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2016年08月25日 更新 | 556 views

3つの基準で絞り込む。日焼け止めの正しい選び方とは

紫外線がもたらす影響を少なくするために、日焼け止めの使用は欠かせません。しかし、正しい日焼け止めの選び方の基準が分からないと悩む人は多いもの。そこで今回は、選び方の基準となる「SPF・PA」や「テクスチャー」、「成分」の3つについてくわしくご紹介します。

砂浜にサングラスと日焼け止めがおいてある様子

日焼け止めは種類が多すぎて、自分に合ったものを選ぶのが難しい……と悩む女性は多いです。

美白のためだけでなく、紫外線による様々な害を防ぐためにも、日焼け止めの正しい選び方を知ることが大切です。

そこで今回は、日焼け止めの正しい選び方について、3つの基準を挙げながらくわしくご紹介します。

日焼け止め選びは、難しい?

20代の頃の日焼けの代償として、たくさんのシミが一気に顔に出てきてから、日焼け対策に目覚めた私にとって、「日焼け止め」選びは、難しい作業でした。

なぜなら、ドラッグストアにある無数の日焼け止めを目の前にして、どれを選んでいいか分からなくなってしまうのです。

また、敏感肌の私にとって「適当に価格で選ぶ」というのは、肌トラブルの面が心配です。

しかしなぜ、日焼け止めを注意深く選ぶ必要があるのでしょうか。

その理由は、紫外線の害はシミを引き起こすなどの美容面にとどまらず、健康面でも深刻な問題を引き起こす可能性があるからです。

さらに、シチュエーションに合った日焼け止めを選ばないと、しっかりとした紫外線ブロック効果は得られないため、日焼け対策を行っていないのと同じになってしまいます。

日焼けが引き起こす深刻な害とは

日陰に寝転ぶ女性出典:We♡it

私は以前、日焼け対策をする女性にたいして「そこまでして白い肌を保ちたいなんて、ナルシストだな」と思っていました。

しかし、紫外線が美容面のみでなく、健康面にも大きな害を及ぼすことを知り、日焼け対策の大切さに気づいたのです。

実際、近年のオゾン層の破壊により、人体が紫外線から受ける影響は以前より大きくなっているといわれています。

そこでまずは、日焼けが引き起こす悪影響について、みていきましょう。

日焼けが引き起こす「光老化」

一度に大量の紫外線を浴びると日焼けが起こりますが、少量の紫外線を長期間浴び続ける光老化という慢性の紫外線傷害が起こります。

そして、光老化を起こすのは、主に紫外線A波といわれるUV-Aです。

また、肌の老化の原因のうち、加齢によるものは約20%と少なく、光老化が約80%を占めると言われています。

太ももの内側やお尻など、あまり紫外線が当たらない部分の皮膚が、手の甲の皮膚などに比べ、柔らかくきれいな状態を保っているのを見れば、光老化が肌に与えるダメージの大きさがわかります。

光老化と加齢による皮膚の老化の違い

光老化による皮膚の老化は、加齢による老化とは違う現象をともないます。

  • 「加齢」による皮膚の老化→皮膚は薄くなり、色も薄くなる。
  • 「光老化」による皮膚の老化→皮膚の厚みが増し、固くゴワゴワな肌触り。色は濃く、シミやシワができやすい。

光老化は、紫外線に対する皮膚の防御反応です。

また、光老化は真皮層にあり皮膚のハリを保っている弾性線維が破壊され、団子状態に固まってしまう「光線性弾性線維症」を引き起こします。

この弾性線維が破壊されると皮膚はハリを失い、シミやたるみができやすくなります。

紫外線対策で肌の老化は約80%防げる

肌の老化の原因の約80%が光老化です。つまりは、紫外線対策をしっかりとすれば、肌の老化の多くは防ぐことができる、ということ。

光老化の怖さを知ると、紫外線対策の大切さを実感します。

日焼けが引き起こす「皮膚ガン」

紫外線は、皮膚細胞の核のなかにあるDNAに直接吸収され、DNAに傷をつけます。

特に、紫外線B波といわれるUV-Bは、DNAに吸収されやすい性質を持っています。

本来、皮膚細胞にはDNAの傷を切り取り、正常なDNAへと修復する機能があります。しかし、大量の紫外線を浴び、長期間にわたりDNAが繰り返し傷つけられた場合、修復が間に合わなかったり、突然変異が起こり、皮膚細胞は正常な細胞ではなくなります。

突然変異でガン遺伝子が活性化?

