。

特にbFGF、フィブラストスプレー®などのグロースファクターを、純粋なPRPに添加した結果にできてしまった肉芽種の除去はとても困難です。

PRP療法のメリットは、自身の血液から生成された多血小板血漿を用いる安全性にあります。

どうしても「長い持続性」や「即効性」というキーワードに惹かれてしまいますが、PRP療法の持つメリットを最大限に活かし、いきいきとした美肌を手に入れるために、慎重にクリニック選びをしましょう。

PRP療法の費用目安

キャラクターの画像
クリニック 費用(目安)
東京美容外科 20,000円
品川美容外科 38,880円
湘南美容外科クリニック 63,889円
聖心美容クリニック 140,000円
美容皮膚科エルクリニック 175,000円

※費用は税抜表示です。

※掲載している情報は2016年10月12日時点で公式サイトに記載されていた情報であり、またクリニックによって施術条件や価格条件が異なるため各情報を保証する内容ではありません。正確な情報はクリニックの公式サイトを訪れていただくか、クリニックに直接お問い合わせ下さい。

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