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2016年11月12日 更新 | 13,252 views

脚に血管が浮き上がる下肢静脈瘤、症状の特徴と原因、治療法と予防法とは

下肢静脈瘤は脚の静脈に逆流が起き血管が浮き上がる病気。自覚症状には、かゆみや痛みなどがあります。女性、妊婦、立ち仕事が多い人、40歳以上の人などに多くみられます。症状の進行予防には医療用弾性ストッキング、積極的治療には「硬化療法」「血管内治療」「ストリッピング手術」などが有効です。

ダメージジーンズで赤いスニーカーの女性の足元

脚のだるさや痛み、疲れやすさは体質のせいだから仕方がないと思っていませんか。

もし、毛細血管が網目のように浮き上がって見えたり、太い血管がぼこぼこと立体的になっていたりするようであれば、それは下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)の症状かもしれません。

下肢静脈瘤の症状と原因

寝ている愛猫にちょっかい出している女性

下肢静脈瘤は脚の静脈内にある「弁」が壊れて、血液の逆流や滞りが起きるものです。

血管がぼこぼこと浮いて見えるようになり、脚のかゆみやだるさ、痛みなどの自覚症状も現われます。

何かの原因で急に起こるものではなく、最初は自覚症状もないため発症に気づかない人が多いそう。

下肢静脈瘤はすぐに命にかかわるものではありませんが、放っておくと数年〜数十年かけてゆっくりと症状が進行していきます。

病状が進行し重度になると、皮膚の色素沈着や湿疹、潰瘍や感染症などの合併症を起こすこともあるので注意が必要です。

下肢静脈瘤の種類

藁の上で座っているショートパンツの女性

下肢静脈瘤には症状によっていくつかの種類があります。  

クモの巣状静脈瘤、網目状静脈瘤

ひざの裏などによく見られる静脈瘤で、毛細血管が紫や青色に浮き上がって見えます。

自覚症状をほとんど伴わない静脈瘤です。

分岐静脈瘤、伏在静脈瘤

中くらい〜太い血管におきる静脈瘤で、血管が蛇行してぼこぼこと立体的に浮き上がります。

下肢静脈瘤になりやすい人の特徴

体操座りで顔をうずめて正面を見ているそばかすの女性

下肢静脈瘤は、症状が進行するメカニズムははっきりとはわかっていません。

ただ、脚の静脈は重力に逆らって血液を心臓に戻さなければいけないので負担がかかりやすいんです。

そして、下肢静脈瘤になりやすい人にはいくつかの共通点があるようです。

1. 立ち仕事をしている

レジ係や調理師、美容師など、長時間立ちっぱなしのことが多い職業の人は、下肢静脈瘤になりやすい傾向があります。

これは、長時間あまり移動せずに立ち続けることで、静脈に負担がかかることが原因。

仕事の合間に、足首を回したりストレッチをしたりすることで、下肢静脈瘤の予防ができます。

2. 女性

下肢静脈瘤は性別を問わずにおこりますが、圧倒的に女性がかかりやすい病気です。

ただ女性は、スカートやショートパンツをはくことで脚を出す機会が多く、症状が軽いうちに治療を始める人が多いので、結果的に患者が多くなる原因になっているのではといわれています。

