2018年01月19日 更新
- 顔の脂肪吸引
顔の脂肪吸引で起こり得る失敗例とは?防ぐ方法はある?
顔の脂肪吸引の失敗例には、頰のふくらみ具合に左右差ができたり、皮膚に凹凸やたるみができるケース、皮膚のひきつれや神経麻痺が起こるケースなどがあります。もっとも多い失敗例は、頰がこけてしまうこと。顔の脂肪吸引の失敗を避けるには、経験豊富で高い技術をもった医師をえらび、術後ケアをしっかりと行うことが重要です。
たっぷりと脂肪のついた顔は、野暮ったく見えてしまうもの。
そのため、「顔の脂肪吸引により、スッキリとあか抜けた顔になりたい」と思っている人も多いでしょう。
しかし脂肪吸引手術といえば、気になるのが失敗の可能性。*顔とあれば、とくに事前に起こり得る失敗例は知っておきたいものです。
顔の脂肪吸引では、どのような失敗例が起こりうるのでしょうか?また、顔の脂肪吸引の失敗をさける方法はあるのでしょうか?
この記事では、顔の脂肪吸引の失敗についてくわしく解説します。
Q:顔の脂肪吸引で起こり得る失敗とは?
顔の脂肪吸引で起こりうる失敗例では、以下の症状が挙げられます。
- 左右差
- 皮膚の凹みやたるみ
- 皮膚のひきつれ
- 神経麻痺
具体的には以下のような症状になります。
失敗例1:顔の左右差
顔の脂肪吸引手術から約半年が過ぎ、治療が完成したとされる時期になっても、顔に左右差が残っていることがあります。
具体的には、左右の頰のふくらみやたるみ具合に差があったり、片方の口角が上がりにくくなったりするような症状。
ダウンタイム期間を過ぎても片方の口角が上がりにくいままである場合は、手術により神経が損傷している可能性があります。
人間の体はどの部位も完全に左右対称ではないため、顔についている脂肪の量にも左右差があります。そのため、顔の片側の脂肪を多めに吸引する場合があります。
このとき、顔の左右の脂肪吸引量の調整が適切でなかった場合に、頰のふくらみやたるみ具合に左右差ができてしまうことがあるようです。
失敗例2:皮膚の凹凸やたるみ
ダウンタイム期間を過ぎ、皮膚の拘縮が消失したあとも、顔の脂肪吸引を行った部位の皮膚が凸凹やたるんだままの状態で残ることがあります。
この場合は、以下のような原因が考えらるようです。
- 皮膚面積に対し過剰な量の脂肪を吸引したため、皮膚が余ってしまった
- 皮下の3つの脂肪層のうち、浅い層から脂肪を吸引しすぎた
- 脂肪の吸引具合が均一でなかった
- 術後の圧迫固定を十分に行わなかった
失敗例3:皮膚のひきつれ
ダウンタイム期間が過ぎても、顔の脂肪吸引をおこなった部位の皮膚にひきつれや突っぱり感が残ることがあります。
脂肪吸引した部位の皮膚組織は、治癒の過程で硬くなります。これが「拘縮」という現象で、通常は半年ほどで解消されます。
しかし、拘縮が完全には解消されず、周囲の皮膚組織にくらべ硬いままで残った場合には、皮膚のひきつれやつっぱり感が残ることがあるようです。
マッサージなどで改善する場合もありますが、手術から長い時間が経っている場合は、改善が期待できない場合もあるとされています。
失敗例3:神経麻痺
顔の脂肪吸引の手術中に神経を損傷してしまった場合、頰や口周辺の麻痺が生じることがあります。
顔の脂肪吸引手術で神経麻痺が起こることはまれですが、医師の技術不足により、適切でない層にカニューレを挿入した場合に起こる場合があるようです。
神経麻痺が起こった場合、通常は1〜2か月のうちに内服薬や高周波温熱療法などにより、治癒をうながします。
Q:顔の脂肪吸引の失敗例で多い「頬のこけ」とは?
