2017年09月13日 更新
さまざまなニキビを一気に治療!「ピュアアクネス」の効果とは
ピュアアクネスは、410~900ナノメートルと広波長域のIPLを照射することで、ほとんどの種類のニキビの改善効果が期待できる治療機器です。ピュアアクネスの効果には、大きく分けて「ニキビの炎症の鎮静効果」と「赤みの軽減効果」の2つがあります。施術にともなう痛みは軽く、ダウンタイムや副作用もほぼないとされています。
この記事は、シロノクリニック池袋院 院長 寺井美佐栄先生が監修しています。
ニキビに悩む人には、多くの場合さまざまな進行段階が混在しています。
しかし、ニキビの治療法の多くは特定の症状への改善に特化しているもの。
そのため、複数の種類のニキビがある人は、「どの治療法が自分の症状に適しているのか、わからない」という人も多いでしょう。
そのような人におすすめなのが、ほとんどの種類のニキビに改善効果が期待できる治療機器「ピュアアクネス」です。
この記事では、ピュアアクネスのニキビへの作用についてくわしく紹介します。
ピュアアクネスとは

ピュアアクネスは、「IPL」という光を肌に照射することで、ニキビの症状の改善が期待できる治療機器です。
ニキビの治療法はさまざまですが、その多くは、特定の種類にたいしてのみ、効果が期待できるようなもの。
しかし、ピュアアクネスによる治療では、ほとんどの種類のニキビの症状に改善が期待できます。
それはピュアアクネスが照射する「IPL」に含まれるさまざまな光が、それぞれ異なる種類のニキビに作用するためです。
:)IPLとは?
IPLとは、「インテンス・パルス・ライト(Intense Pulsed Light)」の略。
美容医療でもよく使用されるレーザーが、同一波長の光を増幅させたものに対し、IPLは、広域の波長の光です。
ピュアアクネスが照射するIPLの波長は、410~900ナノメートルと広域であり、それだけさまざまな波長の光をふくんでいます。
ピュアアクネスの照射する「IPL」がニキビに効果的な理由

ニキビの原因ともなるアクネ菌は、酸素を嫌う性質をもっているため、酸素のない詰まった毛穴内で繁殖します。
ピュアアクネスが照射するIPLは、アクネ菌に酸素をあたえる(=アクネ菌を酸化する)ことができるため、殺菌ができ、症状の改善を促します。
IPLはなぜアクネ菌を殺菌できる?
ニキビのある毛穴内には、アクネ菌が皮脂を食べたのちに分泌する物質「ポルフィリン」という物質が存在。
ポルフィリンには毒性があるため、分泌されるとニキビに炎症が起こり、皮膚組織に損傷をあたえるため、重症化してしまいます。
ポルフィリンの性質には「特定の波長の光を吸収する」というものがあり、光を吸収すると大量の活性酸素を発生。この活性酸素がアクネ菌にダメージを与えることで殺菌します。
ポルフィリンによく吸収される光とは?
ポルフィリンには、特に吸収されやすい波長の光が存在。ピュアアクネスは、これらの吸収されやすい波長を含む光を照射します。
ポルフィリンにもっとも吸収されやすいのは、波長が410ナノメートルの光。この波長の光は、紫〜青色です。
次に吸収されやすいのが、以下の波長をもつ光になります。
- 波長510ナノメートル:緑色の光
- 波長545ナノメートル:緑色の光
- 波長580ナノメートル:黄色の光
- 波長630ナノメートル:赤色の光
ピュアアクネスが照射するIPLの波長は410~900ナノメートルであるため、ポルフィリンに吸収されやすい波長帯をすべてカバー。
そのため、ほとんどの種類のニキビへの効果が期待できるのです。
IPLによるニキビの効果は大きくわけて2つ

ポルフィリンに吸収されやすい、ニキビに効果的に作用する光の波長は、前述のように何とおりか存在。
これらの波長の光は、大きくわけて以下の2つの効果が期待できます。
IPLのニキビへの効果3:ニキビの赤みを改善
IPLのうち、波長が630ナノメートル付近の光(すなわち赤色の光)は、赤色によく吸収される性質をもっています。
そのため、肌に照射されると、血液中のヘモグロビンに吸収されます。
そして血管内で熱エネルギーを発生させ、血管壁の細胞のタンパク質を、熱により凝固させます。この結果、拡張していた毛細血管が細くなります。
毛細血管が細くなると、血流量も減少するため、ニキビの赤みが目立たなくなる効果が期待できるのです。
IPLのニキビへの効果2:炎症の沈静化
IPLのうち、波長が410ナノメートル付近の光(すなわち紫色〜青色の光)は、アクネ菌が出すポルフィリンにとくに良く吸収されます。
そして前述のように、アクネ菌を殺菌する効果が期待できます。そのため、この波長の光は、ニキビの炎症を沈静化させる効果にすぐれているのです。
ピュアアクネスは特に「炎症ニキビ」に効果的