紫外線の影響により、突然変異の起こった細胞がもし、ガン遺伝子ガン抑制遺伝子を記録したDNAを含む細胞だった場合、ガン遺伝子を活性化させたり、ガン抑制遺伝子が不活性化させる可能性が高いです。

これらの細胞が増殖を始めると、ガンが発生します。

肌が赤くなる体質の人は注意

日焼けすると肌が赤くなる肌質の人は、肌が黒くなる肌質の人に比べ、紫外線によるDNA損傷が3~5倍多いと言われています。

紫外線にあたるほどDNAに傷がつくため、皮膚ガンを発症する確率が高くなります。

日焼けが引き起こす「免疫機能の抑制」

紫外線が、免疫機能をもつ細胞のはたらきを抑制することもわかっています。

じつは、この紫外線の性質を利用しているのが、皮膚の免疫バランスの異常が原因で起こるアトピー性皮膚炎の治療に紫外線照射です。

しかし、この紫外線の免疫抑制作用は、皮膚ガンの発生原因のひとつにもなっています。

皮膚の免疫細胞「ランゲルハンス細胞」とは

皮膚には「ランゲルハンス細胞」という免疫細胞があり、異物の侵入を感知して、リンパ球に異物の侵入を知らせることで免疫反応を起こし、異物を排除するという役割を担っています。

皮膚の免疫細胞「ランゲルハンス細胞」の弱点

しかし、ランゲルハンス細胞の弱点は、紫外線に非常に弱いという点。

大量の紫外線により、ランゲルハンス細胞の数が減ると、残りの細胞も正常に機能しなくなります。その結果、ガン細胞に対する免疫反応が起こらず、ガン細胞が増殖するままになってしまいます。

つまり、紫外線による免疫機能の抑制により、ガン細胞の増殖を促してしまうのです。

よくある「日焼け」についての誤解

ビーチを歩く黒Tシャツを着た女性出典:We♡it

ここまで、日焼けがもたらす悪影響についてご紹介してきました。

でもじつは、まだまだ「日焼け」については多くの誤解があります。

そこで、ここでは日焼けに関する正しい知識について、少しご紹介します。

「日光浴は体に良い」は本当?

かつて母子手帳には、赤ちゃんの日光浴を推奨する記述がありました。

骨の発育に必要なカルシウムの吸収にはビタミンDが必要であり、紫外線を浴びることで、体内でビタミンD3の合成をうながす効果があるためです。

しかし、1998年に母子手帳から日光浴を推奨するこのような記述は削除されました。

オゾン層の破壊で地上に届く紫外線量が増加したことにより、紫外線による効果より害のほうが心配されるためです。

そのため現在では、紫外線の体への影響は、悪い要素の方が多いと考えられています。

ビタミンDは食事での摂取で十分

じつは、食事からも十分な量のビタミンDを摂取することができます。

そのため、両手の甲を1日に15分間程度日光にかざすか、日陰で30分間程度過ごす程度で、食事から摂取できるビタミンDとあわせて、1日に必要な量のビタミンDを十分まかなえるとされています。

自分に合った「日焼け止め」を使用しないと無意味?

じつは、体質やシチュエーションに合った日焼け止めを使用しない場合、紫外線カット効果は得られず、日焼け対策をしていないのと同じくらい無意味だといわれています。

そのため、日焼け止めは、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

日焼け止めの選び方の3つの基準

ビーチ脇のヤシの木出典:We♡it

この記事では、日焼け止めの選び方の基準を以下の3つに分けました。

  • 選び方の基準1:「SPF」と「PA」値で選ぶ
  • 選び方の基準2:テクスチャー(種類)で選ぶ
  • 選び方の基準3:成分で選ぶ

実際に、日焼け止めを選ぶ女性のほとんどが、この3つの項目において迷っているはず。

自分に合った日焼け止めを選ぶとき、この3項目について「自分はどうしたいのか」をはっきりさせると、選択肢はかなり絞られてきます。

敏感肌の私の場合は、最も重視したのは「成分で選ぶ」でした。

では次に、日焼け止めの選び方の3つの基準について詳しく見ていきましょう。

選び方の基準1:「SPF」と「PA」値で選ぶ

日焼け止めを手に出す様子

日焼け止めを選ぶ際、まず気になるのは「SPF」と「PA」という2つの言葉。

そこでまずは、「SPF」と「PA」についての理解を深めていきましょう。

「SPF」と「PA」とは

SPFとPAは、カットする紫外線の種類に違いがあります。

  • SPF→UV-B(紫外線B波)に対する防御効果を表す
  • PA→UV-A(紫外線A波)に対する防御効果を表す

UV-A(紫外線A波)と「UV-B(紫外線B波)」とは

紫外線は、波長の大きさによって、UV-A(紫外線A波)とUV-B(紫外線B波)に分けられます。

  • UV-A(紫外線A波)→波長315~400ナノメートル
  • UV-B(紫外線B波)→波長280~315ナノメートル

UV-A(紫外線A波)とは?

