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2016年11月24日 更新 | 4,083 views

「痩せれば勝ち」だと思っていた私が摂食障害を克服するために選んだのは、共存すること[体験談]

仕事が大変で体重が減り始めた私。このままダイエットができれば、と思いダイエットに励みます。毎日カロリー計算をして、細かく管理していました。その努力が実り、痩せた事で周りからも綺麗になったと言われるようになり、全てが順調だと思っていました。ですが、これが徐々に自分が摂食障害へと向かっていくことになるのです。

食べかけのケーキ出典:Weheartit

当時24歳だった私は、体力的にも精神的にもキツい仕事に就いており、特に意識せずとも、激務で体重が少しずつ減少していました。

そして「ラッキー!このままダイエットしちゃおう!」と軽く考えたのが全ての始まりでした。

その時の体型は普通だったと思います。

でもそれはあくまで一般的に、という話です。

その日から、俗に言う食事制限でダイエットを始めました。

1日の摂取カロリーを1,500カロリー以下と設定し、また夜は炭水化物を抜き、夜8時以降は絶食……というものです。

体重はみるみるうちに減り、モチベーションは更に上がる一方。

日常のカロリー計算が日課となり、1カロリーの誤差も許せず、カロリーが分からないものは食べない。

外食では好きなものを食べるのではなく、メニューの中で1番低カロリーのものを選ぶ。

時間があれば常にカロリー計算をする。

そんな毎日でした。

この頃からすでに異常だったにも関わらず、自分ではまるでそれに気付きませんでした。

ダイエットを始めてから体重は10キロ近く減り、外見も大きく変わり、洋服も大幅にサイズダウン。

会社の同僚や友人にも、綺麗になったねと褒められる日々……すべてが順調でした。

自分の中では

それから約2年もの間、そんな生活は続きました。

体型もキープし続け、ダイエットは大成功! と安易に思い込んでいました。

今考えると、この頃から摂食障害は始まっていたのだと思います。

忘れもしないあの日……過食症スイッチが入った瞬間

ベットの上で一人でピザを食べている女性出典:Weheartit

そんなある日、友人の結婚式に参加し、自宅に戻った時のことです。

遠方で行われたため、帰宅した時には夜11時を回っていました。

荷物を片付けている中、引き出物の中身を見た私は、美味しそうな焼き菓子を目にしてしまいます。

「……食べたい」

しかし、時間は夜11時過ぎ。

とても食べ物を口に出来る時間帯ではありません。

ましてや高カロリーの焼き菓子など……普段なら絶対に食べない、我慢出来たはずなんです。

ただ、その日は違いました。

結婚式という一種のお祭りモードの中、アルコールも摂取していました。

また日中も、美味しい食事やデザートをたらふく食べ、少しリミッターが緩んでいたように思います。

「美味しい」

そして私は、あろうことか口にしてしまったのです。

夜中に、甘い甘い、高カロリーの焼き菓子を。

そうなると、もう止まりません。

食べたい、もっと食べたい。今まで我慢していたものを全部食べたい

体の欲求が爆発した瞬間でした。

焼き菓子だけに留まらず、コンビニへ向かい、ポテトチップスやチョコレート、菓子パン、炭酸飲料……目についたものは全て買い物かごへ。

会計は5,000円を超えていたでしょうか。

大きな袋をふたつ、両手に抱えて自宅へと戻りました。

そして一夜のうちに、それらを完食してしまったのです。

止まらない食欲と引きこもりの日々

友人とランチでハンバーガーを食べている女性出典:Weheartit

それからは、ひたすら食べ続ける毎日。

コンビニとスーパーへ買い出しに行き、両手いっぱいに食料を抱えて帰る。

それらをひたすら胃に押し込んでいく。

美味しいのは最初の数口だけです。

あとは無心で胃に詰め込みます。

食べても食べても足りない……お米も炊きました。

一度にお米5合を炊き、お釜から直接食べていました。

食パンも何もつけずにそのまま2斤をたいらげました。

身体はむくみ、全身が痛い……みるみるうちに体型は変化しました。

目に見えて脂肪が付いていきます。

でも、辞められませんでした。

当然痩せていたころの洋服は入らなくなり、外出することも億劫になっていきました。

ジャージを着て、食料を買いに行くだけで精一杯。

あとは家でひたすら食べ物を詰め込む日々。

