2017年07月25日 更新
【医師が解説】大人女子の悩み「ゆらぎ肌」ってなに?医師が推奨するケア法
湘南美容外科名古屋院の美容皮膚科医・木下裕美です。今回解説するのは、大人女子を悩ませる「ゆらぎ肌」。ゆらぎ肌とは、カサカサしたりニキビができたり、自分のベストな状態とは違う肌のこと。この記事では、ゆらぎ肌の改善が期待できるおすすめの方法を紹介します。
この記事は、湘南美容外科 名古屋院 木下裕美先生が監修しています。

湘南美容外科名古屋院で美容皮膚科医として働いている、木下裕美です。今回は大人女子の多くが抱える悩み、「ゆらぎ肌」について解説します。
「ゆらぎ肌ってなに?」と思った読者の方もいるかもしれませんが、どのような肌の状態を指すのか、くわしく説明しますね。
また、自宅でできるスキンケア方法からおすすめ治療まで、「脱・ゆらぎ肌する方法」をご紹介。
ゆらぎ肌は、しっかりケアをすれば改善へと導けるということを念頭において、リラックスしてケアしてあげましょう。
<自己紹介>育児と仕事の両立に奮闘中! 大人女子の頼れる味方を目指します

まずは、私の経歴と現職について。
大学卒業後に大学病院皮膚科に入局して、大学病院やそのほかの関連病院皮膚科で約6年間、アトピー性皮膚炎、ニキビ、水虫などのありふれた皮膚疾患から、膠原病、水疱症、悪性腫瘍などの難病まで、さまざまな皮膚疾患を診察してきました。
皮膚科での診察をしているなかで、皮膚をより美しくする「ケミカルピーリング」や「レーザー治療」に興味を持ち、美容皮膚科を専門としたいと考え、現職についています。
プライベートでは現在、3歳と1歳の男の子のママ。毎日バタバタで、育児と仕事の両立に奮闘中です。
美容医療に従事するママドクターの立場で、皮膚の基礎知識から最新美容医療情報まで発信し、大人女子の頼れる味方でありたいと思っています。
それでは、今回のテーマである「ゆらぎ肌」について見ていきましょう。
ゆらぎ肌は多くの女性が抱える悩み

「ゆらぎ肌」とは、自分のベストな状態とは違う肌のこと。たとえば、肌が急にカサカサしたりゴワゴワした手触りになったり、あるいはニキビができたり、ヒリヒリ感が出たりすることはありませんか?
それは肌が内的ストレスと外的ストレスにより、ゆらぎ肌になっている状態なのです。
大人のゆらぎ肌は、非常に憂鬱な気持ちになりますよね。
しかし、安心してください。この状態はずっとは続かないもの。正しいケアをすれば、いつもの状態に戻るものかもしれません。
ゆらぎ肌の原因は2つ

ゆらぎ肌はターンオーバーの乱れた乾燥肌に、「外的ストレス」と「内的ストレス」の両方が複雑に作用することで一時的に起こります。
それぞれくわしく見ていきましょう。
ゆらぎ肌の原因1:外的ストレス
ゆらぎ肌の原因となる外的ストレスには、寒暖の差や紫外線、花粉、摩擦、化粧品の薬剤、ハウスダストなどがあります。
ゆらぎ肌の原因2:内的ストレス
内的ストレスとしては、糖質や脂質の高い食生活、便秘、環境の変化によるストレス、ホルモンバランスの乱れ、睡眠不足、発汗状態、皮脂腺の状態などが挙げられます。
ゆらぎ肌改善の基本は保湿!

ゆらぎ肌は、基本的に皮膚の水分保持機能やバリア機能が低下して外的因子が入り込みやすい状態になっているので、保湿で整えることが重要に。
自分でも簡単にできるスキンケアの方法には、次のようなものがあります。
自宅でできるゆらぎ肌改善1:ブースター化粧品を使用する
ブースター化粧品とは、化粧水の前に使用する「導入美容液」のこと。角層を整えることで、そのあとに使用するスキンケアアイテムの効果を高めてくれます。
おすすめは、湘南美容外科でも取り扱っているシーオーメディカルの「ホスピアップ」と、コスメデコルテから出ている「コスメデコルテモイスチュアリポソーム」です。
自宅でできるゆらぎ肌改善2:余分な成分が入っていないアイテムを選択
特に肌が敏感になっているときは、保湿重視だけでなく、余分なものが入っていないスキンケアアイテムを選ぶのもポイントになります。
スキンケアアイテムを購入する際に、下記のような表記があるものがおすすめです。
- 無香料
- 無着色
- 無添加
- 界面活性剤フリー
- アルコールフリー
- 紫外線吸着剤不使用
また、摩擦による刺激をさけるためコットンは使用せず、手でやさしく抑えるように塗ると良いでしょう。
私がおすすめするのは、MT化粧品、キュレル、ラロッシュポゼ、ノブの保湿のスキンケアライン、ヒルドイドなどの皮膚科で処方されるヘパリン類似物質です。
自宅でできるゆらぎ肌改善3:クレンジングはジェルを選ぶ
オイルやミルクのクレンジングは、界面活性剤の影響で必要な皮脂まで取り去ってしまいます。おすすめは、MT化粧品や箸方化粧品のクレンジングジェルです。
自宅でできるスキンケア4:洗顔は泡でやさしく洗う
洗顔をするときは、手やタオルでごしごし擦ってはいけません。しっかりと泡立ててやさしく洗いましょう。
箸方化粧品洗顔フォーム、ミノンフェイシャルフォーム、キュレル泡洗顔料のような、泡が出てくるタイプは自分で泡立てる必要もなく、おすすめです。
ゴワゴワ感の解消が期待できる美容治療3選