UV-Aは、UV-Bよりは波長が長い紫外線です。

紫外線は、波長が短いほど生物に及ぼす害が大きいとされています。つまり、UV-BよりUV-Aのほうが害が少ないと考えられています。

しかし、UV-Aは肌の奥の真皮層まで届き、肌のハリや弾力を生む「コラーゲン」や「エラスチン」を破壊し、シワやたるみを引き起こす原因となります。

UV-Aは1年中、天気に関係なく地表に降り注ぎ、ガラスも通過するため、屋内にいてもUVケアは必要です。

UV-B(紫外線B波)とは?

UV-Bは、UV-Aよりは波長が短い紫外線です。

夏の晴れた日に多く降り注ぎ、表皮までしか届かない反面、人体への害はUV-Aの600~1000倍強いと言われています。

UV-Bは、肌表面の細胞を傷つけて炎症を起こし、肌が赤くなる日焼けやシミやシワの原因となるだけでなく、免疫力低下や皮膚ガン、白内障などの病気を引き起こすこともあります。

地表に届く紫外線の95%はUV-Aで、残り5%程度がUV-Bとされます。このように、UV-Bは地表に降り注ぐ量は少ないものの、UV-Aに比べてはるかに有害性が強いため、特に注意が必要です。

ちなみに、紫外線は英語で「Ultraviolet」と言います。「UV-A」「UV-B」、あるいはよく「UVケア」というときの「UV」とは、「紫外線」のことです。

SPFとは「肌に何も塗らない場合に比べ、日焼けまでの時間を何倍延長できるか?」を表す指標

個人差はありますが、肌に何も塗らない場合、夏の昼間に20分間ほど日光に当たると、翌日肌が赤くなる程度の日焼けが起こるとされています。

例えば、SPF30の日焼け止めをつけた場合は、20×30=600分=10時間、つまり「日焼けが起こるまでの時間を、何もしない場合に比べ10時間まで延長できる」ということ。

言い換えれば、「肌に何も塗らない場合に比べ、日焼けまでの時間を30倍に延長できる」ということ。

しかし、これはあくまでも目安値で、実際の使用の際はこの通りではありません。なぜなら、汗や皮脂で少しずつ日焼け止めが流れ落ちるため、効果の時間には誤差が生まれるためです。

そのため、たとえSPF50の日焼け止めでも、2〜3時間おきに塗りなおすことが推奨されています。

ちなみにSPFは、50以上ではUV-Bカット効果に大きな差はないため、SPF50以上の製品には一律に「SPF50+」と表示されています。

PAとは「UV-A」の防御効果の高さを表す

PAは、肌が黒く焼ける原因である「UV-A」の防御効果を「+」の数で表したもの。

防御効果の低い方から高い方へ順に「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階に分けられます。

4段階のPAの意味

  • PA+   :UV-A防止効果がある
  • PA++  :UV-A防止効果がかなりある
  • PA+++ :UV-A防止効果が非常にある
  • PA++++:UV-A防止効果がきわめて高い

SPFとPAは、「適正量」を塗った場合に得られる効果の指標である

SPFとPAがあらわす防御効果は、あくまでも適正量を肌に塗った場合に得られる効果をあらわしています。

この適正量とは、日焼け止めを肌1平方センチメートルあたり2ミリグラム、液体の製品の場合は2マイクロリットル塗った場合をさします。

しかし、ほとんどの人は日焼け止めを適正量に満たない量しか塗っていないよう。その理由は、肌から白浮きしてしまうためです。

日焼け止めのタイプ別適正量を知る

顔用の日焼け止めの場合、顔全体に必要な量は具体的に、以下の通りです。

  • クリームタイプのもの→「直径8ミリ程度の真珠2粒分」(約0.8グラム)
  • 乳液タイプのもの→「1円玉硬貨2枚分」

しかし、成分によっても異なるため、必ず製品の注意書きを確認しましょう。

「ちょっと厚塗りかも……」と感じるぐらいの量ですが、日焼け止め効果をしっかりと得るには、適正量をしっかりと塗ることが必要です。

SPFとPA、どちらの値を重視するべき?