実は、顔の脂肪吸引でもっとも多い失敗例は、頰がこけてしまうこと。これは、頬骨のすぐ下の部位の脂肪を除去しすぎたときに起こります。
頬骨のすぐ下はポジティブゾーンと呼ばれ、適度に脂肪がついてふっくらとしていることで、若々しく健康的な印象をあたえます。
この部位の脂肪は加齢とともに減っていくため、ポジティブゾーンの脂肪を過剰に吸引してしまうと頰がこけ、老けた印象に。頬骨が浮き出てしまい、頰に影ができ、やつれた印象もあたえてしまいます。
頰のこけが起こる原因は医師の技術不足?
顔の脂肪吸引で頰のこけが起こる主な原因は、医師の技術不足によるものが関係しているともいわれています。
顔の脂肪吸引では、顔全体のバランスを考慮したデザインにもとづき、脂肪の吸引量を決める必要があります。
しかし、経験が少ない医師の場合、デザインが不適切だったり、患者が座った状態と立った状態の両方の状態を考慮してデザインを行えないことも。
このような場合は、ポジティブゾーンから脂肪を吸引しすぎてしまうことがあります。
Q:脂肪吸引でこけた頬の修正方法はある?
顔の脂肪吸引により頬がこけた場合の修正方法には、ヒアルロン酸注入や脂肪注入施術、リフティング手術などがあります。
ヒアルロン酸注入は、時間とともに体内に吸収されていくため、定期的にヒアルロン酸注入の施術を繰りかえす必要があります。
脂肪注入はヒアルロン酸注入とは異なり、注入した部位に生着できることが特徴ですが、脂肪吸引を行った部位は脂肪は生着しにくいとされ、施術を数回繰りかえす必要があるようです。
このような理由から、リフティング手術により頰全体の皮膚を引き上げることで、頰のこけを目立たなくする方法を選ぶ人もいます。
Q:顔の脂肪吸引の失敗をさけるためにできることは?
顔の脂肪吸引の失敗には、医師の技術が未熟であるために起こるものと、 患者の術後ケアが不十分であったために起こるものにわかれます。
このため、顔の脂肪吸引の失敗をさけるためには、以下の2点に留意すると良いでしょう。
経験豊富で高い技術をもった医師をえらぶ
顔の脂肪吸引の失敗をさけるには、脂肪吸引の手術経験が豊富で、高い技術をもった医師をえらぶことが重要です。
クリニックのホームページで症例数や写真をよく確認する、口コミなどをチェックする、カウンセリングへ行って自分との相性をみましょう。
術後のケアをしっかりと行う
顔の脂肪吸引の失敗は、術後ケアをしっかりと行うことでも予防が可能です。
とくに圧迫固定には、腫れや内出血だけでなく、皮膚の凸凹やたるみをふせぐ重要な役割があります。
圧迫固定は不便さをともない、億劫なもの。しかし、脂肪吸引の術後の圧迫固定は、治療の仕上がりを左右すると言っても過言ではないほど、重要な術後ケアなのです。
圧迫固定を含め、クリニックで指導される術後ケアは、しっかりと行いましょう。
圧迫固定が必要な期間を考慮して事前に休暇をとっておくなど、術後ケアを十分に行うこととのできる環境を用意しておくことも大切です。
顔の脂肪吸引の失敗まとめ

- 顔の脂肪吸引では、左右差・皮膚の凹みやたるみ・皮膚のひきつれ・神経麻痺が起こる場合がある
- 顔の脂肪吸引では「頬がこけてしまう」といった失敗が多い
- 頬がこけてしまった場合はヒアルロン酸注入や脂肪注入施術、リフティング手術などの修正方法がある
- 顔の脂肪吸引の失敗を防ぐためには経験豊富で高い技術をもった医師をえらぶ、術後のケアをしっかりと行うことが大切
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