2018年05月08日 更新

眼瞼下垂とはどのような手術?保険は適用される?治療の費用相場とは

眼瞼下垂の手術の種類には、おもに「眼瞼挙筋腱膜前転術」「眼瞼挙筋腱膜短縮術」「前頭筋吊り上げ術」「眉毛下切開法」「埋没式挙筋短縮法」の5つがあります。眼瞼下垂の手術は眼科や形成外科、美容外科で受けることが可能。保険診療を行う医療機関であり、かつ「眼瞼下垂である」と診断された場合、手術は保険適用となります。

品川スキンクリニック新潟院院長 武内大

この記事は、品川スキンクリニック新潟院院長 武内大先生が監修しています。

眼瞼下垂とは、「目を開けている状態でも上まぶたが垂れ下がっている」「上まぶたが開けづらい」などの症状をもつ病気です。

眼瞼下垂になってしまう原因とは、生まれつき上まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋の機能が弱いことが関係してる場合や、加齢やコンタクトレンズの使用、脳梗塞などの病気が関係しているようです。

眼瞼下垂の治療には、手術が必要となります。では眼瞼下垂は、どの診療科で治療を受けることができ、どのような手術の種類があるのでしょうか?

この記事では、眼瞼下垂の手術の種類について解説します。眼瞼下垂の治療を受けることを検討しているかたは、ぜひ参考にしてください。

目次

Q:眼瞼下垂の手術にはどのような種類がある?

眼瞼下垂の手術は大まかに、まぶた皮膚の切開をともなう手術と、切開が必要ない治療法の2通りに分けることができます。

眼瞼下垂のおもな治療法には、主に5つの方法があります。

  1. 眼瞼挙筋腱膜前転術(がんけんきょきんけんまくぜんてんじゅつ)
  2. 眼瞼挙筋腱膜短縮術(がんけんきょきんけんまくたんしゅくじゅつ)
  3. 前頭筋(ぜんとうきん)吊り上げ術
  4. 眉毛下切開法
  5. 埋没式挙筋短縮法(まいぼつしききょきんたんしゅくほう)

これらのうち、「5. 埋没式挙筋短縮法」のみが皮膚の切開をともなわない「切らない眼瞼下垂の治療法」です。

眼瞼下垂の術式1:眼瞼挙筋腱膜前転術

眼瞼挙筋腱膜前転術(がんけんきょきんけんまくぜんてんじゅつ)は、眼科や形成外科で眼瞼下垂の治療を受ける場合に多く適用される治療法。症状が比較的軽度の眼瞼下垂に適用されることが多いようです。

また、この手術は腱膜性眼瞼下垂(けんまくせいがんけんかすい)という種類の眼瞼下垂に適用されます。

上まぶたの内側の縁には、「瞼板(けんばん)」という軟骨があり、これがもち上がることにより、上まぶたが開きます。まぶたをもち上げる眼瞼挙筋は、「腱膜」という膜を介して瞼板につながっています。

この腱膜と瞼板の結合が、なんらかの理由によりゆるんだり、外れてしまった場合に起こるのが腱膜性眼瞼下垂です。

腱膜と瞼板の結合がゆるむ原因には、アレルギーなどで頻繁に目をこすること、パソコンなどの画面を長時間見ることなどが挙げられます。また、コンタクトレンズの長期使用や、長期にわたる過剰なアイメイクなどによる目にかかる負荷も原因となることがあります。

<眼瞼挙筋腱膜前転術の詳細>

眼瞼挙筋腱膜前転術は、まぶたを二重のラインに沿って切開し、ゆるんでいる腱膜を前方へ引き出し、瞼板に糸で固定する手術です。

  • 手術の所要時間:片目45分、両目で約1時間半ほど
  • ダウンタイム:2〜3週間でおもな腫れが引く(個人差あり)
  • 通院回数:術後2〜3回
  • 効果の持続期間:半永久的

眼瞼下垂の術式2:眼瞼挙筋腱膜短縮術

眼瞼挙筋腱膜短縮術(がんけんきょきんけんまくたんしゅくじゅつ)は、ゆるんでしまった腱膜を切除して短縮してから、瞼板に糸で縫合して固定する治療法です。

二重まぶたの二重のラインに沿って上まぶたの皮膚を切開し、ゆるんでいる挙筋腱膜を短縮したのち、瞼板に縫合して結合します。

ただし、眼瞼挙筋が十分に機能していることが適用の条件となります。

<眼瞼挙筋腱膜前転術の詳細>

眼瞼挙筋腱膜短縮術は、ゆるんだり伸びきったりしてしまっている眼瞼挙筋や腱膜を切って短くしてから、瞼板に固定する手術です。

  • 手術の所要時間:両目で1時間半ほど
  • ダウンタイム:2〜3週間でおもな腫れが引く(個人差あり)。
  • 通院回数:術後3〜4回
  • 効果の持続期間:半永久的