UV-Bから肌を守る「SPF」と、UV-Aから肌を守る「PA」。

では、日焼け止めの選び方として、どちらの数値を重視して選ぶべきなのか迷いがち。

紫外線に対する肌の反応は人によりさまざまですが、日本人などの黄色人種は、最初は肌が赤くなり、その後黒くなる人が多い傾向にあります。

そのため、肌が赤くなる日焼けを起こすUV-Bから肌を守るSPFの値を基準に日焼け止めを選ぶと良いでしょう。

ただ実際は、ほとんどの製品ではSPF値とPA値は連動しており、SPF値が高いほどPA値も高くなっているため、あまり深く悩む必要はありません。

SPF・PA値の違う日焼け止めの使い分けって?

SPF・PA値がとにかく高いものを選んでおけばOKと思いがちですが、じつはそうでもないのが難しいところ。

SPF・PA値が高いほど、その製品には紫外線吸収剤や紫外線散乱剤、アルコールやその他の化学成分が多く含まれ、肌への負担が大きくなります。

そのため、シチュエーションに合わせて適切なSPF・PA値の日焼け止めを使い分けるのが正解。目安としては、以下を参考にしてください。

SPFの使い分けの目安

  • 日常生活(たまに買い物などで外出する程度):SPF5〜10
  • 買い物など1時間程度の外出や、軽い屋外活動:SPF10~20
  • 2時間以上の外出などで、紫外線を直接浴びる場合:SPF30~50

じつはSPF30以上の日焼け止めでは、紫外線防御効果はほぼ変わらないともいわれています。

肌への負担を考えると、強い紫外線を浴びる場合でも、SPF30のものを2〜3時間おきに塗りなおすのが良いとする考えかたもあります。

選び方の基準2:テクスチャー(種類)で選ぶ

波打ち際に日焼け止めが置いてある様子

日焼け止めには、実にさまざまなテクスチャーのものがあります。

それぞれのタイプのメリットとデメリットを知り、用途に合わせて使い分けるのがおすすめ。

クリームタイプ

もっとも一般的なタイプの日焼け止めです。肌への密着度がもっとも優れている反面、落としにくいというデメリットもあります。

  • メリット→落ちにくく、ウォータープルーフのものも多い。油分が多く、保湿力にも優れる。
  • デメリット→伸びが悪く、塗りにくい。白浮きしやすい。落としにくい。

乳液タイプ

肌によく伸び、肌への密着度も適度にあり、もっとも使い勝手の良いのがこのタイプの日焼け止めです。

  • メリット→よく伸びて肌につけやすい。ノンケミカル製品も多い。
  • デメリット→ベタつきやすく、メイクが崩れやすい。

ジェルタイプ / ローションタイプ

伸びやすく、白浮きしないので使いやすい反面、界面活性剤など肌への刺激が強い成分が配合されていることが多いのがこのタイプの日焼け止めです。

  • メリット→伸びやすく、つけやすい。透明であるため白浮きしない。
  • デメリット→油分が少なく水分が多いため、水や汗で落ちやすい。SPFやPAは低めのものが多い。

パウダータイプ

パウダータイプの日焼け止めのメリットは、その使いやすさです。

しかし、単品では十分な紫外線防御効果が得られないものが多いため、基本的に他のタイプの日焼け止めとの併用が前提です。

  • メリット→サラサラしていて、毛穴もカバー。メイクの上からの塗り直しもOK。
  • デメリット→落ちやすい。紫外線防御効果が低い。

スプレータイプ

スプレータイプの日焼け止めは、飛び散りやすいため、適正量を塗布するのが難しいというデメリットがあります。

そのため、他のタイプの日焼け止めの補助的な役割として利用するのが良いでしょう。

  • メリット→背中や髪の毛など、手で塗りにくい場所にも塗りやすい
  • デメリット→飛び散りやすいため、塗りムラができやすい

選び方の基準3:成分で選ぶ

ジェルがチューブから出ている様子出典:We♡it

キャッチコピーに「紫外線吸収剤不使用」または「ノンケミカル」と書いてある日焼け止めも増えてきました。

この「紫外線吸収剤」や「紫外線散乱剤」は、なぜ体に悪いとされているのでしょうか?また「ノンケミカル」な日焼け止めとは、どういうものを指すのでしょうか。

ここでは、配合されている成分について、くわしく説明していきます。

「紫外線吸収剤」とは

有機化合物が原料で、主にUV-Bを吸収します。

紫外線吸収剤とは、肌の上で紫外線を自らの中に吸収し、赤外線に変換するなどの化学反応を起こし、紫外線エネルギーを消費させてしまうことで、紫外線が肌内部に入り込むのを防ぐ成分です。

