2017年05月22日 更新 | 99 views

切除法によるほくろ除去治療、抜糸の時期と抜糸後の傷口のケア

切除法によるほくろ除去手術では、手術から数日〜1週間のあいだに抜糸をおこないます。抜糸後約3か月間、傷口を保護テープで固定することで傷を紫外線や乾燥から守り、傷口に力がかかることをふせぎます。最終的に傷が安定するのは、手術から約1年後です。

コスメディカルシンシア 渋谷院 院長 村住昌彦

この記事は、コスメディカルシンシア 渋谷院 院長 村住昌彦先生が監修しています。

ほくろの除去治療として昔から広く行われている治療法が、皮膚を切開してほくろを摘出する「切除法」です。

切除法では、ほくろ摘出のために切開した皮膚を縫合します。そのため、傷口をきれいに治癒させるためには、術後の傷口のケアが重要

そこでこの記事では、気になる「ほくろ除去治療後の術後経過」について、抜糸までの期間と抜糸後の期間にわけて調べました。

切除法によるほくろ除去治療を受けることを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

ほくろ除去治療の方法

ほくろが目立つ女性の写真

ほくろとは、メラニン色素をつくる細胞である「メラノサイト」が変化してできた「母斑細胞(ぼはんさいぼう)」が増殖してできた、細胞のかたまりのこと。

したがって、ほくろ除去治療は、なんらかの方法をもちいて母斑細胞を除去する治療法です。

ほくろ除去治療には、以下のような治療法が存在。ほくろの症状により、採用される治療法が異なります。

  • 切除法

皮膚を切開し、ほくろの組織を摘出する治療法です。

直径が4ミリ以上ある大きなほくろ・表面が盛りあがっているほくろ・ほくろの細胞が皮膚深部にある真皮層に達しているほくろなどの除去に適する方法です。

  • レーザー治療

黒色に吸収される性質をもつ波長のレーザーや、水分に吸収される性質をもつレーザーをほくろに照射して母斑細胞を破壊し、ほくろの組織を蒸散。直径が5ミリ以下と、比較的小さなほくろの除去に適する治療法です。

  • 電気分解法

特殊な針の先端から高周波が流れる電波メスをもちいて、ほくろの組織を焼いて削りとる治療法。小さなほくろや、表面が盛りあがっているほくろの除去に適しています。

切開をともなう治療法「切除法」は術後の傷が目立たない

体育座りをする女性の写真

これらの治療法うち、皮膚の切開をともなうのは切除法のみ

意外にも、皮膚を切開してほくろを摘出する切除法のほうが、レーザー治療や電気分解法よりも、術後に傷が目立たなくなるまでの期間が短いとされています。

切除法には、さらに以下の3つの術式が存在します。

切除法の術式1:切除縫合法

切除縫合法は、メスでほくろを除去し、皮膚を縫いあわせる治療法。血流の少ない部位や、比較的大きなほくろの除去に適用されます。

ほくろの直径の約3倍の長さの、線状の傷あとが残りますが、最終的には「注視しないとわからない程度」にまで治ることも。

切除法の術式2:くり抜き法

くり抜き法とは、円形のくり抜き専用刃が先端に装着された「トレパン」という器具をもちいて、ほくろをくり抜く治療法です。顔面など、血流の多い部位に適しており、5ミリ以下のほくろに適用。

ほくろをくり抜いたあとの皮膚を縫合せずにそのまま治癒させる場合と、縫合を行う場合とにわかれます。

切除法の術式3:局所皮弁法

局所皮弁法は、ほくろ切除後、周囲の皮膚を血流をたもった状態でずらすように移動させ、切除後の傷をふさぐ治療法。

高度な技術を要し、縫合技術によって傷あとの治りかたに差が出ます。

切除法でのほくろ除去後の傷口のケア

鏡を見る女性の写真

切除法の術後の傷口のケア方法は、医師によって方針が異なり、傷口がたどる術後経過も術後の傷口のケア方法により異なります。

切除法の術後の傷口のケア方法は、「湿潤療法を行う場合」「湿潤療法を行わない場合」のふたつ。湿潤療法は、傷の治りが早く、痛みも少ないだけでなく、従来の「傷口を消毒し、乾かす」方法にくらべ、皮膚がきれいに再生することが知られています。

湿潤療法を行わない場合は、傷口に軟膏を塗布し、肌色の保護テープで覆います。

:)湿潤療法とは?

湿潤療法は、傷口には消毒液を使わず水のみで洗い、ハイドロコロイド素材が使われている新型絆創膏を貼り、傷口をつねに傷からの滲出液で湿った状態にして皮膚組織の再生をうながします。

傷口を湿潤状態にたもつ期間は、傷の大きさなどにより異なりますが、最低2週間は行う場合が多いようです。

切除法によるほくろ除去の【抜糸の時期】

カレンダーの写真

切除法施術後の抜糸までの期間は、患部をなるべくこすらず、安静な状態にたもつ必要があります。この時期は「炎症反応期」と呼ばれます。

切除法による抜糸は、手術から数日〜2週間の炎症反応期を過ぎた頃に行います。

顔への手術の場合は、手術から5日後に抜糸することが多く、顔以外の体の部位の場合は1週間後であることが多いよう。

ほくろ除去の抜糸は痛い?