眼瞼下垂の術式3:前頭筋吊り上げ術

前頭筋(ぜんとうきん)吊り上げ術は、額にある、眉毛を引き上げるときにはたらく「前頭筋」と、瞼板を連結する手術です。

前頭筋と瞼板の連結には、前腕の腱や、太ももやこめかみの筋膜を採取して使用します。また、「ゴアテックス」という人工の膜や、特殊な糸を使用することもあります。

前頭筋吊り上げ術が適用されるのは、重度の眼瞼下垂や先天性の眼瞼下垂の場合です。

上まぶたを引き上げる「眼瞼挙筋」の機能がほとんど残っていないため、眼瞼挙筋腱膜短縮術ができない場合などに適用されます。

前頭筋とまぶたの瞼板を直接つなぐことで、眉毛を引き上げる際にまぶたも引き上がるようにする手術です。

<前頭筋吊り上げ術の詳細>

前頭筋吊り上げ術は、特殊な糸や本人の筋肉から採取した筋膜のいずれかを使用。二重のラインと眉毛のすぐ上の2か所を切開し、額の筋肉である前頭筋と瞼板をまぶたの裏側で結んで、前頭筋の力でまぶたを持ち上げるようにする手術です。



  • 手術の所要時間:両目で約2時間
  • ダウンタイム:2〜3週間でおもな腫れが引く(個人差あり)。
  • 通院回数:術後2〜3回
  • 効果の持続期間:半永久的。ただし後もどりするケースもあるとの指摘も

眼瞼下垂の術式4:眉毛下切開法

眉毛下切開法は、眼瞼下垂により、上まぶたの皮膚が垂れ下がっている場合に有効な治療法。

上まぶたの余っている皮膚と「眼輪筋」という筋肉、場合によっては脂肪も切除することで、上まぶたの皮膚のたるみを解消する手術です。

眼瞼下垂は、上まぶたを引き上げる「眼瞼挙筋」という筋肉の筋膜の機能が弱ってたるんでいる状態。しかし眼瞼下垂では、上まぶたの皮膚がたるむ眼瞼皮膚弛緩症も併発しているケースがあります。

重症の場合は、上まぶたのたるんだ皮膚がまつ毛を超えて垂れ下がり、視野をさまたげることもあるのです。このような場合は、眉毛下切開法により症状の改善が期待できます。

<眉毛下切開法の詳細>

  • 手術の所要時間:片目20〜30分、両目で約1時間
  • ダウンタイム:1〜2週間でおもな腫れが引く(個人差あり)
  • 通院回数:術後2〜3回
  • 効果の持続期間:半永久的だが、皮膚の状態の加齢による自然な変化はあり

眼瞼下垂の術式5:埋没式挙筋短縮法(切らない眼瞼下垂の治療法)

埋没式挙筋短縮法(まいぼつしききょきんたんしゅくほう)は、まぶたの裏側から糸を通し、挙筋腱膜を瞼板に縫い留める方法。埋没式挙筋短縮法は、眼瞼下垂の症状が軽度な場合のみに適用可能な治療法です。

埋没式挙筋短縮法は眼瞼下垂の根本的な治療法ではないため、重度の眼瞼下垂の治療や、眼瞼下垂を根本的に治療したい場合には適していません。

眼瞼下垂の根本的治療法ではないため、埋没式挙筋短縮法では、眼瞼下垂から起こる偏頭痛や肩こりなどの症状の改善も期待できません。

埋没式挙筋短縮法は「切らない眼瞼下垂の治療法」として宣伝されています。

<埋没式挙筋短縮法の詳細>

埋没式拳筋短縮法とは、まぶたの裏側からゆるんでいる眼瞼挙筋を糸で結び、まぶたを引き上げる手術です。まぶたの裏側から挙筋腱膜に糸をかけ、挙筋腱膜を短縮することでで目の開きを良くします。



  • 手術の所要時間:片目10分、両目で20分ほど
  • ダウンタイム:4〜5日でおもな腫れが引く(個人差あり)
  • 通院回数:術後1〜3回
  • 効果の持続期間:1年以上持続。しかし「もとに戻りやすい」との指摘もあり

切らない眼瞼下垂治療「埋没式挙筋短縮法」の効果は?

