2017年07月24日 更新 | 3,635 views

【医師が解説】効果が"長く続く"は嘘!?「レディエッセ」が高い鼻を目指すには不向きな理由

水の森美容外科の西川です。今回紹介するのは、鼻へのレディエッセ注入のリスクについて。レディエッセは持続力があるといわれていますが、注入直後の形が保つことができず横に流れて鼻筋が太くなってしまう、元に戻すには切開で取り除く必要、などの注意点があります。そのため、術後の仕上がりに満足いかなくても、溶解剤を使用して元に戻すことのできるヒアルロン酸や半永久の効果が期待できるプロテーゼがおすすめです。

水の森美容外科名古屋院 副院長 西川陽平

この記事は、水の森美容外科名古屋院 副院長 西川陽平先生が監修しています。

こんにちは。水の森美容外科 名古屋院副院長の西川陽平です。

水の森西川先生のお写真

注射ひとつで鼻を高くできる注入型隆鼻術は、施術時間が短い・費用が安い・ダウンタイムが短いという点もあり、当院でも大変人気を集めています。

しかし、注入型隆鼻術と一口で言っても、さまざまな薬剤があることをご存じでしょうか?

「安くてお手軽に鼻を高くできればなんでも良い!」

「とにかく効果が長く続くのが良い!」

このように薬剤の種類などをしっかりと確認せず、安易に施術を行ってしまうと術後のトラブルになりかねません

実は、注入型隆鼻術のひとつ「レディエッセ注入」は、当院ではおすすめできない施術です。

そこで今回は、"なぜ鼻の手術に「レディエッセ」が不向きなのか"を説明していきます。

鼻に注入する「レディエッセ」とは

鼻に注射をする写真

レディエッセは、美容業界の商品名で形成外科でも使用される歯や骨を形成する「ハイドロキシアパタイト」を主成分とするジェル状製剤です。

ハイドロキシアパタイトは、どのような用途で使われるかというと……例えば、交通事故で頭を打った患者さまの脳腫瘍を切除する際、同時に頭蓋骨を切除することがあります。

その際に欠損した頭蓋骨に、ハイドロキシアパタイトを練りこみ形を作り、骨ペーストといって骨の代わりにするのです。ほかにも、眼球のまわりの骨の補正にも使われます。

このように、形成外科ではハイドロキシアパタイトは人工の骨のようなもので、骨の代わりとして使う役割があります。

効果が実感できる期間はレディエッセとヒアルロン酸との大差なし

レディエッセ以外の代表的な注入型隆鼻術には、ヒアルロン酸注入があります。

ヒアルロン酸は注入後、3~5年ほどで体内へ吸収されますが、レディエッセはさらに長い時間をかけて吸収されるため、レディエッセはヒアルロン酸に比べて持続力があるといわれています。

しかし、実際に患者さまが効果を実感できる期間としては、ヒアルロン酸とレディエッセともに半年~1年位と大きな差はありません。

レディエッセはすぐには元に戻せないリスクがある。

顔を隠す女性の写真

ヒアルロン酸は、鼻に注入した後でも形が気に入らなければ溶解剤で溶かすことができます。しかし、レディエッセの溶解剤は存在せず、術後すぐに元に戻したくても簡単にはできません。

完全に施術前の元の状態に戻すには、体に吸収されるまで待つしかありません。そのため、数年の期間が必要になります。

レディエッセ注入に失敗して切開し取り除く方法は安易ではない

鼻にヒアルロン酸やレディエッセを注入した患者さまのなかには、効果の持続や高さの希望から術後にプロテーゼの挿入を検討する人は少なくありません。

ヒアルロン酸やレディエッセが残っている状態でのプロテーゼの挿入は、元々の鼻や高さがわからず誤差が生じる可能性があるため先に除去を行います。

しかし、レディエッセはヒアルロン酸と違って溶かすことができないため、切開してかきださなくてはなりません。また、切開してもすべてかきだすのは難しいといわれています。

そのため、プロテーゼなどによる鼻の手術を検討しているような方には、レディエッセは不向きといえるでしょう。

このようなことから、じっくり考えたうえでレディエッセを選ぶことが大切といえます。

レディエッセのリスク・副作用・失敗例

鏡を見る女性の写真

レディエッセは、人工骨として使用されるハイドロキシアパタイトが配合されているとはいえ、ヒアルロン酸を基剤としたジェル状製剤です。

そのため、注入直後の形をいつまでも保つことができず馴染むとともに鼻筋が横に広がり太くなってしまいます。万が一、鼻の形が不自然になってしまってもレディエッセでは修正が困難です。

また、見た目が悪くなるだけでなく、誤って鼻の血管内に注入してしまうと血流をせき止め、血管塞栓を引き起こすリスクもあるのです。血管塞栓を生じるとレディエッセの場合は溶かすことができないので、こちらも治療が困難になります。

こうなると、皮膚の壊死や失明などの事態を招く危険性がありますので、最悪の事態として覚えておくと良いでしょう。

万が一このようなことが起こったことを考えると、溶解注射で溶かせるヒアルロン酸のほうが塞栓症のリスクを軽減できる可能性があります。

レディエッセの過大広告には注意が必要

パソコンをする女性の写真

レディエッセをおすすめしているクリニックのなかには、「レディエッセは溶けてなくならない!」と宣伝しているところもあります。

実は、これは広告の表記の仕方によってカモフラージュしている部分があるのです。

確かにレディエッセは長期にわたって吸収されず残ってしまいます。しかし、あくまでも馴染んで高さがなくなったという状態のことを意味しています。

つまり、長期間レディエッセが残っているとしても注入当初の高い鼻を維持することはできないということです。

高さが維持できないのであれば、吸収されずに残っていたとしても意味がないですよね。

鼻を高くするならヒアルロン酸注入やプロテーゼがおすすめ

頬をさわる女性の写真

ヒアルロン酸注入は、効果が短いといわれていますが、鼻の注入に適した長期持続型の製剤を使用すれば、レディエッセに比べても注入後の仕上がりや持続期間も遜色ありません。

注射も10分程度で終わり、ダウンタイムもほとんどなく日常生活に影響が出ることもないでしょう。

また、ダウンタイムはあるけど半永久的な効果をお求めの方は、プロテーゼがおすすめです。自分に似合うか心配という方は、ヒアルロン酸注射で試験的に鼻を高くしてイメージしてみるということもできます。

施術を受ける前にきちんとリスク面も理解しておくことが重要

顔を隠す女性の写真

レディエッセはずっと残っているといえば聞こえが良いですが、効果が長く続くというわけではありません。また、将来プロテーゼを検討している場合は不向きです。

ほかにも、長期間残存することや修正、除去が困難であることがデメリットやリスクにつながります。

もし、レディエッセの施術を受ける場合は、カウンセリングで医師に希望を伝え、治療内容をしっかりと説明してもらいましょう。

治療について患者さま自身が理解・納得することも大切です。

今回のおすすめ施術:鼻のヒアルロン酸注入鼻のプロテーゼ

:)この記事の執筆医師

水の森西川先生のお写真

水の森美容外科 名古屋院副院長 西川 陽平

弘前大学医学部卒業後、国立弘前病院入職。

2012年医学博士号取得、同年水の森美容外科に入職。

2015年水の森美容外科名古屋院副院長に就任。同病院で治療責任者も務める。

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水の森美容外科名古屋院 副院長 西川陽平

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