紫外線防御力が高いため、SPF値が高い日焼け止めには必ず配合されています。

しかし、UV-Aを吸収できる紫外線吸収剤は少ないため、SPF・PA値の高い日焼け止めには、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の両方が使われています。

「紫外線吸収剤」のメリットデメリット

無色透明であるため白浮きせず、肌につけやすいのがメリットですが、肌の上で化学反応を起こすため、肌に負担がかかることが紫外線吸収剤がよく問題視される理由です。敏感肌の人では肌が荒れたり、かぶれたりすることがあります。

また、紫外線が当たっている間はずっと化学変化が起こっているわけですが、化学変化が起こるたびに分子が破壊され、紫外線防御力が低下していきます。このため、日焼け止めをこまめに塗り直す必要があります。

代表的な紫外線吸収剤の成分

  • メトキシケイヒ酸オクチル(「またはメトキシケイヒ酸エチルヘキシル」)
  • ジメチルPABAオクチル(または「ジメチルPABAエチルヘキシル」)
  • t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
  • オキシベンゾン-3

「紫外線散乱剤」とは

二酸化チタンや酸化亜鉛などの天然鉱石が原料です。

紫外線散乱剤とは、粒子が光を反射する性質を利用し、二酸化チタンや酸化亜鉛などの粒子が肌表面で紫外線を乱反射させて跳ね返しUV-BとUV-Aの両方から肌を守る成分です。

二酸化チタンや酸化亜鉛などの粒子は、ファンデーションやフェイスパウダーにも使われています。

「紫外線散乱剤」のメリットデメリット

紫外線吸収剤のように有機化合物ではないため、肌への刺激が少ないのがメリット。

化学変化も起こさないため、分子構造が壊れにくく、紫外線防御効果は比較的長持ちします。

しかし、二酸化チタンや酸化亜鉛には、紫外線が当たると活性酸素を発生し、周囲を酸化して菌や有機物を分解する「光触媒作用」と呼ばれる化学変化を起こす性質があり、これが肌に刺激を与えるデメリットがあるよう。

また、白色の粉体であるため、肌から白浮きすることや、肌に塗りにくいこともデメリットとして挙げられます。

最近では、この白浮きをなくすため、粒子を「ナノ化」した製品も出ています。

ナノ粒子のメリットと安全性について

微粒子のなかで直径が100 ナノメートル以下のものを「ナノ粒子(超微粒子)」と呼びます。

小さな粒子は可視光線を反射しにくいため、肉眼で白色が認識しにくくなり、透明に見えるため、白浮きを防げます。さらに、紫外線散乱効果が高まるというメリットもあります。

しかし、ナノ粒子の人体への安全性には、まだ不明な部分もあります。皮膚などから体内に入ったナノ粒子が血管を通じて全身に広がることを懸念する声もありますが、ナノ粒子がヒトの組織にもたらす影響については、まだ解明されていません。

その半面「ナノ粒子は安全である」という実験データや、「ナノ粒子は皮膚を通過しない」という実験データも存在し、この議論にはまだ結論が出ていないのが現状です。

「ノンケミカル」の日焼け止めとは

「ノンケミカル」と表示されている日焼け止めには、この紫外線散乱剤のみが配合されています。

紫外線吸収剤「シラソーマ」とは

さらに、肌への刺激を減らす技術を使って開発された紫外線吸収剤「シラソーマ」を配合した製品も販売されています。

シラソーマ(Silasoma)とは、紫外線吸収剤をマイクロカプセルに入れて、肌に成分が直接触れないようにしたもの。

マイクロカプセルの素材は「シリコーンレジン化加水分解シルク」(表示名称:「ポリシリコーン-14」)という、肌に無害なシルク由来のシリコンです。UV-AとUV-Bを吸収する紫外線吸収剤を内包しています。