埋没式挙筋短縮法は、医師のあいだでも賛否両論のある治療法です。傷あとが小さい、ダウンタイムが短いなどのメリットはありますが、以下のような問題点も指摘されています。

  • 眼瞼下垂を根本的に治療することができない
  • 糸がゆるむとあと戻りしてしまう
  • 治療効果がない場合もある
  • 微調整がむずかしいため、左右差が出やすい
  • 術後の多少のあと戻りを見越して治療時は過矯正気味に調整するため、術後2〜3週間は過矯
  • 正の状態(ギョロ目)で過ごす必要が稀にある
  • 「結果が不本意な場合、糸の除去によりもとの状態に戻すことが可能」とされるが、埋没糸が周辺組織に癒着している場合は修正が困難なことが稀にある

Q:眼瞼下垂の手術はどこで受けることができる?

眼瞼下垂の手術は、眼科形成外科、美容外科で受けることができます。ただし一部の眼科では、眼瞼下垂の診断は行っても、手術には対応していないこともあります。

この場合は、形成外科に紹介されて手術を受けることになります。

眼瞼下垂の手術が健康保険適用になる場合の条件

眼瞼下垂の手術には、一定の条件を満たした場合は健康保険が適用されます。

眼瞼下垂の手術が保険適用となるには、以下の3つの条件を同時に満たしている必要があります。

  • 保険診療を行っている医療機関である
  • 医師が「眼瞼下垂である」と診断する
  • 眼瞼下垂の症状が「日常生活に支障をきたすほどである」と医師が判断する

美容外科のなかには、保険診療を行っておらず、自由診療のみのところもあります。この場合は、「眼瞼下垂」と診断されても、治療に健康保険は適用されません。

眼科・形成外科・美容外科で手術を受ける場合の違い

美容外科で保険診療を行っている場合でも、眼科や形成外科で眼瞼下垂の手術を受ける場合とは異なる点があります。

それは、眼科や形成外科では、傷や疾患による機能の回復に重点が置かれることに対し、美容外科では、審美的な観点にも重点が置かれる点です。

つまり美容外科では、目の機能回復に加え、仕上がりの「見た目の美しさ」にも配慮した治療が行われるのです。

目は、顔の印象を大きく左右する部位。眼瞼下垂の治療にあたり、仕上がりの美しさも求める場合は、美容外科の受診をおすすめします。

Q:眼瞼下垂の手術にかかる費用はどれくらい?

眼瞼下垂の手術にかかる費用は、保険適用の有無により大きく変わります。

<保険適用の場合>

眼瞼下垂の手術にかかる費用は、保険適用で3割負担の場合、術式により多少の違いはあるものの、自己負担額は以下となります。

  • 片目:2万円〜3万円ほど
  • 両目:4万円〜5万円ほど

なお、上記の手術料金のほか、治療では診察料や処方薬にかかる費用も発生します。

<自由診療の場合>

眼瞼下垂の手術を自由診療の医療機関で受ける場合、必要となる手術料金は医療機関によりかなりの幅があります。

医療機関や術式により料金は異なりますが、平均では、以下の手術料金が設定されていることが多いようです。

  • 片目:25万円〜50万円ほど
  • 両目:40万円〜80万円ほど

自由診療の医療機関では、手術料金に診察料や処方薬の費用も含まれる場合と、含まれない場合があります。

そのため、「手術料金」に含まれる処置項目の範囲について、事前に確認しておくと良いでしょう。

眼瞼下垂の手術の種類まとめ

目もとをさわる女性の写真

:)眼瞼下垂の手術まとめ

  • 眼瞼挙筋腱膜前転術は比較的軽度の眼瞼下垂に適用される
  • 眼瞼挙筋腱膜短縮術は重度の眼瞼下垂の症状に適用される
  • 前頭筋吊り上げ術は眼瞼挙筋腱膜短縮術ができない重度の眼瞼下垂の症状に適用される
  • 眉毛下切開法は眼瞼下垂のほかに眼瞼皮膚弛緩症も併発している場合に適用される
  • 埋没式挙筋短縮法は軽度な場合のみに適用可能な治療法。「切らない眼瞼下垂の治療法」とも言われている
  • 眼瞼下垂の手術は眼科や形成外科、美容外科で受けることができる
  • 眼瞼下垂は保険が適用される。
  • 仕上がりの「見た目の美しさ」を重視する場合は美容外科がおすすめ
  • 眼瞼下垂の手術費用は保険適用の場合「両目:4万円〜50万円」
  • 眼瞼下垂の手術費用は自由診療の場合「両目:40万円〜80万円」

眼瞼下垂手術を美容目的に受ける場合は、美容外科を受診しましょう。

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