抜糸とは、縫合されている糸の先端をハサミで切り糸を引っぱって皮膚組織から除去する処置

抜糸では麻酔が使われることはないため、抜糸の際の痛みが気になりますが、それぞれの場合によって異なります。

体験談を見ると、「わりと痛かった」という人から「ほとんど痛みは感じなかった」という人まで。これは、縫合の部位により血流の度合いや神経の走りかたが異なるほか、痛みの感じかたには個人差があるからです。

通常は、抜糸ではチクチクするような感覚があるのみで、痛みはあまり感じないよう。時間にして数秒で終わる、簡単な処置です。

切除法によるほくろ除去の【抜糸後の経過】

鏡を見る女性の写真

切除法によるほくろ除去治療後、湿潤療法を行う場合も、行わない場合も、傷口の赤みや腫れが落ち着くまでには3〜6か月を要します。

さらに、傷あとがほとんどわからない程度まで治癒するには、約1年ほど。

抜糸からどのように、傷が回復していくのかくわしく説明します。

術後から3か月の期間:「傷の増殖期」

術後から約3か月のあいだは、「傷の増殖期」と呼ばれる期間。

この期間には、皮膚組織が受けた損傷を修復するため、その部位の細胞が活発にはたらく結果、傷あとは赤みをもった状態が続きます。

傷の増殖期には、コラーゲンをつくる「線維芽細胞」のはたらきが活発化し、コラーゲンが増産。血管も新しくつくられることで皮膚の損傷部位を埋め、断裂した皮膚組織をくっつける作業が行われているのです。

この時期に、傷をなるべく刺激せず、どれだけ安静な状態にたもつことができるかにより、最終的にどの程度まできれいに治るかが決まるといわれています。

術後3か月以降:「傷の安定期」

傷が増殖期を過ぎると、細胞のはたらきが落ち着いていく結果、傷口の赤みも徐々に引いていきます。

手術から1年が過ぎるころには、傷口の状態も安定しており、多くの場合傷あとは「近くでよく見ると、線状の傷あとがうっすらと確認できる」程度にまで治癒しています。

抜糸後のテープ固定の重要性

パソコンをする女性の写真

切除法によるほくろ除去治療で切開した皮膚の傷は、抜糸後、約3か月間にわたりテープ固定をおこなうことが多いようです。

これは、術後3か月間の「増殖期」のあいだに、傷口に力がかかって皮膚が引っぱられたり、紫外線や乾燥などの刺激が加わると、傷を修復作業中の細胞が損傷を受ける結果、傷あとが盛りあがったり、色素沈着が起こったりするためです。

このような事態を避けるため、傷口には3か月ほどのあいだ、医療用の保護テープでの固定を行います。

1:傷口を安静にたもつ

増殖期の傷は未成熟であり、この時期に傷口に力がかかると、傷が開いたり、傷の幅が広がった状態で安定してしまうことがあります。

そのため、この時期には傷口はなるべく動かさないことが望ましいのです。しかし、まったく動かさないわけにはいきません

したがって、テープをもちいて傷口の固定を行うことにより、傷口に力がかかることをふせぎます。通常は、傷に対して保護テープを直角方向に貼ることで、縫合糸によりたもたれていた張力を引きつづきたもつのです。

2:紫外線をさえぎる

増殖期の傷が紫外線による刺激を受けると、色素沈着が起こることがあります。

このことをふせぐため、増殖期のあいだは傷口をテープで保護。市販の保護テープのなかには、紫外線カット機能をそなえたものもあります。

3:保湿

皮膚への刺激は、紫外線だけではありません。

皮膚が乾燥すると、バリア機能が低下するため、大きなダメージに。そのため、傷口をつねに保護テープで覆っていることで、皮膚の乾燥をふせぐことができます。

ほくろ除去治療の術後、安定期の傷口のケア

顔をさわる女性の写真

切除法によるほくろ除去治療から3か月が過ぎると、テープ固定も不要となり、傷は「安定期」に入ります。

この頃から、傷口の赤みや腫れは徐々に消失していき、傷口が安定。しかし、皮膚内部ではまだ傷の治癒反応が進行中です。

術後1年が経過する頃までは、傷は「治癒過程である」と考えたほうが良いでしょう。

テープ固定が不要である場合でも、術後1年が経過する頃までは、傷口になるべく刺激をあたえず、紫外線対策もしっかりと行うことが傷口のきれいな治癒につながります。

ほくろ除去手術後、傷の治癒までの道のりは長い

芝生に寝る女性の写真

通常の皮膚の切開をともなう手術では、「抜糸が済んだら、ほぼ治癒」と考える人が多いかもしれません。しかし、ほくろ除去治療の場合は、少し事情が異なります

「除去したい」と思うほくろは、体の目立つ部位にあるもの。したがって、ほくろ除去後の皮膚はきれいに治癒しなければ困るでしょう。

そのため、切除法によるほくろ除去治療後の皮膚をきれいに治癒させるためには、根気よく長期間にわたりケアすることが不可欠

切除法によるほくろ除去手術を検討している人は、ぜひこの点も考慮に入れて、手術を受ける時期を決めましょう。

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