ピュアアクネスは、ほとんどの種類のニキビの症状の改善が期待できますが、なかでも、「炎症が起こっているニキビ」への効果が特に高いとされています。
「炎症の起こっているニキビ」とは、以下の名前で呼ばれているニキビです。
- 紅色丘疹(こうしょくきゅうしん):赤ニキビ
- 膿疱(のうほう):黄ニキビ
- 嚢腫(のうしゅ):紫ニキビ
非炎症性のニキビでは、治療効果は少ない
反対に、まだ炎症が起こっていない初期のニキビでは、ピュアアクネスによる治療効果は少ないといわれています。
非炎症性のニキビには、以下のようなものがあります。
- 微小面皰(びしょうめんぽう):角栓により毛穴が詰まっている状態
- 閉鎖面皰(へいさめんぽう):白ニキビと呼ばれるニキビ
- 開放面皰(かいほうめんぽう):黒ニキビと呼ばれるニキビ
ピュアアクネスによる治療は、非炎症性のニキビには効果が少ないですが、重傷化の予防は期待できます。
ピュアアクネスによる施術中の痛みとダウンタイム

ピュアアクネスによるニキビ治療では、施術中はチクチクするような感覚や、ビリビリするような感覚を感じることがあるようです。
しかし、強い痛みというほどではないため、施術では麻酔なしで行われます。痛みの感じ方には個人差があるため、クリニックによっては麻酔を用意しているところも多くあるようです。
また、ピュアアクネスのダウンタイムはほとんどなく、施術終了後にはすぐにメイクも可能。
ピュアアクネスが照射するIPLは、皮膚組織全体におだやかに作用するため副作用の心配もほとんどありません。
「ピュアアクネス」と「クリアタッチ」の違い

ピュアアクネスと同じくIPLをもちいたニキビ治療機器に、「クリアタッチ」があります。
ピュアアクネスとクリアタッチの違いは、照射するIPLの波長領域の違いです。ピ
- ピュアアクネス:410~900ナノメートル(紫〜赤色光)
- クリアタッチ:430~580ナノメートル付近のIPL(青~緑色光)、および660ナノメートル付近のIPL(赤色光)
ピュアアクネスの方が幅広いニキビに効果的
青〜緑色の光ではニキビの炎症の沈静効果が期待できます。赤色の光では、ニキビの赤みの軽減が期待できます。
そのため、クリアタッチによるニキビ治療のしくみは、基本的にはピュアアクネスと同じです。
ただし、ピュアアクネスのほうがより広波長域のIPLを照射するため、効果が期待できるニキビの種類もより幅広くなります。
また、光は波長の長さにより皮膚内部に届く深さが異なるため、広波長域のIPLを照射するピュアアクネスのほうが、より皮膚の深部に作用できると考えられるのです。
ピュアアクネスによるニキビ治療にかかる費用

ピュアアクネスによるニキビ治療の料金設定は、施術部位や、施術部位の範囲によって異なります。
顔全体への1回の施術の場合、10,000円〜15,000円という価格帯の料金設定を行っているクリニックが多く見られます。
麻酔を使用する場合は、別途料金がかかるため事前にクリニックに確認しておきましょう。
ピュアアクネスは複数の種類のニキビで悩む人におすすめ

ピュアアクネスは広波長域のIPLを照射するため、さまざまな種類のニキビの改善効果が期待できます。
そのため、複数の種類のニキビが混在している人の治療に向いていると考えられます。
複数の種類のニキビがあり、適した治療法がわからない人は、ピュアアクネス治療を導入しているクリニックでカウンセリングを受けてみてください。
この記事の監修医:寺井美佐栄先生のクリニックはこちら
- 住所東京都豊島区西池袋3-25-11 CIC IKEBUKURO BUIL8F
- アクセスJR池袋駅西口より徒歩6分 池袋駅西口(地下通路)1b出口より徒歩1分
- 休診日月曜・年末年始および祝祭日
- 診療時間10:30〜19:00 ※予約制
- 電話番号0800-222-1403
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