唇の厚みを薄くする整形手術「口唇縮小術」ってどんな治療?

厚みのある唇を薄くしたい場合、整形手術「口唇縮小術」により効果が期待できます。口唇縮小術では、唇の粘膜や筋肉の一部を切除することで、唇の大きさや厚みを縮小します。しかし、唇を過度に薄くした場合の修正治療は難しいため、口唇縮小術では粘膜の切除量を慎重に決める必要があります。 


適度に膨らみをもった唇は、セクシーなもの。しかし唇の厚みが多すぎる場合は「タラコ唇」といわれてしまいます。

タラコ唇は、インターネット記事などで紹介されているトレーニングなどでは、実際には薄くすることはできません。

唇の厚みを根本的に解消するには、整形手術が必要となります。

唇の厚みを薄くする整形手術は「口唇縮小術」と呼ばれます。

口唇縮小術とは、どのような手術なのでしょうか?

この記事では、口唇縮小術の内容や効果、失敗例のリスクや手術の流れなどについて解説します。

目次

唇の「黄金比」とは

唇がぽってりと厚すぎる「タラコ唇」に悩む人が改善を目指し、「理想の唇」を考えるとき、どのような大きさの唇を目指せば良いのでしょうか?

顔や体のパーツには、大多数の人が見たときに「美しい」と感じる大きさの比率があります。この比率のことを「黄金律」と呼びます。

唇の黄金比についての諸説

唇の理想的な大きさの黄金律には、いくつかの説があります。

一般に日本の美容外科医の間では、上下の唇の厚みの比率が「3:5」または「4:5」を黄金律と考えることが多いようです。

また、JAMA(米国医師会雑誌)が独自に調査を行い、2017年に発表した結果は、最近の「美人顔」のトレンドを反映しています。

この調査では、大多数の人が美しいと感じる女性の上唇と下唇の厚みの比率は「1:2」という結果が出ています。

唇を薄くする整形「口唇縮小術」とは

厚みのある唇を薄くしたい場合は、唇を薄くする整形手術「口唇縮小術(こうしんしゅくしょうじゅつ)」により、効果が期待できます。

口唇縮小術とは、唇の粘膜や、場合によっては筋肉の一部も切除することで、唇の大きさや厚みを縮小する手術です。

患者の要望にあわせて、上唇のみを薄くしたり、下唇のみを薄くしたり、上下両方の唇を薄くしたりなどの調整が可能です。

口唇縮小術で切開する唇の位置

唇は、乾いている部分(顔の外側に出ている部分)と、湿っている部分(口の内部側の部分)にわかれています。

乾いている部分は皮膚、湿っている部分は粘膜です。

口唇縮小術では、皮膚と粘膜の境界線付近を切開し、粘膜と粘膜下の組織を切除して縫合します。

唇のボリュームを大きく減らしたい場合は、唇の筋肉「口輪筋(こうりんきん)」の一部も切除することがあります。

皮膚と粘膜の境界線には、もともと薄い線のようなものがあります。この線に沿って切開を行うため、切開跡は治癒したあとも完全には消えないものの、目立ちにくくなります。

口唇縮小術で期待できる効果

口唇縮小術では、標準よりも厚みがあり大きな唇の厚さや大きさを縮小し、上下の唇の大きさのバランスを整えます。

このことにより、上品でスッキリとした印象の口もとになる効果が期待できます。

上唇や下唇は、基本的に黄金律に沿った大きさに整えます。

しかし「特定の芸能人のような口もとにしたい」など、患者が特定の希望をもっている場合は、希望に沿った大きさの唇に整える場合もあります。

口唇縮小術のダウンタイム

口唇縮小術のダウンタイムは、個人差はありますが1〜2週間ほどです。

唇には動脈や小さな血管が網の目のように通っており、血行がさかんな部位です。

そのため、口唇縮小術の術後は、5日間〜1週間ほど強い腫れが続き、おさまる頃には、むくみがあらわれてきます。また、内出血があらわれることもあります。

このような腫れやむくみ、内出血などの術後の症状がおさまるまでには、2週間ほどかかるケースが多いようです。

また、術後1週間前後で行われる抜糸までは、唇の縫合部分に糸がついており、口を開けたときに他人から糸が見えてしまいます。そのため、抜糸までの1週間ほどは、仕事や学校を休む人が多いようです。

腫れやむくみが完全に消失し、傷跡も治癒した「治療完成」の状態となるのは、手術の3~6か月後です。

口唇縮小術のダウンタイム中の生活制限

口唇縮小術のダウンタイム中には、傷のすみやかな治癒をうながすために、日常生活のなかで以下のような制限を守る必要があります。

  • シャワー浴:手術の翌日から可能
  • 入浴:術後約1週間(強い腫れが出ている間)は控える
  • 洗顔:手術の翌日から可能
  • シャンプー:手術の翌日から可能
  • 歯磨き:手術当日から可能(傷跡を刺激しないように注意)
  • メイク:唇以外は手術当日から可能。唇は抜糸後から可能
  • 食事:濃い味つけの食べものや辛い食べものなど、傷口に強い刺激をあたえる食べものは控える
  • 運動:術後1週間頃から、軽い運動が可能

※制限の指導は医師の方針により異なります。

口唇縮小術により起こりうる合併症

口唇縮小術では、合併症が起こるリスクもゼロではありません。口唇縮小術で起こりうる合併症には、以下のような症状があります。

血液がたまってしこりになる

口唇縮小術の手術後、しこりができる場合があります。

これは、術後に起こった内出血が体内で吸収されずに、固まってしまった場合に起こります。

しこりができてしまった場合は、唇を切開して、溜まっている血液やしこりを除去する必要があります。

口傷跡が開く

口唇縮小術の手術後、傷跡が開いてしまうことがあります。

これは、抜糸までの間に糸が外れてしまったり、抜糸後に傷跡がうまく癒着しなかった場合に起こります。

傷跡が開いた場合は、再度縫合を行う必要があります。

左右差ができてしまった

口唇縮小術を受けた結果、唇に左右差ができてしまうこともあります。

これは、左右で異なる量の粘膜を切除したことが原因です。あるいは、もともとあった左右差が、手術により唇のボリュームを縮小したことで、さらに目立つようになったことも考えられます。