シラソーマは、紫外線吸収剤だけでなく、紫外線吸収剤が化学反応で変質した物質も肌に触れないように作られています。

シラソーマ配合の製品はやや高価です。

しかし、紫外線吸収剤配合の製品も紫外線散乱剤の製品も効果と害の両方があることを考えれば、紫外線防御効果と人体への安全性の両方が得られるシラソーマ配合製品は良い選択だと言えます。

「界面活性剤」とは

日焼け止めがビーチに流れ込んでいる様子

界面活性剤の使用の是非も、日焼け止めの選び方の議論のなかで必ず浮上する問題です。

界面活性剤とは、界面(物質の境の面)に作用して、水と油のように本来はなじまない物質同士をなじませ、性質を変化させる物質の総称。1つの分子の中に、水になじみやすい部分(親水基)と、油になじみやすい(親油基あるいは疎水基)の2つの部分をあわせ持っています。

界面活性剤には、自然界に存在する「天然界面活性剤」と、石油などの原料から人工的に作られた「合成界面活性剤」とがあり、合成界面活性剤には2000〜3000ほどの種類があります。

界面活性剤のメリットデメリット

洗浄作用や乳化作用、保湿作用などがあるため、化粧品や日用品に配合されていますが、界面活性剤が持つ毒性や高い浸透性、残留性が問題視されることがあります。

界面活性剤の安全面について

界面活性剤は、本来なじまない物質同士をなじませる性質を持つため、一部の種類の界面活性剤は、人間の皮膚が持つバリア機能を突破して体内に入り込みます。これを「経皮吸収」と言います。

界面活性剤が肌のバリア機能を壊すと、肌の乾燥などの肌トラブルを引き起こす原因となると考えられています。

また、経皮吸収された界面活性剤は血流に乗って全身に広がります。タンパク質を変性させる性質を持つため、肝臓障害を引き起こす原因となることや、発ガン性が指摘されています。

人体にとって有害な物質を無害化するはたらきをする肝臓も界面活性剤は分解できないため、界面活性剤は体外に排泄されず、体内に少しずつ蓄積していくとされます。

とくに、石油系界面活性剤は毒性が強いと言われています。

しかし、原料や構造の改良により、安全性の高い界面活性剤の開発も進んでいます。

界面活性剤不使用の日焼け止めのデメリット

界面活性剤の弊害は、確かに心配です。しかし、界面活性剤はほとんどの化粧品やスキンケア用品、洗剤などに配合されており、日頃から徹底的に界面活性剤を生活から排除している自然派の人でない限り、日焼け止めだけを敵視するのはあまり意味がないとも言えます。

界面活性剤不使用の日焼け止めには、デメリットもあります。

界面活性剤を使用しないと乳化(水と油が分離していない状態まで混ざること)ができないため、必然的に、油分と水分が分離しており直前に振って使う「2層式」の日焼け止めになります。

しかし、油分と水分は界面活性剤なしでは分離するため、日焼け止めを落としたあとも、油分のみが肌に残留しやすくなるため、洗浄力の強い洗顔料を使って落とす必要があります。

洗浄力の強い洗顔料にはほとんどの場合、界面活性剤が使われているだけでなく、乾燥などを引き起こし、肌に大きな負担をかけてしまいます。

また、界面活性剤の持つ、粉体を水に均一に混ざり合わせる分散作用というはたらきは重要です。

なぜなら、紫外線散乱剤は粉体であるため、界面活性剤不使用かつノンケミカル(つまり紫外線吸収剤不使用、紫外線散乱剤のみ使用)の日焼け止めでは、成分のなかで粉体が均一に混ざりにくくなってしまうためです。

つまり、肌に塗ったときにムラができやすく、日焼け止め効果が弱まってしまうことも。

成分は体質とシチュエーションで成分を選ぶのが◎

日焼け止めとサングラスと雑誌が置いてある画像

紫外線吸収剤が肌への負担が大きいといわれていますが、体質によっては紫外線散乱剤でも肌トラブルが起こる人もいます。

また、紫外線の害はとても大きいことを考えれば「多少肌がかぶれても、紫外線遮断力の強い紫外線吸収剤入りのものを使う価値はある」という考え方もできます。

基本的には、下記の基準で日焼け止めを選ぶのがいいかも。

  • 紫外線をしっかりブロックしたい時紫外線吸収剤配合の日焼け止め
  • 肌への負担を優先したい時紫外線散乱剤配合の日焼け止め

肌への負担を減らすためにも、状況に応じて、こまめに調節することが大切です。

日焼け止めの配合成分の正しい選び方とは

日焼け止めに配合されている成分のうちよく議論になるものを検証してきましたが、どれもメリットとデメリットの両方があることがわかります。

そもそも、「日焼け止め」という製品自体が、人工的に「日焼け」という現象にブレーキをかけるもの。しかし、紫外線の害が昔より強まっている現代に生きる私たちにとっては、日焼け止めの使用は欠かせない以上、ある程度のデメリットはつきものなのかもしれません。