次に、肌のゴワゴワした感触を改善するために効果的だとされる美容治療を紹介しますね。
ゆらぎ肌改善の美容治療1:ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、乾燥の強いゆらぎ肌には逆効果だと思われがちですが、ケミカルピーリングや皮膚についての正しい知識を持った皮膚科医のもとならば、大きな効果を発揮するでしょう。
それは、ゆらぎ肌の原因がターンオーバーの乱れも影響しているからです。
ケミカルピーリングに使用する薬剤はさまざまなものがありますが、ゆらぎ肌にはもっともマイルドに作用する「サリチル酸」が適しています。
サリチル酸ピーリングは、皮膚のもっとも上層にある「角層」のみを剥離します。そして、肌のターンオーバーを正常化させ皮膚の凹凸の規則性が回復し、なめらかな触り心地へと導きます。
数週間後にはコラーゲンも増生し、皮膚の弾力もアップするでしょう。
トラブル肌の人のセルフピーリングは要注意
ここで注意しなければいけないのは、アトピー性皮膚炎などのトラブル肌に、独自の判断でピーリングしてしまうこと。
逆に肌あれがひどくなり、ウイルスに感染すると入院治療が必要となるケースも出てきます。独自の判断をせず、医療機関でのケミカルピーリングをおすすめします。
ケミカルピーリングは1か月以上の治療間隔をあけ、治療後には紫外線吸収剤を含まない日焼け止めを使用して、紫外線対策をすることも重要です。
ゆらぎ肌改善の美容治療2:イオン導入
イオン導入は微弱な電流を使って、そのままでは浸透しづらい美容成分を肌の奥へ届ける方法。
クリニックで行う場合は、抗酸化作用の強い「ビタミンC誘導体」、乾燥肌の改善をはかる「高濃度ヒアルロン酸」、肌のハリや美肌に効果的な「SBCグロスファクター」の導入がおすすめです。
また、クリニックで行うものより威力は劣りますが、最近は自宅でできる機械も多く発売されています。
自宅用機器でおすすめなのは、湘南美容外科も共同開発した「メディリージュクリア」。モイスチャーモードを使えば、しっかり保湿成分が浸透しますよ。
ゆらぎ肌改善の美容治療3:内服薬
内服薬により、肌を内側からサポートしてあげることも大切です。
- 肌のターンオーバーを正常化させる作用としてL-システイン
- 抗酸化作用のあるビタミンC、Eやグルタチオン
- 皮脂の分泌をコントロールしてニキビの発生を抑制するビタミンB2、B6
上記のものを食品やサプリメントで補うことで、強い肌へと導いてくれるでしょう。クリニックでもビューティーセットに配合されています。
脱ゆらぎ肌で「いつもベストコンディションの肌」を目指そう!

ゆらぎ肌の最大の予防は、強い肌をつくること。その基本は保湿です。
それでも肌が荒れてきてしまったら、美容皮膚科での治療を検討してみてください。肌荒れが長引くと、色素沈着や肌のごわつきへと移行してしまいます。
また、食生活の見直しや規則正しい生活、睡眠の改善、適度な運動を心掛け、内的ストレスも軽減できると良いですね。
ゆらぎ肌は改善が見込める一時的なものなので、リラックスしてケアしていきましょう。
:)この記事の執筆医師

湘南美容外科クリニック名古屋院 木下裕美
愛知医科大学医学部卒業後、名鉄病院にて勤務。
そして2010年愛知医科大学皮膚科へ入局し、大学病院・関連病院皮膚科勤務に。
2016年湘南美容外科入職。
日本皮膚科学会正会員。日本美容皮膚科学会正会員。日本抗加齢医学会正会員。
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