左右差が目立つ場合は、再度手術を行い、厚みが多い側の粘膜を切除することで左右差を解消します。

しびれが残る場合がある

口唇縮小術の手術後、唇にしびれが残る場合があります。

これは、手術中に神経が損傷されてしまったことが原因と考えられます。

この場合、術後3か月から1年ほど経つと、しびれは自然に消失するケースが多いようです。

口唇縮小術の失敗例と修正治療

口唇縮小術の代表的な失敗例に、唇を薄くしすぎたというケースがあります。

これは、唇の粘膜を切除する量が多すぎたときに起こります。唇が薄くなりすぎると、見た目が不自然であるだけでなく、唇を閉じにくくなります。

口唇縮小術の失敗例の修正方法

口唇縮小術で唇が薄くなりすぎた場合の修正治療に「口唇拡大術(こうしんかくだいじゅつ)」という治療法があります。

口唇拡大術では、患者自身の体から採取した脂肪やヒアルロン酸を唇に注入する「注入法」と、唇の粘膜を延長する「皮弁形成術」の2通りの方法があります。

皮弁形成術では、唇の粘膜V字型に切開し、唇の粘膜を縦方向に移動させて互い違いに合わせ、Y字型に縫合することで、唇の粘膜を縦方向に延長します。

口唇縮小術で切除する粘膜量は慎重に決めよう

口唇拡大術は難しい手術であり、扱っているクリニックは多くありません。

また口唇拡大術にも、リスクや合併症の可能性がともないます。そのため、口唇縮小術は基本的に「修正不可能な治療法」であると考えたほうが良いでしょう。

口唇縮小術を受ける際は、唇を薄くしすぎないよう、粘膜の切除量を慎重に決める必要があります。 


口唇縮小術の手術の流れ

口唇縮小術の手術は、一般に以下のような手順に沿って行われます。ただし、クリニックにより細かな手順が異なります。

手順1:カウンセリング

カウンセリングでは、医師が患者の唇を診察し、口唇縮小術が患者が希望する仕上がりの状態をつくるために適していることを確認します。

このとき、コンピューターによるシミュレーションをもちいて仕上がり状態を確認し、治療のデザインを決めます。

その後、施術日を予約して、帰宅します。クリニックによっては、カウンセリング当日に施術を受けることも可能です。

手順2:施術当日の準備(麻酔と治療デザイン確認)

手術の予約日に来院し、受付で手続きをすませ、洗顔してメイクを落とします。

局所麻酔注射の痛みをやわらげるために、唇にまず患部に麻酔クリームを塗布します。麻酔クリームが効果を発揮するのを待ち、局所麻酔注射を行います。

続いて、医師が唇に切開位置などの印をペンでつける「マーキング」が行われます。

手順3:手術開始

局所麻酔が効いていることを確認し、手術が開始されます。治療デザインに沿って唇の粘膜を切除し、縫合します。

手術の所要時間は、30分〜1時間です。

手順4:手術終了

手術が終わると、傷口には縫合糸がついています。

リカバリールームに移動し、冷却材をもちいて唇を5~10分ほど冷やす「アイシング」を行います。

アイシングには、腫れや内出血を最小限におさえる目的があります。アイシング後、患部にとくに異常がなければ帰宅できます。

手順5:抜糸

口唇縮小術の手術から1〜2週間後に来院し、抜糸が行われます。手術時の縫合に「溶ける糸」が使われる場合もあります。

手術時の縫合に「溶ける糸」が使われる場合もあります。しかしこの場合も、抜糸を行うことが多いようです。

「糸が完全に溶ける前に傷口の癒着がはじまっている場合は、抜糸を行ったほうが傷跡がきれいに治癒する」と考えられているためです。

口唇縮小術の手術にかかる費用の相場

口唇縮小術の手術にかかる費用の相場を調べるため、都内を中心に複数院を展開している大手クリニック5軒の料金を比較してみました。

この結果は、以下のようになっています。

治療法 最低料金/最高料金/平均額
唇(上下両方) 213,880円/400,000円/322,988円
上唇または下唇のどちらか片方 106,940円/200,000円/165,624円

口唇縮小術の手術の費用相場を考えるとき、上記の「平均額」をひとつの目安とすることができます。

上下どちらかの唇のみの手術料金は、上下両方の唇の手術料金の半額、あるいは半額よりもやや多い額に設定されているケースが多く見られます。

また、クリニックによっては「手術料金」に麻酔料金が含まれず、別料金として加算される場合があるため、注意が必要です。

口唇縮小術まとめ

  • 口唇縮小術とは唇の大きさや厚みを縮小する手術
  • 口唇縮小術では皮膚と粘膜の境界線付近を切開し粘膜と粘膜下の組織を切除して縫合する
  • 口唇縮小術では上下の唇の大きさのバランスを整え上品でスッキリとした印象の口もとになれる
  • 口唇縮小術のダウンタイムは1〜2週間ほど、抜糸までは糸が目立つ
  • 口唇縮小術は合併症のリスクもある
  • 口唇縮小術では唇を薄くしすぎたという失敗例もある
  • 口唇縮小術で唇が薄くなりすぎた場合は「口唇拡大術」で修正治療をする
  • 口唇縮小術の手術にかかる費用の相場は上下両方で約30万円ほど

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