自分の価値観にもとづき「どのメリットを取り、どのデメリットは受け入れるか」という判断が必要になってきます。

また、敏感肌の人や、自然派の人で徹底的に無添加のものを追求したい人は、紫外線散乱剤のみ配合の「ノンケミカル」日焼け止めでも、肌への刺激となる強力な防腐剤や人工香料、合成色素などが入っている場合がある点にも注意しましょう。

おすすめ日焼け止め5選

技術の進歩により、日焼け止めも日々進化しています。

いまや、紫外線カットは当たり前。そのほかにもさまざまな機能を備えたものが続々登場しています。ここでは、おすすめの日焼け止めをご紹介していきます。

POLA(ポーラ)B.A プロテクター

B.A.プロテクター出典:POLA

SPF50・PA++++ クリームタイプ。

紫外線だけでなく近赤外線もブロックすることで、肌のバーシカンを守ります。また、肌の真皮層から水分が失われることを防ぎ、肌のハリや弾力を保ちます。

一般的に、紫外線カット成分とジェルが混ざるとジェルの構造が変質してしまうため、クリームやジェルタイプの日焼け止めでは、紫外線カット成分と保湿成分が共存しにくいという弱点があります。

POLA(ポーラ) B.A プロテクターでは、紫外線カット成分をコーティングすることでこの点を解決。クリームに溶け込んだ美容成分が肌に浸透する、保湿効果の高い日焼け止めが生まれました。

POLA(ポーラ) B.A プロテクター 11,000円(税抜)

紫外線が真皮層の保水能力を奪うしくみ

紫外線の影響により肌のバリア機能が低下すると、表皮のもっとも外側にある「角質層」の水分が失われます。水分が失われた角質層は、自らの水分を補うため、肌の奥の「真皮層」から水分を吸い上げます。

真皮層のなかの「コラーゲン」や「エラスチン」などのタンパク質線維が水分を保持しているおかげで、肌はハリや弾力を保っています。このため、真皮層から水分が失われると、肌のハリや弾力が失われます。

LANCÔME(ランコム)UV エクスペールXL CCC

ランコム UV エクスペールXL CCC出典:Lancôme

SPF50・PA++++ クリームタイプ。

CCCクリームとは「Cell(細胞)・Coloration(色)・Cover(カバー)」の略で、「肌細胞を保護してその色を守り、カバーするクリーム」のことです。

ブルーライトを吸収・反射する成分が配合されており、UV-A・UV-Bだけでなくブルーライトからも肌を守ります。

日本人女性の肌に合うように開発された「フローレスブライト」「フレッシュローズ」「ナチュラルヌード」「ライトベージュ」の4色展開。サラッとしたつけ心地で、肌の補正効果も得られます。

ランコム UV エクスペールXL CCC 5,800円(税抜)

Helena Rubinstein(ヘレナ ルビンスタイン) P.C. アーバンアクティブ シールド

P.C. アーバンアクティブ シールド出典:@cosme

SPF30・PA+++ クリームタイプ。

PM2.5などの大気汚染物質や排気ガス、タバコの煙など、紫外線以外にも肌にダメージを与える要因は沢山あります。

Helena Rubinstein(ヘレナ ルビンスタイン) P.C. アーバンアクティブ シールドは、大気汚染物質の付着や、肌の酸化を防ぐ「モリンガ」などの5つの成分を配合し、屋内・屋外問わずしっかり肌を守ります。

高い抗酸化力と自己修復力を持つ海の植物「オセアニック クリスタ」や、肌の引き締め効果で知られる植物「シーホリー」の始原細胞を、先進のバイオテクノロジーを駆使して抽出し配合。

どちらの植物も厳しい環境下で生き残ることができる高い生存力を持ち、これらの始原細胞は新しい組織の産生力や、外的刺激から細胞を守る力に優れています。この始原細胞の力で肌を保護し、肌の修復と再生をうながします。