3. 妊娠している

妊娠すると下肢静脈瘤ができやすくなります。

「胎児が胎盤の静脈を圧迫するから」「ホルモンの作用で弁の働きが悪くなるから」など諸説ありますが、はっきりとした理由はわかっていません。

4. 40歳以上

下肢静脈瘤は、40歳以上の人に多くみられ、年齢が進むととともに患者の割合も増えていきます。

とはいえ20代でも、バスケットボールやテニスなど、脚に強い負荷が掛かるスポーツをする人は下肢静脈瘤が起こりやすいよう。

5. 下肢静脈瘤の家族がいる

親が下肢静脈瘤の場合、子供も同じように静脈瘤ができやすい傾向があります。

ただ、「下肢静脈瘤になる」という遺伝子があるわけではなく、静脈瘤ができやすい体質が似るの原因だとされています。

6. 足に強い負担がかかるスポーツをしている

バスケットボールやテニスなど、脚に強い力がかかるスポーツをしている人に下肢静脈瘤が多くみられます。

下肢静脈瘤の予防法

カフェでコーヒーを飲んで休憩している女性

下肢静脈瘤は生活習慣の改善によって、進行を止めたり遅くしたりすることができます。

1. 脚を鍛える運動をする

脚は第二の心臓とも呼ばれ、ふくらはぎに力を入れるだけでも筋肉がポンプのように血液をぎゅっと押し上げてくれます。

普段から脚を動かし筋肉を付けておくことで、ポンプ作用がよく働くようになり静脈の負担をやわらげ、下肢静脈瘤を予防することが可能です。

2. 脚をじっとさせない工夫をする

立ち仕事をしている人は、1時間に5〜10分ほど脚を高くして休ませるのが理想です。

とはいえ頻繁に休憩を取るのはなかなか難しいので、仕事中も足踏みなどを行いできるだけ脚を動かすよう意識しましょう。

3. サポーターの使用には注意

脚を部分的に強く締め付けると、静脈に負担が掛かります。

すでに下肢静脈瘤がある場合、脚の一部分にサポーターを使用したいときは弾性ソックスを併用し、全体を圧迫するようにしましょう。

4. 就寝時に足の位置を高くする

布団の足元にたたんだ毛布などを置き、20センチほどの高さにして足の位置を上げて寝るのが理想。

こうすることで、静脈の血液が心臓に戻りやすくなります。

5. 体重を管理しよう

肥満気味の人は、体重を落とすことで下肢静脈瘤が軽減する傾向があります。

下肢静脈瘤の治療は何科の病院?

失恋をして泣いている女性

下肢静脈瘤の治療は外科で行います。

血管を専門に扱っているのは血管外科、循環器外科などで、皮膚科や形成外科でも下肢静脈瘤の治療を受けることが可能です。

下肢静脈瘤はすぐに命にかかわるものではないため、医師の方針によっては、軽度の静脈瘤には圧迫療法での進行予防を中心に行うことがあります。

積極的な治療を受けたい場合には、あらかじめ医師にそのことを伝えるのが確実です。

近年は都市部を中心に下肢静脈瘤を専門に扱っているクリニックも増え、下肢静脈瘤治療に対応した美容形成外科もあります。

病院ではどんな検査を受けるの?

女性が考え事をしている

下肢静脈瘤は何科を受診すればいいのかわかったら、次にそこで行われる検査を知っておきましょう。

「どんなことをするのか見当もつかない」という不安を払拭できるはず。

1. 問診

下肢静脈瘤の治療を始める前に、一次性の静脈瘤かどうかを問診と検査で判断します。

一次性の静脈瘤とは、症状が出ている血管そのものに原因がある静脈瘤のこと。

一方、そうでない静脈瘤は二次性静脈瘤といいます。二次性の静脈瘤は、深部静脈血栓症など、他の病気が原因でできる静脈瘤なんです。

ほとんどの下肢静脈瘤は一次性ですが、二次性であった場合には原因となっている病気の治療を行う必要があります。

何科を受診しても、まずは問診から検査が始まります。

2. 超音波ドプラ検査

超音波ドプラ検査とは、一般的に「エコー検査」と呼ばれるもの。

下肢静脈瘤の患部に超音波をあて、跳ね返ってくる音によって静脈瘤ができている場所を調べることができます。

3. カラードプラ検査

超音波ドプラ検査の一種で、物体が近づいているか、遠ざかっているかを色で表示することができます。

細部の構造や血液の流れなどをリアルタイムに画像化できるので、現在ではよく使われる検査法だとか。

4. 容積脈波検査(プレチスモグラフィー)

マンシェットという空気を入れて膨らませたカバーを脚に巻き、つま先立ち運動を行うことで、脚の容積の変化を調べる検査。

静脈瘤がおきると血液の流れが滞るため、通常よりも容積の変化が少なくなります。

5. 下肢静脈造影(レントゲン検査)

