2017年11月20日 更新

美容整形にハマる人は「メンヘラ」なのか?

日頃「美容整形をしたい」と書くだけで「メンヘラ」のレッテルを貼られてしまうことがあるという北条かやさん。しかし、美容整形をすぐ「心の問題」と結び付けるのは「整形のカジュアル化」というトレンドに気づいていないからかもしれません。整形経験者である北条かやが、整形にまつわるコラムを鋭い視点でお届けします。

こんにちは、ライターの北条かやです。

夏にアンチエイジングのプチ整形をしたおかげで、貧相だった頬がふっくらしてとても満足しています。

ところが、頬がふっくらすると、今度は「顔の丸さ」が気になってきました。
鏡を見て「何だか全体的に顔が大きいなぁ」と。

そこで近々、エラの「ボトックス注射」を受けようと考えているのですが……と書くと、

ネット等では
「美容整形依存じゃないの」
「精神的におかしい」
と言われることがしばしばあります(苦笑)。

そこで今回は、「美容整形とメンタルヘルス問題」について考えてみることにしました。

生まれ持った体を受け入れるのは「当たり前」なのに!

胸に手を当てる女性

美容整形をする男女は、昔から批判にさらされてきました。

「生まれ持った顔や体をありのままの自分だと受け入れるのは当たり前だ。それができないなんてビョーキだ!」

と考える人は、一定数いるようです。

その良い例として『整形した女は幸せになっているのか』(2015年、星海社)では、
2000年代前半にフジテレビ系列で放送されていた「B・C・ビューティー・コロシアム」というバラエティ番組を取り上げました。

外見コンプレックスに悩む女性たちが、美容外科医やエステの専門家の力で「美人」に生まれ変わるという内容です。

「美容整形でキレイになって、普通の人生を送りたい」

紙飛行機を持つ女性

番組では女性たちが、これまで「外見のせいで、どんなに苦しい思いをしてきたか」を語ります。

小学生の頃から、いじめられてきた女性。
外見のせいで暴力を受け、引きこもりになってしまった女性。

皆、とても苦しい思いをしてきたと語るのですが、出演した女性全員が整形できるわけではありません

司会者の和田アキ子や島田紳助が「あなたは外見を変えれば問題が解決すると思っているけど、変えるべきは『心の持ちよう』では?」と、お説教するシーンがあるんですね。

色々と言われるうち、当初は「どうしても整形したい!」と言っていた女性が心を入れ替え(たように演出され)スタジオを去る場面もありました。

この演出から、何がいえるでしょうか。

「美容整形したい」のは心の問題が原因?

割れた鏡を持つ女性

私が強く感じるのは、

「そこまでのコンプレックスでもないのに『整形したい』と主張する女性は、考え方に問題がある」

というメッセージです。

実際に、番組が整形をOKした出演者は「誰もが感情移入できるほどツラい体験をしてきた」(ように演出される)女性ばかりでした。

一方、差別された経験が「それほど壮絶ではない」とされた女性は「外見よりも心をなんとかしなさい」と言われ、整形は許されないのです。

プチ整形ブーム以降、整形女子はどんどん増えている

ヒールを履く女性

この番組はもう放送されていませんし、仮に今、放送されてもそこまで支持されないでしょう。

「B・C・ビューティー・コロシアム」が人気だった2000年代以降、大手の美容クリニックや美容雑誌が作り出した「プチ整形」ブームのおかげでメスを入れない簡単な整形が広まっていったからです。

今や、日本人女性の10人に1人が何らかの美容医療を受けている時代です。

「プチ整形ならいいんじゃない?」という人は多いですし、これだけ整形がカジュアルになっている中で「美容整形=メンヘラ」とレッテルを貼るのはおかしな話です。

もちろん今でも、レッテル貼りがなくなったわけではありません。

メディアは、整形を繰り返すタレントを面白おかしく取り上げています。

私がこの春に取材した湘南美容外科クリニックの「整形シンデレラオーディション」も、一部の人たちからは「彼女たちの心の問題をどうするんだ」という声がちらほら聞かれました。

「理解できない」対象は、ビョーキと決めつけたほうがラク

孤立した女性

実際、整形シンデレラオーディションにエントリーした10~20代の女性たちは「整形まではしなくていいんじゃない?」と言われるような外見です。

私はオーディションのファイナルを観客席から見ていたのですが、横に座っていた10代の女の子たちが「あの子たち、整形しなくても良くない!?」と話していました

意地悪な大人なら「整形する必要がないのにメスを入れるなんて、心に問題があるのでは」と言いたくなるかもしれません。

しかし実際は違います。女性たちの心が病んだのではなく、美容整形がカジュアル化しただけなんです。

美容整形は「カジュアル化」している

ドライブ中に地図を見る女性たち

そういう「整形のカジュアル化」を受け入れられない人、または知らない人が、美容整形したい女性を叩くのだと思います。

もちろん中には、本当に心の病を抱えた人もいるかもしれませんが、それはごく一部。

多くの女性は、整形のカジュアル化というトレンドを体現しているだけなんですね。
そこへ、やたらと心の問題を持ち込むのは野暮というものです。

メンタルヘルスに焦点を当てすぎると、時代の変化を見逃してしまいます。

ましてや「整形=病んでいる」とレッテルを貼って安心するなんて、思考停止以外の何物でもないと私は思うのです。

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