アウトドア派の人や、出張の多い人におすすめの日焼け止めです。

Helena Rubinstein(ヘレナ ルビンスタイン) P.C. アーバンアクティブ シールド 12,000円(税抜)

Dior(ディオール) プレステージ ホワイト コレクション ル プロテクター UV

プレステージ ホワイト コレクション ル プロテクター UV出典:Dior

SPF50+・PA++++ クリームタイプ。

紫外線だけでなくブルーライトなどの人工光から肌を守り、美白・エイジングケア・保湿効果も。

ピンク色に近い肌色で、毛穴や肌のくすみをカバー。これ1本でほぼすべてのスキンケアとベースメイクをこなし、ナチュラルメイクならこれ1つにパウダーのみでOKです。もはや日焼け止めの概念を超えた、至れり尽くせりのケアアイテムと言えます。

これ1本でスキンケアとベースメイクが済んでしまうことの利点は、時間短縮の他に「日焼け止めのうっかり塗り忘れ」が防げること。

多忙な毎日を送る女性におすすめの日焼け止めです。

Dior(ディオール) プレステージ ホワイト コレクション ル プロテクター UV 12,500円(税抜)

2e(ドゥーエ) UV Sunscreen

2e出典:2e

SPF45・PA++++ クリームタイプ。

ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)かつ界面活性剤不使用。

皮膚科で勧められたことがきっかけで、私は現在この日焼け止めを使用しています。アトピー性皮膚炎をはじめ、さまざまな肌トラブルがある人が最後にたどり着く日焼け止めがこれなのだそう。

クリームタイプですがよく伸び、通常のクレンジングで落とすことができます。難点は白浮きすることですが、15分ほど待って肌になじんでから、上からファンデーションを塗れば問題ない程度です。

私は化粧品に含まれる香料が苦手なため、無香料なのも高ポイントです。

2e(ドゥーエ) UV Sunscreen 2,200円(税抜)

今日の日焼け対策が、10年後の肌をつくる

浮き輪をもつ女性の後ろ姿出典:We♡it

現在のスキンケアは、10年後の肌をつくるといわれています。

現在のスキンケアが、10年後の肌にあらわれると言われています。日焼け止めも、体感ではその良し悪しはわからず、「行ったUVケアが正しかったかどうか」の答えが出るのは約10年後。このため、しっかりとした知識を持って日焼け止めを適切に選ぶことが大切です。

今回ご紹介した、正しい日焼け止めの選び方についての3つの基準を参考に、自分に合った日焼け止め対策を行いましょう。

知っておきたい用語解説

最後に、日焼け止めを選ぶ際に、知っておきたい用語をまとめました。

近赤外線

波長760~3000ナノメートルの光線。近年まで近赤外線の肌への影響はあまり知られていませんでしたが、ポーラの研究により、その害が明らかになってきました。

真皮層の奥まで到達して「バーシカン」を破壊し、コラーゲンとエラスチンの線維網を切断してしまいます。

バーシカン

バーシカンとは、肌の土台となるタンパク質のひとつ。胎児期に初めて肌が作られるとき、真皮層内でまず「線維芽細胞」から「バーシカン」という糖タンパク質が大量に作られ、網状に張り巡らされます。このバーシカンを足場にして、コラーゲン繊維やエラスチン繊維が張り巡らされていきます。

バーシカンが肌に与える影響

バーシカンは、いわば「肌の土台」ですが、大人になるとバーシカンはほとんど産生されないため、美肌を保つためにはバーシカンの量を減らさないことが重要です。

バーシカンは紫外線の影響により破壊されますが、ポーラの研究では、近赤外線は紫外線よりより時間をかけてバーシカンに影響を及ぼし、肌の老化を引き起こすことがわかっています。

ブルーライト

ブルーライトとは、パソコンやスマートフォン、テレビや照明器具などから発光する「青色の波長」。その波長は380~500ナノメートルと、可視光線のなかでもっとも波長が短く、「第3の紫外線」と呼ばれるほど紫外線に近い波長領域の光線で、強いエネルギーを持ちます。

ブルーライトが肌に与える影響

ブルーライトの網膜や体内時計への影響はすでに知られていますが、肌への影響も近年の研究で明らかになってきています。

紫外線以上に肌の奥深くまで入り込み、メラニン等の過剰な色素生成を引き起こして、UV-Bよりも強力な色素沈着や肌の乾燥の原因となることがわかっています。

始原細胞

植物において未分化の状態で、分裂して特定の組織や器官を形成する能力をもつ細胞のこと。

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