もちろん会社にも行かなくなりました。

会社の人達に、太ってしまった自分を見せることが出来ない……でも食べることを辞められない。

結局会社は休職ということになり、その罪悪感からまた過食を繰り返し、ひたすら引きこもる日々が続きました。

この頃は体重計に乗ることも出来ず、自分がどれだけ太ったのかを知ることも恐ろしく、そのストレスからまた食べていました。

このままではいけない、辞めなきゃいけない、食べたらいけない……でもそう思えば思うほど、過食は増していく一方です。

そして、ついには医療の手を借りるまでとなりました。

まずは精神科を受診しました。

理由は、休職の理由として会社に「診断書」を提出しなければならなかったからです。

診断の結果は「うつ病と摂食障害」です。

うつ病と摂食障害はリンクしていることが多い、というのが担当医の見解でした。

そして投薬治療とカウンセリングが始まりました。

ただ個人的にはカウンセリングはひたすら面倒でした。

何せ人に会うことが億劫なのに、わざわざお金を払って他人に会いに行く……無駄だなと感じました。

なので、しばらくして治療は投薬のみとなりました。

また異常な食生活が災いしてか、月経が止まり、産婦人科も受診することになりました。

薬を使ってでも定期的に月経を来させないと、子宮が弱り、早期閉経の可能性があるということでした。

こちらでも投薬治療……俗に言う「ピル」を使っての治療が始まりました。

この頃の私は、まさに薬漬けの日々でした。

金銭的にも厳しかったです。

引きこもっていた為、友人に会うこともありません。

実家は遠方にあり、その時の私の状況を把握出来る人はいませんでした。

痩せなきゃいけないという気持ち、働かなくてはいけないという気持ち、孤独で寂しいという気持ち。

そのすべてを食べ物に、自分の身体にぶつける……そんな日々は約半年ほど続きました。

後から分かったことですが、私の体重は、過食症になった時から約20キロほど増加していました。

摂食障害の本当の原因は……

海辺で火が落ちるのをじっと見ている女性出典:Weheartit

過食症が治った今だから分かったことがあります。

当時、いたって標準体型だった私が、そこまで痩せることにこだわってしまった理由。

それは過去のトラウマが原因だったのです

私は身長が168cmと高めなのですが、中学生ですでに165cmまで成長していました。

成長期ということもあり食欲も旺盛、一応運動部だったのですが、それ以上によく食べていたので、体重はうなぎ登りに増加していきました。

見た目明らかに太っていましたが、当時の私はあまり気にしていませんでした(まだそういう目を意識しない時期だったんですかね……)。

しかし、背も高く太っているというのは……一言でいえば「デカい」女子中学生であり、それをからかう同級生らが多くいました。

そしてそれは、みるみるうちに学年全体に広がっていき、同級生の男子を中心に、辛辣な言葉によるいじめが始まりました。

「デカい」「デブい」「臭い」「キモい」「消えればいいのに」「通行の邪魔」

近くを通れば男子にそんな言葉を浴びせられ、授業中もからかわれ、女子には陰でクスクスと笑われる。

人の視線が怖い、言葉が怖い。

先生は気付いても助けてくれませんでした。

とても惨めでした。

自分がイジめられる人間だとは認めたくなかったので、いつも気丈に振る舞っていました。

泣くこともありませんでした。

もしかしたら、当時の私にはイジめられているという認識は無かったのかもしれません。

もちろん親にも言えませんでした。

だから学校も休みませんでした。

でもよくお腹を下したり、常に緊張して毎日を過ごしていたのを覚えています。

ちなみに緊張するとお腹を下す体質は、あれから15年近く経った今でも治ってはいません。

一時期は仕事に支障が出るほどでした。

また緊張すると過呼吸になることもしばしばあります。

「私が太っているからいけないんだ……太っているからイジめられるんだ……太っているのはいけないことなんだ……」

そんな体験から、私の脳裏にはそんな概念がインプットされてしまったのです。

これが私のコンプレックスです。

痩せてたら勝ち、太ってたら負け。

太っていたからイジめられたんだ。

女性の、いや人間の価値はそれで9割決まるんだ、と。

そんな概念を持ったまま、私は大人になりました。

そして摂食障害を発症しました。

私は勝ちたかった、見返してやりたかった。

痩せればそれが叶うと信じていたのです。