静脈内に造影剤を注入し、X線撮影照を行うレントゲン検査です。

他の検査方法では調べにくい部分を診る必要があったり、他の病気の可能性があったりする場合などに行うそう。

下肢静脈瘤の治療方法と手術方法は

白いサンダルに青いワンピースをきた女性の足元

いまのところ下肢静脈瘤を改善したり治療したりする薬はなく、外科的治療が有効です。

基本的には健康保険の適用対象ですが、一部実費負担となる場合もあります。

1. 圧迫療法

圧迫療法は、医療用の弾性ストッキングや弾性ハイソックスを着用することで、脚から心臓への血液の流れをよくする治療法です。これにより、静脈の負担を軽減できるよう。

医療用のストッキングなどは、通常のものより締め付けが強いため、症状の進行具合によって適切なものを選ぶ必要があります。

自己判断での使用は、かえって症状が悪化する可能性があるので、必ず医師の指導を受けましょう。

ストッキング代は一足およそ4,000円ほどで、保険適用の対象外。

また、圧迫療法は下肢静脈瘤の症状の進行防止を目的とするもので、根本的な治療にはなりません。

2. 硬化療法

硬化療法は、静脈瘤ができている部分に、硬化剤という薬剤を注入する方法。硬化剤が注入された血管は内部が損傷して退化し、だんだんと細くなります。

硬化剤は、半年ほどで体内に吸収されて消えてしまうそう。

注射をするだけなので、治療自体は10〜15分ほどです。

硬化療法は入院せずにできる治療法ですが、血管がきちんと退化しているかを診るために通院が必要になります。

また、再び血管に血液が流れこんで、静脈瘤が復活しないよう、術後は弾性ストッキングなどを履いて圧迫することが大切です。

硬化療法は保険診療の適用対象内。

費用の目安は、3割負担の場合だと、片脚でおおよそ1万円前後に抑えられます。

3. 血管内治療(レーザー治療)

女性の脚の画像

血管に細いファイバーを通し、内側にレーザーを照射することで、血管を退化させる方法。傷は1〜3mmほどの針穴状なので縫合の必要がなく、入院も不要です。

かつては保険適用外でしたが、2011年1月からは保険適用の対象に。ただし保険適用になるレーザー機器が定められているので、最新機器を使用する治療などは自費となります。

費用の目安は、3割負担の場合、片脚でおおよそ5万円前後です。

4. 高位結紮(けっさつ)術

「結紮(けっさつ)」とは「縛る」という意味で、逆流が起きている静脈を糸で縛る方法。脚の根元付近の皮膚を部分的に切開して治療します。

局所麻酔なので、日帰りで手術を受けることが可能。

ただ、高位結紮術のみで施術を行うことは少なく、硬化療法と併用されることが多いようです。

下肢静脈瘤の高位結紮術は保険診療の適用対象内。費用の目安は、3割負担の場合、片脚でおおよそ1.5〜2万円です。

5. ストリッピング手術

ストリッピング手術とは、静脈瘤のある血管を取り除くもので、再発率のもっとも低い確実な治療法です。

除去する部分の両端の皮膚を切開して、ストリップワイヤーという器具で血管を引き抜きます。

かつては長期の入院が必要でしたが、最近ではは局所麻酔による日帰り手術ができる病院も増えているよう。

日帰りが可能かどうかは症状の進行具合にもよるので、必ず医師に確認するようにしてください。

手術費用と健康保険の適用について

豚の貯金箱と小銭

下肢静脈瘤のストリッピング手術には健康保険が適用できます。3割負担の場合、費用は3万円ほど。これに検査費用、麻酔費用などが加算されます。

また、入院の場合には、ベッド代や食事代なども必要に。2泊3日の入院だとすると、3割負担の場合、片脚でおおよそ8〜12万円、両脚では10〜15万円ほどかかります。

生命保険の医療特約などによって、下肢静脈瘤の手術について給付金が支給されることも。手術内容によっては対象外となることもあるので、契約内容をよく確認しましょう。

また、所得や年齢に応じて、高額医療費の払い戻し対象に該当する場合も。払い戻しには医療機関の領収書が必要になるので、必ず保存しておきましょう。

全国健康保険協会

術後はすぐに普通の生活ができる

女性がベッドの上で伸びをしている

手術後はすぐに普通の生活に戻ることができます。デスクワークならば、すぐに仕事に復帰することが可能です。

ただし、あまり脚の血管に負担をかけないよう注意しなければなりません。長時間の電車通勤や立ち仕事、肉体労働などは、術後1週間ほどは避けたほうがよさそう。

術後は、医療用の弾性ストッキングを履き、脚のむくみやだるさを予防します。この弾性ストッキングの着用は、術後の経過に問題がなければ3ヶ月ほどでやめることができます。

また、抜糸ができるのは、通常1、2週間後。切開した部分の縫合に、溶ける糸や生体用接着剤などを使用している場合、抜糸は不要です。

下肢静脈瘤の治療は早めが肝心

サングラスをかけて歩きながら笑顔で遠くを見ている女性

下肢静脈瘤は放置しておけば自然に治るものではなく、次第に病状が進んでいってしまうもの。

症状があまり進行しないうちであれば治療も簡単ですみます。

気になる症状があるときには、まずは病院で相談してみましょう。

※ 記事の内容は、医学的な正確性、効能、効果を保証するものでなく、かつ、記事の利用においてはしかるべき資格を有する医師や薬剤師等に個別に相談するなど読者の責任において行ってください。

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