今思えばなんて短絡的な考えなんだと思いますが、当時の私にはそれが正しいと信じて疑いませんでした。

今でもその考えが全くないとは言いません、多少はあります。

でもきっと摂食障害を経験したからこそ、そんな呪縛から少しずつ開放されつつあるんだと思います。

実家に戻るという決断

ロフトの窓から日が落ちる空を見つめている女性出典:Weheartit

会社を休職し、引きこもり、ひたすら過食する日々を送っていた私が、それを辞めることになったキッカケ。

それは「仕事を辞めて実家に戻る」という決断でした。

とある長期連休で実家に帰った時のこと。

体型が激変した私を見て、普段は何も言わない母が、さすがに聞いてきたのです。

「アンタ、かなり太ったんじゃない?」

事実です、20キロも増加したのですから。

しかし衝撃でした。

ずっと人に会わず、誰にもそんなこと指摘されない日々過ごし、その現実から目を逸らしていたのですから。

それをアッサリと打破され、現実と向き合うことになってしまったのです。

会社を休職していること、過食症のこと……すべて話しました。

私の言動が、もはや明らかに異常だったのだと思います。

すぐに帰省するように勧められました。

なんだか負けを認めたようで悩みましたが、このままではいけないという気持ちも当然あったし、思い切って実家に戻ることを決断したのです。

実家に戻ってしばらくは、ジムに通ったりジョギングをしたり……仕事はまだ探さずに、ひたすら穏やかな日々を過ごしました。

食事も1日3食となり、それまで食べていたものとは量も質も大幅に違うものです。

でもなぜか苦になりませんでした。

なにが要因なのかと聞かれると、断言は出来ないのですが、独りじゃないので過食するタイミングがないこと、日中に運動するようになったことで、徐々に生活サイクルが軌道修正されていったんだと思います。

あと、5年近く実家を離れてたので、近所を歩いてもあまり知ってる人に会わず、外出も怖くなかったのが良かったのかなと思います。

そんな生活を続けていくうちに体重はみるみる減り、摂食障害を発症する前の標準体型にまで自然と戻りました。

大体4か月ぐらいかかったと思います。

あまり痩せすぎると反動が怖かったので、ある程度まで体重を落としたら、それ以上の無理なダイエットはしないように心がけました。

そしてカロリーを気にしなくても、規則正しく過ごしていれば体重は増えない! ということも、身をもって体験しました。

そんな日々を送っていく中で、カロリーに対するこだわりも、ダイエットに対するこだわりも、まったくと言っていいほど薄れていったのです。

摂食障害という体験から見えてきたもの

膨大な景色を見渡している女性出典:Weheartit

それからしばらくして、地元で新しい仕事も始めることが出来ました。

仕事を始めてからは、さらに生活リズムが安定し、また立ち仕事だったこともあり、リバウンドすることはありませんでした。

摂食障害発症から6年ほど経った今でも、体重の大きな変動はなく、健康な日々を送っています。

そんな経験をしたからか、今ではむしろ、標準体型が1番! 痩せるのは怖い! とまで思うようになりました。

……女性なので、スタイルいい人を見ると、やっぱり羨ましい気持ちはありますけどね。

それにコンプレックスが完全に消えることはないので、今でも周囲の視線やコソコソ話にはとても敏感だし、中学生の頃の事は今でも思い出したくありません。

それでも自分らしく、健やかに過ごせる毎日に、今では感謝の気持ちでいっぱいです。

目を逸らしていても、いつか自らのコンプレックスと向き合わないといけない日がやってくるんだと思います。

そのキッカケが、たまたま私は摂食障害だったということなんだと思います。

消えたくなるほど辛い体験も、コンプレックスも、自分の記憶から消えることは決してありません。

でもその辛い記憶を持ち続けることも、いつか向き合うことも、その人生を歩んでいる「自分」にしか出来ないことです。

逃げてもいいと思うんです、目を背けてもいいと思うんです。

辛い記憶なんです、向き合いたくないですよね。

何も抱えてない人間なんていません。

みんなコンプレックスと共存して人生歩んでいるんだと思います。

その事実を受け止めて、そんな自分の人生を丸ごと愛してあげることが、何よりの特効薬なのかもしれないと感じました。

Top image via Weheartit

written by ヒヨちゃんママ

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